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タイトル:島袋純と学ぶ「琉球・沖縄の自己決定権」 ー その否定と暴力の構造
コース概要:近代日本の権力を正統化する論理は、そもそも天皇家を宗家とする大家族としての日本民族があり、天皇家が国家を作り、臣民に権利を与えたという。天皇を頂点として人や集団には序列があり植民地や占領地まで広げていった。否定されたのが、人権の平等や人民の同権及び自決権である。戦後の出発は、このような植民地主義の解体とともにあったはずである。しかしそれはできていない。琉球/沖縄の問題は、ここに行きつく。
曜日:金曜日 原則隔週
時間:19:00-21:00
開催方法:オンライン開催・定員50名
講師:
- 島袋純(琉球大学)
コーディネーター:
- 親泊紋子 (ファシリテーター)
- コメスキヨサネ(Okinawa-Koganei)
◆第1回 沖縄は平和か ー 植民地主義の発展と終焉
開催日:2021年11月5日(金)19:00-21:00
講師:島袋純(琉球大学)
概要:空から軍用ヘリコプターの窓が落ちてくる小学校、ヘリコプターそのものが墜落してくる大学、小学校の真上を大学の真上を毎日毎日「教育を受ける権利」を騒音で侵害しつつ訓練を行うオスプレイ。なぜ、人権侵害が容認され構造化されているのだろうか。人権と人民の自決権が否定されてきた植民地主義の歴史を紐解き、近現代の琉球/沖縄を考える基礎力を養う。
◆第2回 琉球/沖縄に対する歴史的不正義
開催日:2021年11月19日(金)19:00-21:00
講師:島袋純(琉球大学)
概要:琉球は、明・清の外藩として独立性を保障された朝貢国として対外的地位を確立していた。島津による侵略は、独立を保障された朝貢国としての貿易の利益を目当てにしたものであり、琉球王国は対外的にも独立性ある政治的実態として存続した。しかし、「琉球処分」以来、近代日本の植民地主義の支配下に置かれ、現在にまで続いてる。歴史的不正義の原点である琉球処分、施政権分離について解説する。
◆第3回 国際人権システムが求める琉球/沖縄の人権状況の改善
開催日:2021年12月3日(金)19:00-21:00
講師:島袋純(琉球大学)
概要:植民地主義の行きついた先が二つの世界大戦であり、国連を中心とする戦後の国際秩序はそれを否定、平等な人権の保障と人民の自決権の保障を実現していくことが求められるようになった。しかし、沖縄は日米両政府によって取り残されてきた。施政権返還に関する日米の思惑と交渉、そこから排除された琉球/沖縄の意思を明らかに辺野古を含む現在そして未来にまで至る沖縄の軍事化の道を解明する。
◆第4回 先住民族?「人民の自決権」の議論の錯綜
開催日:2021年12月17日(金)19:00-21:00
講師:島袋純(琉球大学)
概要:日本の「民族」概念は、個々の自由と人権を守るために「人民」が社会契約で国家を形成したという戦後憲法の想定する主権者「人民」とは大きく異なる。また、「リベラリズムとナショナリズムの幸せな結婚(丸山真男)」によってうまれたNationという概念と異なり、むしろ、自由を制限するために生み出された概念である。しかし、日本では、Peoplesにとって代わり「民族」の自決のもとに国家があるという概念がまかり通っている。これでどのような弊害が起こるのか、具体的に指摘する。
◆第5回 沖縄ヘイトの源泉 ー 教科書の記述
開催日:2022年1月14日(金)19:00-21:00
講師: 島袋純(琉球大学)
概要:政治学の世界では、多元主義的な政治過程のもとに現在の日本の政治があるというとらえ方が一般化している。しかし、沖縄の基地問題から派生する人権侵害については、ごく例外的な一瞬を除いて、通常日本の国政の争点にすらされない。それは、非争点化される仕組みが強固に作られていることと、さらには、教育やメディアによって人権侵害ですらなく問題化できなくなるような強力な刷り込みが行われているからである。いわゆる権力の三次元的な作用である。大学と高校の教科書を記述で明らかにする。
◆第6回 沖縄振興体制と構造的暴力の固定化
開催日:2022年1月28日(金)19:00-21:00
講師:島袋純(琉球大学教授)
概要:沖縄振興体制は、沖縄の人々の権利の向上が最上位の目的ではない。結果として向上に資することがあったとして、最上位の目的は、米軍基地の恒久的な自由使用と存続を確保することである。そのための麻薬のような存在だといっていい。さらに内閣府の補助金の拡大は、政府による政治的裁量と統制をかつてないほど、大きくしている。沖縄の人権の保障と人民の自決権は、遠のくばかりである。その具体的な仕組みを解き明かす。
コース画像の説明:
石川市宮森小学校に米軍ジェット戦闘機が墜落した事故の様子(宮森事件)。
画像の出典:
石川・宮森630会編 「沖縄の空の下で」http://www.ggvp.net/himawari/miyamori.html
1959年6月30日事故当日、米軍人で埋め尽くされ、住民を排除した。すさまじく炸裂した6区5班の墜落現場 写真提供 伊波 宏氏
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https://apply.npa-asia.net/categories/6536513