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◆第3回 ビルマ(ミャンマー)を彩るナショナリズムの特徴―「否定の論理」にもとづく「われわれ」意識
開催日:2023年4月8日(土)10:00-12:00
講師:根本敬(上智大学名誉教授)
概要:国軍の強圧的な政策にみられるように、独立後のビルマ(ミャンマー)では、ある段階から明確に「排他的ナショナリズム」ともいえるような特徴が露呈されてきた。その根源は歴史的にどこまでさかのぼれるのだろうか。解答の提示は容易ではないが、英領期の1930年代に活動したタキン党の思想と行動を通じて、ヒントを見出すことは可能である。それは特定の対象を「否定する」ことを通じて「われわれ」意識を醸成しようとする思想様式である。本来なら「われわれは~である」という表現で自己規定すべきところを、「われわれは~ではない」という論理を通じて規定していくこのやり方は、結果的に排他性を強く帯びることになる。講義ではタキン党の事例を見ながら、20世紀ビルマのナショナリズムに埋め込まれた特徴を「否定の論理」として特色づけ、共に考えてみることにしたい。