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コースタイトル:ウクライナ戦争と地域からみた朝鮮戦争 コース概要:1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発し72年以上が経過している。私たちは未だ終結を見ないこの朝鮮戦争の実態をどれほど知っているだろうか。戦後日本の独立、日米安保と自衛隊、経済成長、沖縄の基地問題、在日朝鮮人、日韓関係と戦後補償問題など、その主な課題の原因が、ほとんど朝鮮戦争から始まっていたとも言える。日本は朝鮮戦争と無関係な国ではなく、朝鮮戦争の影響とともに経済成長と戦後社会を形成した当事者だったのではないか。 本講座では、この「忘れられた戦争」を直接取り上げて、その実態と性格を多様な側面から把握することで、東アジア、朝鮮半島、そして日本の過去、現在と将来のあり方を考えてみる。第1期~第6期まで多様な視点から朝鮮戦争を捉えてきた。第7期では、ウクライナ戦争を東アジア、そして朝鮮戦争の視点からどうとらえ直すかを議論する。また、日本と朝鮮戦争の関わり方を、日本人従軍記者、そして地域の変化の視点からさらに、深く論じて行く。 曜日:月曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 内海愛子 (NPA共同代表) - 李泳采 (恵泉女学園大学) - タナカノゾミ (梨花女子大学大学院博士課程) ◆第1回 朝鮮戦争からウクライナ戦争を捉え直す(1) 開催日:2022年7月4日(月)19:00-21:00 講師:和田春樹(東京大学名誉教授) 概要:ウクライナ戦争はどういう性格の戦争だろうか。なぜ長引いて、どういう停戦プロセスが可能だろうか。朝鮮戦争の背景と現在に至る基本構造から、ウクライナ戦争を捉え直すことで、二つの戦争の構造的類似性と違う点を論じて行く。 ◆第2回 朝鮮戦争からウクライナ戦争を捉え直す(2) 開催日:2022年7月18日(月)19:00-21:00 講師:徐 載晶 (国際基督教大学) 概要:ウクライナ戦争はどういう性格の戦争だろうか。ウクライナ戦争はグルーバルパワー構造とグローバール経済構造の変動の視点から、ウクライナ戦争の特徴を分析する。また、ウクライナ戦争の停戦のためには、どういう平和運動が可能だろうか。日本と韓国の「中堅国家」の役割が重要視されていく中、朝鮮戦争終結の視点から、ウクライナ戦争を捉え直す。 ◆第3回 日本人従軍記者の朝鮮戦争報道とその性格(1) 開催日:2022年8月1日(月)19:00-21:00 講師:米津 篤八(元朝日新聞記者) 概要:1951年7月、朝鮮戦争が膠着状態に陥り、休戦会談が始まった時期に、日本人従軍記者の一行が韓国に 派遣された。彼らは韓国独立後、初めて朝鮮半島の地を踏んだ日本人記者たちであった。彼らは朝鮮戦争をどうみて、報道してきただろうか。戦争期間中の日本人従軍記者の活動は、日韓両国で過去の記録に埋もれてほとんど忘れられている。しかし、彼らの残した報 道内容と経験は、健全で建設的な日韓関係を構築するにあたって克服すべき課題と可能性を示している。 ◆第4回 日本人従軍記者の朝鮮戦争報道とその性格(2) 開催日:2022年8月15日(月)19:00-21:00 講師:米津 篤八(元朝日新聞記者) 概要:1951年7月、朝鮮戦争が膠着状態に陥り、休戦会談が始まった時期に、日本人従軍記者の一行が韓国に 派遣された。彼らは韓国独立後、初めて朝鮮半島の地を踏んだ日本人記者たちであった。彼らは朝鮮戦争をどうみて、報道してきただろうか。戦争期間中の日本人従軍記者の活動は、日韓両国で過去の記録に埋もれてほとんど忘れられている。しかし、彼らの残した報 道内容と経験は、健全で建設的な日韓関係を構築するにあたって克服すべき課題と可能性を示している。 ◆第5回 地域からみた朝鮮戦争 - 武蔵野と朝鮮戦争 開催日:2022年8月29日(月)19:00-21:00 講師:五郎丸聖子(フリーランス、市民研究者) 概要:現在に続く、日本の中の「朝鮮認識」は、いかに形成されたのか。武蔵野という一地域から「戦争」を取り上げます。そこには「中島飛行機武蔵製作所」があり、朝鮮人労働者がおり、飯場がありました。では一体、その地ではどのような戦前と戦後の生活が営まれていたのでしょうか。朝鮮戦争を地域史と個人の視点から問い直します。 ◆第6回 共和国(朝鮮)の小説からみた祖国解放戦争 開催日:2022年9月12日(月)19:00-21:00 講師:洪潤実(朝鮮大学校) 概要:朝鮮民主主義人民共和国は朝鮮戦争をどう認識してきただろうか。朝鮮の小説を中心に、朝鮮戦争前後の北朝鮮の社会像の描き方とその社会的なメッセージを読み取ります。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813801
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コースタイトル:〈内と外〉から捉える日本国憲法Part7 - 東アジアの視点から コース概要:私たちはこれまでのコース(第1-6期)において、日本国憲法は「他者」をどう考えてきたのか、という設問をもとに学びを深めてきました。この第7期においては、同様の問いを踏まえつつ、新たに日本国憲法を捉え直す「内」と「外」の観点を導入します。憲法を内側と外側から捉えると何が見えてくるのでしょうか。より広く「東アジア」の視点から把握することを目指します。 曜日:月曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 権香淑(上智大学) - 山岡幹郎(写真家) - 内海愛子(NPA共同代表) ◆第1回 日本国憲法と戸籍 開催日:2022年7月11日(月)19:00-21:00 講師:遠藤正敬(早稲田大学・政治学) 概要:戸籍は「日本人」ならば誰もがもっていて当然とされます。ですが、戸籍は「家族」の定型(氏の統一、非嫡出子の区別、続柄の記載など)を規定し、その定型の中に多様な個人を押し込めるものです。そして戸籍は個人の出自をめぐる様々な差別と不可分の制度として生き続けてきました。このような戸籍は、憲法の保障する個人の自由や平等といかに矛盾するものなのでしょうか?戸籍を日本国憲法という観点に照らして問い直します。 ◆第2回 韓国の違憲審査と日本国憲法 開催日:2022年7月25日(月)19:00-21:00 講師:李範俊(韓国・ジャーナリスト、元京郷新聞記者) 概要:「1901 vs. 24」。この数字は韓国憲法裁判所(1988年開所)と日本最高裁判所(1947年設置)の違憲判決の件数です。民主主義は政権交代を可能にすると言われますが、アメリカや韓国の政権交代の背景には違憲判決があります。日本の司法消極主義が自民党一極体制を強化するのではないでしょうか。そして、日本国憲法はどこに向かうのでしょうか。司法専門記者として、米連邦最高裁判所、欧州人権裁判所、ドイツ憲法裁判所などを取材した経験をもとに解説して頂きます。 ◆第3回 韓国の戸主制廃止運動と日本国憲法 開催日:2022年8月8日(月)19:00-21:00 講師:堀山明子(毎日新聞外信部デスク・前ソウル支局長) 概要:韓国は民主化を経て段階的に、日本の旧民法で規定された戸主制度や戸籍制度を廃止しました。日本支配の残滓だった家父長的国家モデルの法的秩序に対し、フェミニズムが真正面から取り組んだ結果です。一方、日本は、安保絡みでは現状追認で解釈改憲が続いていますが、人権分野では社会の変化に追いついていません。戸籍=国籍=国家を連携づける日本国憲法の課題について、韓国の実践と対比しながら考えます。 ◆第4回 憲法の不変性と可変性:第三者の目に映る日本国憲法 開催日:2022年8月22日(月)19:00-21:00 講師:姜光文(韓国・ソウル大学・アジア法/憲法学) 概要:近代以後、法そして憲法はもはや普遍的かつ不変的なものではありません。民主主義の普及により国民が主権者として法を制定・改正する流れは当然のことです。ここに、法の、そして憲法のジレンマがあります。憲法はどこまで根本的であり、どこまで安定的であるべきなのでしょうか。憲法は政治の申し子である一方、政治の枠=掟であるとされていますが、憲法と政治とはいかなる関係にあるのでしょうか。日本国憲法の成立とこれまでの展開を、主に9条を素材として外部の目から概観します。 ◆第5回 憲法の〈外〉から日本の〈内〉を生きる(1) 開催日:2022年9月5日(月)19:00-21:00 講師:金成日(在日朝鮮人2世、市民運動家) 概要:映画「1985年 花であること:聞き取り―華僑2世徐翠珍的在日」を視聴し、この映画を制作した監督にお話を伺います。映像は、公務員採用の国籍条項撤廃闘争、指紋押捺拒否による逮捕、大赦拒否訴訟など徐さんの活動と生き様をたどりつつ、改悪入管法と「指紋の今」を告発します。尼崎で1981年から37年間、喫茶店を経営しながらさまざまな市民運動に取り組み、1986年には指紋拒否で逮捕された経験をもつ監督の解説を通して、当時の市民的な取り組みや逸話を共有します。 ◆第6回 憲法の〈外〉から日本の〈内〉を生きる(2) 開催日:2022年9月19日(月)19:00-21:00 講師:徐翆珍(在日中国人2世、市民共同オフィス「SORA」共同代表) 概要:1947年生まれの徐翆珍さんは、戦後の日本社会を枠づけてきた「国籍法」「外国人登録法」「入管法」をめぐる外国人への差別的状況に異議を唱え、闘い続けてきました。第5回で視聴した映画「1985年花であること」を踏まえ、戦後の「欠けた民主主義」と憲法をめぐる問題状況について、当事者の視点から語って頂きます。ご本人からお話を伺った後は、受講生全員とともにディスカッションする時間を設け、第7期全体のまとめとふり返りを行います。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813802
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コースタイトル:沖縄「復帰」50年を問う!2022スペシャル コース概要: 「沖縄返還」「日本復帰」「琉球再併合」- 1972年5月15日のあの日を、私たちはどう捉えたらいいのでしょうか。沖縄を舞台にしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」がもてはやされる一方で、琉球弧で進む米軍・自衛隊配備やいまだに解決されない戦争被害補償の話題には全く触れられることがありません。50年間、いえそれ以前から続く日本(ヤマト)と沖縄の植民地主義の関係を、本シリーズでは気鋭の論客に登壇いただき、若手世代とともに語っていただきます。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 金城リンダ(沖縄ナビゲーター・早稲田大学平和研究所客員研究員) - まつだかなこ(大学院生) - 神谷美由希(Human Security from Okinawa) ◆第1回 未完の歴史を生きる - 「復帰50年」と沖縄 開催日:2022年7月6日(水)19:00-21:00 講師:田仲康博(社会学博士・元国際基督教大学教授) 聞き手:金城リンダ(沖縄ナビゲーター・早稲田大学平和研究所客員研究員) 概要:「復帰50年」の今年、さまざまな機会をとらえて沖縄が話題になっています。しかし、政府や主要マスコミの発言を見る限り、沖縄を取りまく本質的な問題は(またしても!)据えおかれたままに時間だけが過ぎ去ろうとしています。そもそも「復帰」とはなんだったのか? 「復帰50年」という括り方にはどんな意味があるのでしょうか? 本講座では、元国際基督教大学教授の田仲康博さんを招き、「日常の軍事化」をキーワードにして、沖縄そして日本の現状に批判的に介入する道筋を考えていきます。 ◆第2回 沖縄振興計画と米軍 - 近代化と開発の落とし穴をつく 開催日:2022年7月20日(水)19:00-21:00 講師:真喜志好一(建築家、平和市民連絡会) 聞き手:金城リンダ(沖縄ナビゲーター・早稲田大学平和研究所客員研究員) 概要:「私達、沖縄の人間が、近代と名のつくものにどのように痛めつけられてきたか、立ち止まって考えてみることは、近代化はやりの昨今の世情、無意味なことではあるまい」。これは、講師の真喜志好一さんが「近代化と海洋博」というタイトルで50年前に投書した内容です。近代化を開発という言葉に置き換えれば、今日にも通じている事態であることは十分わかると思います。「基地のある島」を前提とした沖縄振興や米軍再編の計画について、真喜志さんからお話を聞きます。 ◆第3回「命と引き換えでも」 - 写真で伝えたかった復帰前の沖縄の現実 開催日:2022年8月3日(水)19:00-21:00 講師:嬉野京子(写真家) 聞き手:まつだかなこ(大学院生) 概要:米軍統治下の沖縄の現状を本土の人に伝えたいと、1965年4月、嬉野京子さんは祖国復帰行進を記録するため沖縄へ渡りました。そのさなか、幼い少女が米軍車両にはねられた事故現場を目撃します。行進団のメンバーに「あなたの命が危ない」と止められながらもメンバーの背後から撮った写真は、共同通信を通じて世界に発信されました。嬉野さんから復帰前の沖縄での体験を語ってもらいます。 ◆第4回 戦後も続く暴力 - 沖縄・米兵による女性への性犯罪 *コース4と合同講座 開催日:2022年8月17日(水)19:00-21:00 講師:高里鈴代(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表) 聞き手:金城リンダ(沖縄ナビゲーター・早稲田大学平和研究所客員研究員) 概要:沖縄戦が終わった後も、住民にとって過酷な日々が続きました。「米兵に引っ張って行かれそうになった」「レイプされている人を見たが何もできなかった」。日本復帰後も事件事故は後をたちません。沖縄で米兵が起こした性犯罪・性暴力の被害実態をまとめた冊子を発行する「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の共同代表、高里鈴代さんは「25年を経ても冊子作りが終わらない現実を、政府や米軍はどう見るのか」と訴えます。高里さんにお話を聞きます。 ◆第5回 「建議書は生きている」 - 復帰に向かう過程で一体なにがあったのか 開催日:2022年8月31日(水)19:00-21:00 講師:平良亀之助(元琉球政府職員) 聞き手:まつだかなこ(大学院生) 概要:「復帰」の前年1971年10月に通称沖縄国会が行われました。そこで当時の琉球政府は、復帰に際して沖縄の声を日本政府と国会へ届けるため意見書を作成。それが「復帰措置に関する建議書」(屋良建議書)です。そこには沖縄が苦難にみちた歴史から訴える反戦平和への願いが込められていました。11月17日屋良主席(当時)は同建議書を持って上京。しかし到着を前に沖縄返還協定は強行採決されてしまいました。琉球政府職員として「復帰措置総点検プロジェクトチーム」のメンバーであった平良亀之助さんに当時のことを語ってもらいます。 ◆第6回 これからの沖縄50年を考える 開催日:2022年9月14日(水)19:00-21:00 講師:平良亀之助(元琉球政府職員) コメント:仲村涼子(ニライ・カナイぬ会) 概要:「復帰」とはなんだったのか。日本(ヤマト)と沖縄との間に横たわる亀裂とはなんなのか。関係修復は可能なのでしょうか。50年の節目を迎える中で、「屋良建議書」の作成に携わった元琉球政府職員の平良亀之助さんと、復帰後世代で自己決定権回復の運動を行っている仲村涼子さんとのお話から考えていきます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813803
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コースタイトル: 実現させます、女の政治 Part1-土井たか子を考える、土井たか子から考える コース概要:医者の家に生まれ、大学では憲法を学び教えていた土井たか子が、どのような道筋で日本初の女性衆議院議長、初の女性政党党首となり、そして「女の政治」を切り拓いてきたのか。本コースでは、施策実現に奔走した日々やその時代背景を振り返りながら、あらためて土井たか子が我々に残したものは何だったのか、を考えていきたい。またその政策に連なる人々や今も「女の政治」実現に取り組む人々から、現在の社会問題や政治課題などを伺う。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催 オンライン定員:50名 コーディネーター: - 内海愛子(NPA共同代表) - 五島昌子(元土井たか子秘書) - ミホ(NPA事務局) ◆第1回 土井たか子 - なぜ憲法研究者から政治の世界へ? 開催日:2022年7月22日(金)19:00-21:00 講師:五島昌子(元土井たか子秘書) 概要:神戸市の人事院に勤めていた時「どうせ出ても通りっこないから」と言われ、反発心から決めた国会議員への道 ー 社会党の公認候補として1969年暮れの選挙に出て当選を果たす。秘書として身近でサポートしてきた五島氏から見た土井たか子、政治家としての信念、努力、苦労、葛藤や想い・・など、その人となりの魅力と共に語っていただく。 ◆第2回 女性差別撤廃条約 開催日:2022年8月5日(金)19:00-21:00 講師: *準備中 概要: ◆第3回 戦後も続く暴力 - 沖縄・米兵による女性への性犯罪 *コース3と合同(開催日注意!) 開催日:2022年8月17日(水)19:00-21:00 講師:高里鈴代(基地・軍隊を許さない行動する女性たちの会共同代表) 概要:沖縄戦が終わった後も、住民にとって過酷な日々が続きました。「米兵に引っ張って行かれそうになった」「レイプされている人を見たが何もできなかった」。日本復帰後も事件事故は後をたちません。沖縄で米兵が起こした性犯罪・性暴力の被害実態をまとめた冊子を発行する「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の共同代表、高里鈴代さんは「25年を経ても冊子作りが終わらない現実を、政府や米軍はどう見るのか」と訴えます。高里さんにお話を聞きます。 ◆第4回 男女雇用機会均等法、国籍法、家庭科男女共修 開催日:2022年9月2日(金)19:00-21:00 講師:坂本洋子(mネット・民法改正情報ネットワーク理事長・千葉商科大学非常勤講師) 概要:2004年 参議院議員後援会事務所事務局長を務め、2005年 土井たか子さんの後継者として衆議院総選挙に立候補した坂本氏。女性の地位向上のために尽力してきたその活動と想い、今後の女性の政治について、いくつかの政策・法制定に関連して語っていただく。1回目は男女雇用機会均等法、国籍法、家庭科男女共修について。 ◆第5回 夫婦別姓問題 開催日:2022年9月9日(金)19:00-21:00 講師:坂本洋子(mネット・民法改正情報ネットワーク理事長・千葉商科大学非常勤講師) 概要:2004年 参議院議員後援会事務所事務局長を務め、2005年 土井たか子さんの後継者として衆議院総選挙に立候補した坂本氏。女性の地位向上のために尽力してきたその活動と想い、今後の女性の政治について、いくつかの政策・法制定に関連して語っていただく第2回目。今回は「夫婦別姓問題」について。 ◆第6回 現在の政治と女性 - 鼎談「女ならいいのか(男よりマシだ?)」 開催日:2022年9月16 日(金)19:00-21:00 講師:内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授) 五島昌子(元土井たか子秘書) 金城リンダ(早稲田大学平和学研究所客員研究員) 概要:土井たか子氏が築いた女性の政治参画の道筋は現在どこに通じているのか。若い世代に引き継がれているのか・・・世代の異なる女性研究者、政治家、市民運動家といった様々な視点・立場で自由に語り合っていただき、現在の課題、為すべきこと、出来ることとは何かを探っていく。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813804
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コースタイトル:システム転換のための脱原発・気候正義講座 - システムを根こそぎ変えるための社会像と民主主義を模索する コース概要:脱原発と気候危機克服は並行して進めるべきです。なぜならこの二つは、単なるエネルギー問題だけではなく、既存の権力の支配関係、価値観、システム全般をめぐる変革の闘いだからです。「システム転換」が世界で叫ばれる理由もそこにあります。この講座では脱原発運動と気候正義運動を深く学び、現行システムを根こそぎ変えるための抵抗への想像力を広げることを目指します。日韓の脱原発・気候正義連帯のために、韓国の社会運動家を招いた講演も行います。 曜日:木曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 高野聡(原子力資料情報室) ◆第1回 原発からの命の守り方 - 避難を「権利」だと考えたことはありますか? 開催日:2022年7月14日(木)19:00-21:00 講師:森松明希子(東日本大震災避難者の会 Thanks&Dream代表) 概要:福島原発事故避難者の苦難は続いている。日本政府は未だに正確な避難者数すらわからず、避難者の生活実態も把握できていない。しかし2017年には区域外避難者への住宅支援は打ち切られ、医療費や介護費の減免措置も現在、撤回されようとしている。森松明希子さんは、避難を権利として主張し続け、国連人権理事会でも被害者の窮状を訴えた。彼女の活動を通して、避難者の置かれた状況を理解し、避難を権利として認める運動の必要性を学びたい。 ◆第2回 原発のある国で戦争が起きたら?事故シミュレーションを検証する 開催日:2022年8月4日(木)19:00-21:00 講師:上岡直見(環境経済研究所代表) 概要:ロシアのウクライナ侵攻と、それに伴うサポリージャ原発への攻撃により、戦時下における原発の危険性が改めて注目された。原発は、軍事攻撃に対してどれ程脆弱なのか、またどのような攻撃ルートがあるのか、事故が起こったらどれくらいの被害がでるのかなど考えなければならない点がたくさんある。日本の原発が攻撃を受けた時の被害シミュレーションを行った環境経済研究所の上岡直見代表に、直接お話をお聞きします。 ◆第3回 なぜ我が町で核ごみ受け入れ?寿都町の町民活動を知る 開催日:2022年8月11日(木)19:00-21:00 講師:「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」の住民のみなさん 概要:2020年10月に北海道・寿都町の片岡町長は、高レベル放射性廃棄物地層処分のための文献調査に応募した。文献調査を実施するNUMOは「対話の場」を設け、住民への懐柔を試みている。一方、核のゴミの受け入れに反対する町民は「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」を結成し、各種勉強会や講演会・体験型のイベント等を開催し、活動している。町民の会の皆さんから、その活動を直接伺い、想いを理解し、どのように連帯できるか、考える機会にしたい。 ◆第4回 首都圏に石炭火力新設!?気候正義を横須賀から 開催日:2022年9月8日(木)19:00-21:00 講師:高橋英恵(FoE Japan) 概要:先進国でエネルギー転換が進む中、日本政府はダイナミックな政策を打ち出せないでいる。その象徴が石炭火力の維持だ。首都圏でも唯一、横須賀に石炭火力発電所が新設されようとしている。日本のエネルギー政策の問題点は何か、システム転換はなぜ必要なのか、Z世代の新しい運動はどのようなものか。横須賀の石炭火力反対運動を引っ張ってきたFoE JAPANの高橋英恵さんのお話を聞きながら、気候正義実現のための運動を共に考えたい。 ◆第5回 文在寅の脱原発政策の検証と今後の韓国脱原発運動の課題 開催日:2022年9月15日(木)19:00-21:00 講師:キム・ヒョヌ(脱核新聞運営委員長) 概要:ろうそく革命により誕生した韓国・文在寅政権は、原発政策において、社会的合意の形成のために、市民参加の新しい政策的試みを実施した。果たして文政権の「脱原発政策」はどのような意義があったのか?その限界は何か?そして今年5月、新たに誕生した尹錫悦は脱原発政策の撤回を推進しようとしている。韓国の原発政策に何が起きているのか、脱原発運動の課題は何か、日韓脱原発連帯の運動はいかにして可能か、皆で考え、戦略を練る場にしたい。 ◆第6回 システムを転覆しろ!韓国のラディカル気候正義運動から学ぶ 開催日:2022年9月22日(木)19:00-21:00 講師:チョ・ウネ(気候正義同盟) 概要:韓国でも最近若者たちが、気候危機解決のため、既存の社会システムを根本から変える多彩な社会運動を展開している。与党の党舎やCO2大量排出企業の前で非暴力直接行動を行うなどラディカルな気候正義運動を展開している個人や団体のネットワーク組織が「気候正義同盟」だ。そのメンバーを招き、運動戦略、政治や資本主義に対する見方、システム転換のための実践などを直接共有し、若者たちの日韓気候正義連帯を模索する。 単発受講のお申込み https://apply.npa-asia.net/categories/2813805
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タイトル:メディア・アクティビズム-社会運動とメディア 概要:高価な機材と専門知識がなくても、スマートフォンでビデオを撮影し、ネットでつながり、誰もがメディア・アクティビストになれる時代。YouTubeやインスタグラム、TikTok、そしてSNSの世界では社会運動の存在感は薄いが、オキュパイ・ウォールストリートやBLM、フライデー・フォー・フューチャーなど、世界的なムーブメントに発展した社会運動はインターネットやメディアを活用するメディア・アクティビストの存在に支えられている。日常生活の中で何気なく接するメディアを社会運動の文脈で考えてみたい。 曜日:月曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 安田幸弘(レイバーネット日本) - 李泳采(恵泉女学園大学) ◆第1回 メディア・アクティビズムとは 開催日:2022年7月11日(月)19:00-21:00 講師:安田幸弘(レイバーネット日本) 概要:メディア・アクティビズムはメディア/コミュニケーション技術を社会運動のために利用する活動の総称だ。しかし利用される「メディア」の種類や性格は多様で、社会運動も多様だ。それだけにメディア・アクティビズムの幅は広い。「メディア」という単語は、それが利用される場面により意味が異なる。たとえば「マスコミ」という文脈では新聞やテレビはメディアだが、情報伝達の媒体としての「メディア」に着目すれば紙や電波がメディアになる。現在のメディア・アクティビズムはコースの開講にあたり、メディア、プラットフォーム、コンテンツなどの概念を整理し、さまざまなメディア・アクティビズムの事例を概観してメディアと社会運動の関係を考えたい。 ◆第2回 メディア・アクティビズムを支える技術 開催日:2022年7月25日(月)19:00-21:00 講師:安田幸弘(レイバーネット日本) 概要:メディア・アクティビストが活躍する領域により、それぞれのメディアを操作する技術が求められる。藁半紙のチラシが運動のメディアだった時代には、ガリ切りや謄写版を扱う技術が求められ、デジタル・メディアが一般化した現在では、コンピュータを操作する技術、ビデオや音声を収録し編集する技術が求められる。さまざまなメディア活動の領域で必要とされる技術について概観し、それぞれのメディアが持つ技術的な特徴、一般的な処理の流れ、それらの技術を習得するための方法などを解説する。 ◆第3回 世界のメディア・アクティビズム 開催日:2022年8月8日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMEDI ACT元所長) 概要:1987年の民主化の後、韓国ではさまざまな社会運動が活性化した。当時、労働運動の分野にビデオを持ち込み、オーガナイズや宣伝の新しいスタイルを提示した「労働ニュース制作団」を率いた金明準氏は、諸外国の先進的なメディア・アクティビズムの事例を韓国に紹介し、メディア・アクティビストの養成に尽力した。「レイバーネット日本」も、金明準氏をはじめ、欧米諸国の労働メディア活動家との交流の中で誕生した。メディア・アクティビズムに関する金明準氏の豊富な経験から、国際的な視野でメディア・アクティビズムを考える。 ◆第4回 タイトル:メディア・アート - メディアと遊ぶ(仮) 開催日:2022年8月22日(月)19:00-21:00 講師:大榎淳(東京経済大学教授)*要請中 概要:メディア・アクティビズムは、すでに出来上がったアクティビズムを指すのではなく、何かのメディアを作った人たちが考えてもいなかった創造的で面白い使い方を開発し、応用することから始まる。社会運動的な視野の中で、いわば「メディアと遊ぶ方法」あるいは「メディアで遊ぶ方法」を紹介する。韓国の「労働ニュース制作団」のように社会運動の実用的な武器としてメディアを使う方法ではなく、メディア、あるいはメディア技術そのものの面白さをさまざまな形で創造的な表現につなげた事例の紹介や、解説などを通じて、一般生活の中であまり意識されることがないメディアを新しく発見しなおしてみたい。メディアを扱うことの面白さを発見し、「自分もメディアで何かを表現してみたい」と考える人々のためのヒントを提供したい。 ◆第5回 日本のビデオ・アクティビズム〜ドキュメンタリーを撮ることの意味 開催日:2022年9月5日(月)19:00-21:00 講師:土屋トカチ(映画監督)*要請中 概要:1960年代から1970年代の日本には、闘争の現場にカメラを持って飛び込んだドキュメンタリー作家がいた。それから半世紀、技術の進歩により個人でもすぐれたドキュメンタリーを制作することができるようになった。そのような独立ドキュメンタリー作家のカメラとマスメディアのカメラの違いは何だろうか。なぜ彼らは闘う人々にレンズを向けるのだろうか。 主に労働の現場で闘う人々のドキュメンタリーを作る土屋監督に日本のビデオ・アクティビズムの現状と、ビデオ・アクティビズムの意味について話を聞いていく。 ◆第6回 ネット・アクティビズム - 社会運動とインターネット 開催日:2022年9月19日(月)19:00-21:00 講師:印鑰智哉(OKシードプロジェクト)*要請中 概要:生まれたときからインターネットやスマートフォンに親しんでいるデジタルネイティブ世代の人々にとって、インターネットなしで社会運動をすることは考えられない。しかし、次々と登場する新技術を日常の活動に取り入れていくデジタルネイティブ世代も、社会運動の世界では思ってもいなかったような困難に直面する。また、いわゆる「文化系」が多い非ネイティブ世代の活動家は、新技術に戸惑う。市民運動の中で早くからコンピューター、インターネットの利用を進めてきた印鑰氏にインターネットやパソコン、スマートフォンなどのデジタル機器を社会運動の中で使うことの意味や、それらが運動をどのように変えていくのか、どのように使うべきなのかのヒントを提示していただく。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813806
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タイトル:農村医療から世界を診る-地球医学とは何か? 概要:信州の農村病院の内科医です。家族5人で信州の山村で十数年生活しながら、診療所長として勤務。その後、信州最大級のJA病院で、ほぼ毎日、上部消化管内視鏡(胃カメラ)を担当しています。拙著「「農村医療から世界を診るー良いケアのために」を課題図書にいたしたく、全部読んでからご参加ください。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:色平哲郎 いろひらてつろう JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。 東京大学中退、京都大学医学部卒、内科医。第20回山室静文学記念・佐久文化賞受賞。 タイ政府から表彰、フィリピン政府から表彰。 コーディネーター: -李泳采(恵泉女学園大学) ◆第1回 若月俊一生誕100周年の日に 開催日:2022年7月5日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:この若月ドクター(1910から2006)は私が勤務する佐久病院の創設者で、日本の国民皆保険制度を築いた人物です。明治生まれの若月院長は、戦争に反対して治安維持法で収監され、(軍医でなく)一兵卒として旧満洲の戦場へ。その後、転向して生き残る。戦争末期に外科医として信州に赴任、農村に大病院を築きました。(課題図書の第1章、第2章を扱います) ◆第2回 今、思い返したい「農民とともに」の精神 開催日:2022年7月19日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:若月ドクターのモットーは「農民とともに」、当初「農民のために」と述べていたものを彼は自己修正。医療の主人公は医師でなく患者たち、家族を含む「地域の人々こそ医療の主人公」と、述べています。(課題図書の第3章、第4章を扱います) ◆第3回 「人間らしさ」とはいったい何なのか 開催日:2022年8月2日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:認知症の当事者が、どのようなことにとまどうことになるのか。人間の死亡率はいったい何パーセントか?という辺りから、社会福祉の重要性、加えて、介護、ケア論、技術論など、医師であり(私の患者でもあった)加藤周一との対話を経由し、「医療技術というよりケアが大事」という名医・若月ドクターの持論を展開いたしたく。(課題図書の第5章、第6章を扱います) ◆第4回 「アルマアタ宣言」から40年 開催日:2022年8月16日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:1978年に発せられた国際宣言「Health for All」です。 その更に30年前、1940年代末、若月ドクターが述べた「予防は治療に勝る」「地域の人々こそ医療の主人公」という考えが、このWHOとUNICEFが共催した国際会議をきっかけに全世界に広まりました。あと「アジア」という国も民族も、地球上に存在しないので、この辺りの日本語表現はオリエンタリズムもあっていつも困るところ。(課題図書の第7章、第8章を扱います) ◆第5回 目指せ! 看護師副院長 開催日:2022年8月30日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:医療関係者の中で、もっとも大切なのがケアワーカー、そのリーダーは保健師・看護師たちです。医師の「医者語」を患者たちや一般向けにわかりやすく翻訳する、そんな同時通訳のプロフェッション。決して、プロフェッショナルではありません、ここが大事。(課題図書の第9章、第10章を扱います) ◆第6回「CIP症候群」を警戒せよ 開催日:2022年9月13日(火)19:00-21:00 講師:色平哲郎(JA長野厚生連・佐久総合病院・本院・地域医療部医師。 東京大学医学部・公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学国際協力支援センター非常勤講師。) 概要:合衆国の某最優秀医学部での講演記録です。 私が毎年本郷で講義する際、担当教授はこの文章をなぜか、院生たちに順番に朗読させてから、私の講義。短時間話した後、参加者全員から複数の質問を短文で受け、それに全部お答えして、講義終了となります。(課題図書の序とあとがき、補遺を扱います) 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813807
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コースタイトル: 時事ニュースで読む韓国社会と韓国 Part7 コース概要:本コースは、韓国の時事ニュースを通して韓国語を学ぶ講座です。毎回2分ほどのニュースを取り上げ、関連する韓国語表現を学び、聞き取り練習、対訳を行います。さらに、そのニュースの背景について理解を深めます。毎回、ハングルテキストの起こしや対訳資料を事前に提供します。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員20名 講師: - 韓興鉄(翻訳家) コーディネーター: - 蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 夏休み前、韓国のコロナ対策は? 開催日:2022年7月12日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:第1回は、夏休みを控え、韓国の最近のコロナ対策を伝えるニュースを取り上げます。5月末現在、韓国でも新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向が続き、生活の制限措置もほぼ解除されています。水際対策も緩められ、個人の観光ビザ発給も始まり、久しぶりに韓国訪問を計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。あらためて、最新の韓国の新型コロナ対策をチェックしてみましょう。 ◆第2回 ウクライナの高麗人難民を受け入れる光州高麗人コミュニティ 開催日:2022年7月26日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:第2回は、ロシアのウクライナ侵攻以降、周辺国などに避難をしていた「高麗人」80人余りが4月に韓国に入国したことを伝えたニュースを取り上げます。「高麗人」は旧ソ連地域に居住する、朝鮮半島にルーツを持つ人々のことを指し、ウクライナに3万人ほどがいると推定されています。光州にある高麗人コミュニティが募金活動を通して渡航費を用意するなど、積極的に支援を行っています。 ◆第3回 仁川チャイナタウンの華僑(OBS、2021年) 開催日:2022年8月9日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:第3回は、仁川のチャイナタウンの華僑に、地元放送局が取材したドキュメンタリーを取り上げます。中でもルーツを大事にしながら、3代にわたってこの地に根を張って中華料理店を営んでいるある華僑のインタビュー部分に焦点を当てる予定です。ちなみに、韓国の中華料理の代名詞であるチャジャンミョンは、山東省出身の華僑が多いこの地域が発祥地です。 ◆第4回 障害者の移動の権利を勝ち取るための闘い 開催日:2022年8月23日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:第4回は、韓国の全国障害者差別撤廃連帯が、公共交通機関のバリアフリーや障害者のための予算増額を求め、地下鉄駅や車内で繰り広げているデモ活動のニュースを取り上げます。2001年に地下鉄駅のリフトを利用した障害者がリフトの落下によって亡くなった事故を契機に、同団体は障害者の移動の権利の保障を訴えてきましたが、エレベーターが設置されていない駅や、低床バスの普及が十分でない現状があります。 ◆第5回 次世代韓流コンテンツとして注目されるウェブトゥーン 開催日:2022年9月6日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:K-POPや映画が世界で注目される中、次の有力コンテンツとして脚光を浴びているのがウェブトゥーンです。ウェブトゥーンはウェブとマンガ(トゥーン)を合わせた言葉で、スマホで読みやすいよう、上下にスライドするのが特徴です。第5回は、このウェブトゥーンを原作に、ドラマや映画、音楽などに広がっている様子を伝えたニュースを取り上げます。 ◆第6回 釜山の旧日本人共同墓地の戦後(KBS釜山、2020年) 開催日:2022年9月20日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:開港以降、多くの日本人が暮らしていた釜山には日本人の共同墓地がありました。小高い丘の上にあったこの場所は、1950年に起きた朝鮮戦争で釜山に避難してきた人々の居住地として使われることになり、家屋を作る際には墓石も利用されました。第6回は、この日本人共同墓地の上に築かれた地域を取材した、KBS釜山制作の番組を取り上げます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813808
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コースタイトル:ミャンマー市民の犠牲を忘れないPart1- クーデター政権と民主化を求める闘い コース概要:市民に銃口を向け、暴力で弾圧する軍と警察の残虐行為に衝撃をうけた2021年の春から1年以上が過ぎた。ミャンマー関連の報道も減り、人々の関心も薄まりつつある。表向きには普通の市民生活を取り戻したかのように見えるミャンマーだが、この国はあらゆる意味でより深刻な状況となっている。アウンサンスーチーとNLD幹部は依然拘束されたままであり、ミンアンフラインが率いる国軍およ国家行政評議会はその支配を固め、着々と既成事実を積み上げていく。抵抗を続ける中で命を失った人々の犠牲は、果たしてどこにつながったのか・・・この国の希望はどこにあるのだろうか。そしてこの国の民主化への道はどこにあるのだろうか。 曜日:土曜日 原則隔週 時間:10:00-12:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 タイトル:軍政下の暴力、市民の抵抗、そして希望 開催日:2022年7月16日(土)10:00-12:00 講師:根本敬(上智大学総合グローバル学部教授) 概要:2021年2月のクーデター発生から約1年半、市民の生活はいっそう悪化をたどり、命を失う人は日に日に増えている。昨年はコロナ禍に対する軍側の無策と市民敵視のため、助かる命の多くが失われた。言論の自由はなくなり、政治犯は増え、一部は死刑判決を受け、若者は未来を奪われ、経済の落ち込みは激しい。国軍の武力弾圧は強まり、少数民族居住区への空爆と陸上攻撃は終わりを見ない。国内避難民も50万人を超え、ロヒンギャ難民の帰還も不可能な状態になっている。しかし、市民側に立つNUG(国民統一政府)と、すべての民族をまとめアドヴァイザリー的役割をこなすNUCC(挙国一致諮問委員会)はクーデター政権に地道に対抗し、市民の一部も武装抵抗を展開している。実質的にウクライナと同じ状況下にあるこの国の実態を歴史的背景と共に確認し、市民がけっしてあきらめることのない希望について語ることにしたい。 ◆第2回 ジャーナリストが見たミャンマーの現場(仮) 開催日:2022年7月30日(土)10:00-12:00 講師:北角裕樹(ジャーナリスト) 概要:2021年2月のクーデター発生時、現地にいたジャーナリスト北角氏はデモの取材中に拘束されたものの、その時は同日中に釈放された。しかし、4月に再び拘束されインセイン刑務所に送られた。政府の働きかけにより5月には解放され日本に帰国した北角さんだが、日本人として唯一、壁の中の様子を知る人となったことから、多くの取材を受け現地の様子を伝えてきた。あらためて今、当時を振り返って思うこと、また今後のミャンマーとの関わりについて語っていただく。 ◆第3回 韓国から見たミャンマー軍事政権と民主化闘争 - - Spring Revolution’s March towards a New Myanmar and the Promising Future of Democracy in Asia 開催日:2022年8月13日(土)10:00-12:00 講師:Park Eun Hong (韓国聖公会大教授) 概要:1987年の民主化抗争を経て民主化を実現した韓国と、1988年の大規模デモでアウンサンスーチーを擁した民主化勢力の気運が高まったものの、国軍の弾圧により挫折に終わったミャンマー。似た経験を持ちながら、その後2国が歩んできた道は大きく分かれてしまった。韓国ではミャンマー軍事化政権と民主化運動はどのように分析・評価されているのか。そしてどのような支援・連帯が行われているのか。聖公会大の朴教授にお話しを伺う。 The coup is an irrational act by the Tatmadaw to usher in a return to the nightmare totalitarian state while disregarding the political chaos and economic ruin that existed before Thein Sein's administration. The people of Myanmar are uniting in the face of the Tatmadaw’s recklessness beyond the differences of generation, sex, class, and ethnicity. In contrast, General Min Aung Hlaing, who serves as the chairman of the Myanmar military's highest decision-making body, the State Administration Council (SAC), with absolute authority, initially declared a state of emergency lasting one year before later extending the period until the end of 2023. The military's reappearance on the political front, as it was prior to the reform and opening up of 2011, reveals its commitment to protecting discipline-flourishing democracy. If Myanmar’s Spring Revolution ends in failure like the 8888 revolution 34 years earlier, it will return to being "the land where time has stopped" as it was under General Ne Win. Sinicization, which promotes illiberal governance, will further quicken and prevent the rooting of liberal democracy in Asia. The future of Asian democracy depends on the success of the Spring Revolution and the construction of a new Myanmar. The Asian way put forth by the Spring Revolution goes beyond the basic illiberal “Asian values” paradigm to open new horizons with cross-national significance. ◆第4回 母国への想い(仮) 開催日:2022年8月27日(土)10:00-12:00 講師:ウィンチョ・マティーダ夫妻(ミャンマー人活動家) 概要:NHKの番組でお二人を見た方も多いだろう。クーデター発生以降、現地の人々を支援し続けているが、現在のミャンマーの状況について、国軍、市民達、武装勢力について、日本政府や国際社会について・・等々、率直な話を伺いながら、我々に何ができるかをあらためて問い直したい。 ◆第5回 ミャンマールーツの人々と日本からの草の根支援について 開催日:2022年9月10日(土)10:00-12:00 講師:渡邊さゆり(マイノリティ宣教センター共同主事、アトゥトゥミャンマー支援共同代表) 概要:2021年2月1日のミャンマー国軍による軍事クーデター以降、日本に住むミャンマーにルーツを持つ人々の生活はどのように変化しただろうか。特にマイノリティでもあるキリスト者らの状況に焦点を当て、ミャンマーのそして日本の民主化を問い直したい。日本に住むミャンマーにルーツを持つ人々が日本社会の中で負わされてきた生きづらさが、今回の軍事クーデターによって可視化された。ミャンマー市民を支援しようとする日本にいる人々が経験するジレンマにも注目し、「支援」とは何かを考えたいと思う。 講師プロフィール:関西学院大学神学部神学研究科博士課程後期課程単位取得退学。旧約聖書学 専攻。神戸西伝道所、曽根キリスト教会にて牧会、現在、マイノリティ宣教センター共同主事、彰栄学園宗教主任、日本バプテスト同盟 駒込平和教会牧師、ルーテル学院大学非常勤講師。アジアの文脈から、批判的フェミニスト視座から聖書テクストの読み直し、女たちのエンパワーメントに参与。「普天間ゲート前でゴスペルを歌う会に連帯する戸塚平和ゴスペル行動」代表など。 ◆第6回 ロヒンギャ問題の本質 - 歴史と背景、この先の行方(仮) 開催日:2022年9月24日(土)10:00-12:00 講師:日下部 尚徳(立教大学異文化コミュニケーション学部准教授) 概要:ラカイン州で2017年~2018に発生した大規模な軍・警察・現地武装勢力の襲撃行為により、難民数は更に増加、現在までに90万人近くが隣国バングラデシュのキャンプで生活している。その後のコロナ、そして2021年のクーデター発生、と環境は悪化するばかりである。一方で、クーデター発生後、多民族国家と知られるミャンマーの中で人口の60%を占める主流のビルマ民族の人々の中で、国軍の仕打ちによりわが身を振り返り、あらためてロヒンギャの人達に謝罪と連帯求めるといった新しい動きもあった。ロヒンギャ問題の根深さはどこにあるか。また、アウンサンスーチーは当時について「虐殺」を否定した、その理由と背景には何があるのか、そして今後新たな展開があるとすればどのようなものなのか、を探る。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813809
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コースタイトル:アジア市民社会ネットワーク(CENA)講座 Part1 アジア各国からみたウクライナ戦争とポストコロナのアジア 曜日:日曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 大橋正明(聖心女子大学グローバル共生研究所客員研究員) - 李泳采(恵泉女学園大学) - 蓑田瑞恵(NPA事務局) *英語・日本語・韓国語の通訳付き コース概要:アジア市民社会ネットワーク(CENA:Civil Education Network in Asia)とは、元々「NGO大学院」というユニークな市民活動家向けの大学院を持っていた韓国・ ソウル市にある聖公会大学校が、アジアのNGO活動家を対象に2007年に奨学金付きで英語の修士コース(MAINS)を開設、翌年に恵泉女学園大学と相互協力協定を結んだことに始まります。それ以降、韓国、台湾、タイ、インドネシアのいくつかの大学や市民団体も加わり、約10年間、9団体で毎年50名~100名規模のアジア夏季学校を共催してきました。コロナ禍の中、共同学校ができない中、オンライン共同企画をしてきました。新時代アジアピースアカデミー(NPA)が目指している日本とアジアネットワークの拡大を実現していくために、従来の日韓及び沖縄の若者の企画と、CENAのネットワークを共同で繋げる、新時代アジアネットワークを目指していきます。 ◆第1回 CENAの歩み / ウクライナ戦争と南アジア、そしてロヒンギャ 開催日:2022年7月10日(日)19:00-21:00 講師:大橋正明(聖心女子大グローバル共生研究所客員研究員) 概要:CENAは大学と市民団体がアジア市民社会の共同教育を目指すネットワークである。その10年間の共同プログラムで何をみてきただろうか。特に、南アジアの視点からアジアの民主主義と開発の問題を共有してきたのは大きな成果である。コロナ時代、そしてウクライナ戦争、ロヒンギャ問題を南アジアの視点から学ぶ。 CENA The 8th CENA summer school in Okinawa https://www.hoshien.or.jp/program/katsudouya/cenasummerschool2019.html ◆第2回 韓国から見たウクライナ戦争とポストコロナ時代 開催日:2022年7月24日(日)19:00-21:00 講師:Francis Daehoon Lee(ピースモモ(社)平和教育研究所所長) 概要:ユンソクヨル保守政権の登場以降、ウクライナへの武器提供、Quadへの加入希望、米国の核抑止力の強化などを訴えている。また、北朝鮮の連続的なミサイル発射、核実験の可能性など、再び南北関係の緊張も高まっている。朝鮮戦争の終結もできてない今、保守政権登場以降の韓国社会は今、何を目指しているだろうか。市民社会の平和運動と教育はそれにどう対抗していくだろうか。多様な平和教育を実践しているピースモモの経験や、アジア平和運動を構築してきたフランシスさんから時代を乗り越える平和思想を学ぶ。 ピースモモ https://peacemomo.org/ ◆第3回 台湾・香港から見たウクライナ戦争とポストコロナ時代 開催日:2022年8月7日(日)19:00-21:00 講師:陳信行(台湾・世信大学社会発展研究所) 概要:ウクライナ戦争以降、アジアの各国から中国に対する脅威意識はさらに高まっている。台湾海峡の危機が強調されている中、台湾では、ウクライナ戦争をどうみているだろうか。また香港の問題は今、どう見えているだろうか。台湾社会運動の中心的なリーダーである陳さんから台湾社会運動の情勢分析と、中国の脅威論に対する社会の亀裂など、リアルな現状を分析していただく。 世新大學社会発展研究所 https://e62.shu.edu.tw/ ◆第4回 タイ・リベラルイスラム世界からみたウクライナ戦争とポストコロナ時代 開催日:2022年8月21日(日)19:00-21:00 講師:Ekraj Imran Sabur (Director of IIPDS; International Institute of Peace and Development Studies / AMAN) 概要:ウクライナ戦争は、宗教の問題、そして人種差別の問題を抱えている。イスラムの世界では、ウクライナ戦争をどう認識しているだろうか。リベラルイスララムネットワーク(AMAN)の平和教育をリードしているEkrajさんから、イスラム世界とウクライナ戦争、そして、王政と軍部の結託が強まっているタイの情勢を分析していく。 AMAN https://arf-int.org/about-us-aman/ ◆第5回 インドネシア・オーストラリアからみたウクライナ戦争とポストコロナ時代 開催日:2022年9月4日(日)19:00-21:00 講師:Irawan Jati(Universitas Islam Indoneshia Dosen) 概要:Quadの一員として、米国、日本とともに対中国封鎖に全面に出ているオーストラリア。オーストラリアの対中対立と軍事力強化は何を目指しているだろうか。また、2022年10月にG20首脳会談を開催するインドネシアは地域の中堅国家として、どういう戦略を打ち出しているだろうか。オーストラリアとインドネシアの両国家で生活しているJatiさんから、両国におけるウクライナ戦争とコロナの影響を分析していただく。 Universitas Islam Indoneshia Dosen https://www.uii.ac.id/ ◆第6回 ラウンドテーブル:アジアから見たウクライナ戦争とポストコロナ時代 開催日:2022年9月18日(日)19:00-21:00 講師:大橋正明、Francis Daehoon Lee、陳信行、Mohammad Abdus Sabur、Irawan Jati、+ 上村英明、ダシルバ、高橋清貴、李泳采 そのほか 概要:コロナ禍の影響で、格差社会が広がっている中、ウクライナ戦争は、アジアの情勢を大きく変えています。ウクライナ戦争とポストコロナ時代のアジア各国の情勢を共有し、アジア市民社会はどういうネットワークで、平和構築を目指していくべきなのか。コースの全講師と、CENAのメンバーらによる総合討論と平和教育の実践モデルを打ち出していく。CENAサマースクールのオンライン版を共有できることを期待する。 上述した団体以外のCENAメンバー大学&団体 日本・恵泉女学園大学大学院平和学研究科 https://www.keisen.ac.jp/faculty/graduate/peace/ 韓国・聖公会大学 MAINS https://gs.skhu.ac.kr/icons/app/cms/?html=/home/sub1_5.html&shell=/index.shell:25 日本・早稲田奉仕園 https://www.hoshien.or.jp/ 韓国・韓信大学 ecumenical leadership at domestic as well as international levels https://www.hs.ac.kr/kor/11271/subview.do 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813810
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コースタイトル:村井吉敬の小さな民からの発想「1988年、インドネシアの海へーヌサンタラ航海を語る」 コース概要:エビ、ナマコ、真珠養殖、戦争、進化論、和船、漁具、消費者運動、南インド・スリランカ研究、エネルギー問題などなど、多彩な関心の持ち主16人が140トンの木造船に乗って インドネシアの東部の島々(ヌサンタラ)をめぐる航海にのりだした。 1988年8月、1か月に及ぶヌサンタラの旅は、発見と出会いの旅でもあった。村井吉敬隊長、鶴見良行名誉隊長、新妻昭夫、森本孝らの残した記録や参加したメンバーの航海記、たどり着いた島での人々との出会い、旅からつながる現在の活動についての多彩な語りと映像は、想像力を刺激し、聞く人びとを豊かなアジアの海へと誘う。 曜日:木曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 オンライン定員:50名 コーディネーター - 野川未央(NPO法人APLA) - 内海愛子(NPA共同代表) ◆第1回 アラフラ海の浪に揺れまどった日々 開催日:2022年7月7日(木)19:00-21:00 講師:中村尚司(龍谷大学研究フェロー) 概要:PARCエビ研究会に参加しているうちに、仲間から誘われ乗船することにした。ウジュンパンダンからアル島のドボまで、木造機帆船で旅をする構想は魅力的だった。暇ではなかった上に、体力にも自信がなかった。当時、『経済セミナー』誌に「地域自立の経済学」を連載していて、小さな港に着くと郵便局を探して、原稿を送ったことを覚えている。アラフラ海の激しい浪に揺れまどった日々、しかし、楽しい旅だった。「ヌサンタラ航海」とは何だったのか? 鶴見良行さんと村井吉敬さんの二人がやろうとしたこととは? についても語りたい。 ◆第2回 ヌサンタラ航海仲間、森本孝さんの探検 開催日:2022年7月21日(木)19:00-21:00 講師:福家洋介(元教員) 概要:森本さんとは航海中、やたらに揺れる船で同室であった。彼は師であった民俗学の宮本常一の仕事を継ぎ、さらに発展させる途上で今年2月24日亡くなった。死の直前には『宮本常一と民俗学』を書き上げていた。鶴見さん、村井さんとの出会い、そしてヌサンタラ航海、その後の森本さんについて考えてみたい。 ◆第3回 化学調味料への関心から参加したヌサンタラ航海 開催日:2022年8月4日(木)19:00-21:00 講師:角田季美枝(和光大学ほか大学非常勤講師)ほか、ヌサンタラ航海・乗船者 概要:ヌサンタラ航海にどういう経緯で参加したか、航海で「見た」「歩いた」「感じた」ことは何だったのか、航海の参加体験はその後、どう活かされているのか、いないのか。あらためてふりかえって考えたことを紹介する。 ◆第4回 山に登ったサメ肉、海を渡ったフカヒレ 開催日:2022年8月18日(木)19:00-21:00 講師:鈴木隆史(桃山学院大学兼任講師) 概要:アル島ドボではフカヒレだけを狙ったサメ刺網漁業が行われ、漁船はオーストラリア近海で操業していた。路上には大量のフカヒレが干されていた。フカヒレの国際価格の高騰によるフカヒレブームがインドネシアだけでなく世界中で起きつつあった。一方、サメ漁業が盛んだったジャワ島のインドラマユではサメ肉は船上で塩漬けにして持ち帰られ、山間部の農村市場へと運ばれて消費され、フカヒレは町の華人商人の手を経て香港へと輸出された。サメとフカヒレの関係から見えてくるボーダーレス化する市場と漁業の未来について考える。 ◆第5回 インドネシアの漁具漁法・漁民・海民 開催日:2022年9月1日(木)19:00-21:00 講師:北窓時男(アイ・シー・ネット(株)シニアコンサルタント) 概要:当時日系漁網会社のインドネシア法人に勤めていた私は、鶴見良行さんと出会い、東南アジアの海と自然と社会に多様な関心を持つエビ研究会の人たちが主催するヌサンタラ航海に同行させてもらった。当時学問とは無縁だった私が、東南アジアの漁具漁法への単なる関心から、漁民の生活やその社会を見ることの大切さや面白さに気づかされた。そんな私の関心はその後、インド洋からアフリカの海に関わって生きる人びとへと広がった。ヌサンタラ航海から始まる私の現在までの旅についてお話する。 ◆第6回 海境を越えた人たち - 南の島にみた真珠ダイバーの足跡 開催日:2022年9月15日(木)19:00-21:00 講師:内海愛子(ヌサンタラ航海・乗船者/NPA共同代表) 概要:和歌山県潮岬、潮の深い香りに包まれて岬に立つと眼前に太平洋の大海原が広がる。明治期、ここから多くの若者が海外に出かけて行った。数十トンの船で南に向かった者もいる。インドネシア・アル諸島ドボに辿りついた林春彦は、ダイバーとして白蝶貝採取に従事。南の島の日本人町―戦争で断ち切られた歴史とダイバーの子どもたち(栗林ジロ―・サブロー)の数奇な境遇に出会う。(参考文献:村井吉敬他編『海境を越える人びと』コモンズ) 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813811
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[コース12] 抵抗の芸術と表現・思想の自由 Part6 - 「表現の自由」は「差別の自由」じゃない コースタイトル:「表現の自由」は「差別の自由」じゃない コース概要:表現の不自由展・東京は、2021年6月に右派による怒号妨害で延期を余儀なくされてから7ヶ月、周到な準備を重ね、ついに2022年4月、国立市の公共施設で無事開催されました。この成功を活かすためにも本展を振り返りつつ、それを継承する他地域の不自由展の経験も実録していきます。「表現の自由」は「差別の自由」じゃないというタイトル通り、「表現の自由」の内実についても考えて行きたいと思います。 また、今まで美術館で紹介されることの少なかった女性作家の作品を紹介し、社会に存在する偏見や差別を可視化するアートの可能性についても特別講義をしていただきます。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 岡本有佳(編集者/表現の不自由展・東京共同代表) ◆第1回「表現の不自由展・東京」弁護団の実践 開催日:2022年7月13日(水)19:00-21:00 講師:田場暁生(弁護士)、李春熙(弁護士) 概要:「表現の不自由展・東京」開催にあたっては弁護団が結成され、施設の利用申込、 行政側との協議をサポートし、会期中は述べ数十人体制での警備が実現した。 本講座では、開催に関与した弁護士の目線から、「表現の不自由展・東京」を振り返る。公共施設と集会の自由をめぐる最高裁の判例理論、かんさい展への会場提供を命じた大阪地裁、大阪高裁の決定に触れながら、表現の自由実質化のために公共施設が果たすべき役割を再確認する。 <講師プロフィール> 田場暁生 弁護士。インターネットメディア”News for the People in Japan”(NPJ)編集長。日隅一雄・情報流通促進基金事務局長。新外交イニシアティブ(ND)研究員。 李春熙(り・ちゅに) 弁護士。著書(共著)に「誰が〈表現の自由〉を殺すのか」(御茶の水書房)、 「《自粛社会》をのりこえる」(岩波ブックレット)、「ヘイトスピーチはどこ まで規制できるか」(影書房)など。 ◆第2回 日本の美術・美術展におけるジェンダー視点の導入について - 1990年代から現在まで 開催日:2022年7月27日(水)19:00-21:00 講師:小勝禮子(近現代美術史、ジェンダー論) 概要:女性アーティストが美術展に出品したり、美術館に収蔵されたりする数は、男性アーティストに比べてまだまだ少ないのが現状です。展覧会の企画者の側が、特に若手ではなく40代以降の、今まで美術館で紹介されることの少なかった女性作家の作品を見ていないのではないでしょうか。アートは美しいものを見せるだけではなく、社会に存在する偏見や差別を可視化し、見過ごされた人たちや物事について気づかせてくれ、考えさせるきっかけを作ることもできます。日本の美術展にジェンダーの視点が導入され始めた1990年代から現在まで、いくつかのトピックを中心にお話しします。 <講師プロフィール> 小勝禮子 KOKATSU,Reiko 1955年埼玉県生まれ。専門は近現代美術史、ジェンダー論。1984年より2016年まで栃木県立美術館学芸員。ジェンダー視点による女性アーティスト展を数多く企画。2020年よりウェブサイト「アジアの女性アーティスト:ジェンダー、歴史、境界」を管理・運営。 https://asianw-art.com/ ◆第3回 町なかから発信する表現の自由 開催日:2022年8月22日(水)19:00-21:00 *講師および概要は、妨害行為対策のため、7月初旬公開予定。 ◆第4回 私たちの表現の不自由再び:名古屋から 開催日:2022年9月7日(水)19:00-21:00 講師:山本みはぎ 高橋良平(「表現の不自由展・その後」をつなげる愛知の会事務局) 概要:2019年あいトリ不自由展中止を受け、再開をもとめる運動を立ち上げ、その後河村市長によるリコール署名活動に反対し、2021年には「私たちの『表現の不自由展・その後』」を開催。現在、中止させられた2021年の企画展の再開のために活動中。以上の動きはすべて市民の自発的なうごきであった。経緯を振り返りながら、市民が声を挙げることの意味をともに考えていきたい。 <講師プロフィール> 高橋良平:市民。出稼ぎのために愛知県に来ていたところ2019年あいトリ不自由展中止事件に遭遇し、あまりの理不尽さに再開をもとめる運動に参加する。「表現の不自由展・その後」をつなげる愛知の会で活動している。 ◆第5回 表現の不自由と歴史認識 開催日:2022年9月19日(月)19:00-21:00 講師:岡田大ほか(表現の不自由展かんさい実行委員など) 概要:表現の不自由展かんさいを実行して感じたことは、この国の表現の不自由とは歴史認識問題と切り離すことはできないということです。日本軍「慰安婦」問題と天皇制(昭和天皇の戦争責任)。そして沖縄に基地を押し付けている問題やフクシマ原発事故問題も、結局は歴史認識問題に行きつくのだと実感しました。そしてもちろんヘイトスピーチのことも。その根本問題はどこにあるのか。みなさまと一緒に探っていましょう。 <講師プロフィール> おかだだい(表現の不自由展かんさい実行委員/ほか) 「慰安婦」問題を考える会・神戸のメンバーとして、月1回の水曜デモを開催。子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会で教科書記述と採択の問題に取り組んだり、「アジアから問われる日本の戦争」展実行委員として、まっとうな歴史認識を社会に定着させる活動も行う。 ◆第6回「表現の自由」は「差別の自由」じゃない - 表現の不自由展の経験から 開催日:2022年9月24日(土)10:00-12:00 講師:岡本有佳(編集者、表現の不自由展・東京実行委員会共同代表)ほか 概要:2022年に開催された4つの不自由展を記録映像を交えながら振り返ります。表現の自由を守るというときに大事なこと、見落とされがちなことなどを考えます。サプライズゲストがあるかもしれません! <講師プロフィール> フリーランス編集者、ライター、文化企画者。〈表現の不自由展〉東京・共同代表。共編著『あいちトリエンナーレ展示中止事件』(岩波書店)、『リコール署名不正と表現の不自由—民主主義社会の危機を問う』(あけび書房)など。 *表現の不自由展 東京2022の図録は、https://fujiyuten.base.shop 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813812
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コースタイトル:強制動員問題の解決に向けて四半世紀余 - 運動の軌跡をふりかえる コース概要:1990年代中ごろから韓国人元徴用工裁判などの支援運動を続けてきた「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」事務局の矢野秀喜さん。学生運動をふくめると半世紀にわたって運動圏を生きてきた矢野さんに、その軌跡を振り返っていただく。 戦争 #日本と東アジア #韓国 #北朝鮮 #終戦宣言 曜日:木曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師: - 矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) コーディネーター: - 李泳采(恵泉女学園大学) - 許美善(NPA事務局) ◆第1回 運動に明け暮れた学生時代 -人生を決めた(?)5年 開催日:2022年7月14日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:大学入学が1970年4月、そこから活動家人生(?)は始まった。70年安保、ベトナム反戦、沖縄闘争、原水禁運動…、運動に明け暮れた学生生活、その中で運動に関わる基礎的文献を読み、社会観、人間観の基礎を形成した。 ◆第2回 職場組合員の要求実現、権利は譲らない!- 連帯・共闘の意義を学んだ労働運動 開催日:2022年7月28日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:1975年に大学を出て入った自治体職場。その中で組合員の要求実現をめざす職場運動から、首切り・権利侵害とたたかう地域労働運動まで経験。争議支援、国鉄闘争(分割民営化反対)の中で労働者の連帯、たたかう労組・争議団の共闘の大切さを学んだ。 ◆第3回 私と韓国の関り - 関心事であり続けた韓国の反軍事独裁闘争、労働運動 開催日:2022年8月11日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:軍事独裁政権の下で弾圧に抗し、たたかい続ける韓国の労働者、市民の運動は私をひきつけた。全泰壱のたたかい、光州事件、6月民衆抗争は私を鼓舞した。それが戦後補償運動に参加していく伏線となった。 ◆第4回 私の戦後補償運動の始まり - 日鉄元徴用工裁判支援から強制連行・企業責任追及裁判全国ネットワークへ 開催日:2022年8月25日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:1995年3月、私に届いた元徴用工裁判支援の“ミッション”、そこから私の戦後補償運動は始まった。日鉄釜石元徴用工遺族が生きた戦後を聞き、強制連行への怒りがわきあがったことが長く運動に携わることになった原点。労働運動、争議支援の経験に学び、企業責任追及のたたかいを広げた。 ◆第5回 人間の使い捨てと無責任 - 日本の軍部・権力の本質を知ったグングン裁判 開催日:2022年9月8日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:李熙子さんと金景錫さんの依頼を受けて始めたグングン裁判の原告は414名。原告たちの請求内容は、遺骨返還、未払い賃金・軍事郵便貯金等の支払い、生死確認通知の発出、BC級戦犯とされたことへの補償、…と多岐に渡った。それは日本軍の人間の使い捨てと無責任の極みを表わすものだった! ◆第6回 日本の植民地主義の未清算を知った日韓併合100年キャンペーン、日韓つながり直しキャンペーン 開催日:2022年9月22日(木)19:00-21:00 講師:矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動) 概要:元徴用工、元軍人・軍属の戦後補償裁判闘争の“延長戦上”に、日韓併合100年キャンペーン(2010年)、日韓つながり直しキャンペーン(2015年)を日韓の多くの市民団体が共同して展開した。その中で改めて植民地支配の歴史とその実相を学び、植民地主義清算のたたかいを継続していく決意をかためた。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813813
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コースタイトル: 資本主義の秘密を解き明かす Part1- 資本主義の秘密を解き明かす-マルクス『資本論』を手掛かりに コース概要:私たちが暮らす日本は、資本主義の社会です。便利で快適なモノやサービスをふんだんに享受できる資本主義に、多くの人は疑問を感じないでしょう。だけど、格差や貧困は大きくなっていませんか。自然環境は破壊され気候危機が深刻になっていないですか。もし、あなたがこの社会に生きにくさを感じるのであれば、資本主義というシステムの秘密を探ってみませんか。マルクスの『資本論』のエッセンスを読み直しながら、この社会を批判的に認識する目を培っていく基礎からの入門講座です。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師: - 白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) プロフィール 1942年京都市生まれ。京都大学経済学研究科修士課程修了。60年安保闘争、ベトナム反戦運動、三里塚闘争などの社会運動に関わり続け、新左翼の政治党派に属して活動し、90年代からは地域から政治を変える活動にも加わる。同時に『季刊クライシス』、フォーラム90s、ピープルズ・プラン研究所など理論活動のネットワークづくりにも力を注いできた。現在は、ピープルズ・プラン研究所運営チームメンバー、「座標塾」(研究所テオリア)講師。著書に『コロナ・ショックは世界をどう変えるか』(2021年、研究所テオリア)、『左翼は再生できるか――戦後日本の社会運動と政治攻防』(2016年、同)、『脱成長を豊かに生きる』(2014年、社会評論社)、『金融危機が人びとを襲う』(2009年、樹花舎)、『格差社会を撃つ ネオリベにさよならを』(2008年、インパクト出版会)、『脱国家の政治学』(1997年、社会評論社)ほか多数。 コーディネーター -李泳采(恵泉女学園大学) -天野恵一(思想家) ◆第1回 資本主義は好きですか、嫌いですか/なぜ、私は資本主義の批判に拘ってきたのか 開催日:2022年7月8日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:日本では想像できないが、米国やヨーロッパでは若者たちの間で「反資本主義」の声が強まっている。しかし、日本でも生活に不安を抱いたり生きにくさを感じる若者や女性や高齢者は増えている。この社会の不条理さは、一体どこから来るのか。講師(私)は、高校時代に資本主義に強い疑問をもち、マルクスに出会い、経済学を学んで、日本の資本主義を批判する作業に拘り続けてきた。自己紹介風に、資本主義をめぐる議論を辿ってみる。 ◆第2回 商品という存在/あらゆるものに値段が付く? 開催日:2022年7月22日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:この社会では、どんなモノやサービスでも値段が付いた商品として売られている。自分で作れない家電製品だけでなく、食事を作ったり掃除することも家事代行サービスにとって代わられている。多くのモノやサービスが貨幣を介して商品として取引される市場が、資本主義の成り立つ場である。『資本論』は商品の分析から出発する。商品には価値と使用価値の2つの顔があるが、価格という姿で現れる価値の正体がなかなか掴めない。その秘密を探ってみる。 ◆第3回 自己増殖する価値/儲けることがすべて、ブレーキのない仕組み 開催日:2022年8月5日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:お金がなければ生きていけない、餓死する人さえ出るのが、資本主義の社会だ。お金、 つまり貨幣は価値の独立した姿として現われ、どんどん増え続けることが至上命令となる。経済活動の主役となる資本とは自己増殖する価値であり、そこには際限がない。すべての経済活動は、お金を儲けることが最優先される。アクセルしかなくブレーキを備えていないのが資本主義の本性なのだ。 ◆第4回 労働力の商品化/生身の人間が商品として扱われる不条理 開催日:2022年8月19日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:この社会では、労働者は自分の労働力(労働する能力)を売って雇主(資本家)の下で働き、賃金を得て生活する。いったん商品として売られた労働力がどのように使われるかは雇主が決めることであり、労働者は長時間労働にもイヤな仕事にも耐えなければならない。マルクスは、労働力の商品化に価値増殖の秘密を見出した。しかし、労働者は生身の人間だから、モノとして扱われることに反抗する。労働力は、もともと商品として生産されたものでない。労働力の商品化は、資本主義のアキレス腱なのだ。 ◆第5回 ダイナミズムと不安定性の仕組み 開催日:2022年9月2日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:資本主義は、ひたすら利益の最大化を求める経済の仕組みである。そのために、企業は低価格で良質な商品を供給して、市場での顧客獲得競争に勝ち抜こうとする。そのことがイノベーションを促進し経済を成長させるが、同時に出来合いのものを(まだ使えるのに)無価値化する。モノやサービスが過剰に生産され、お金が溢れる。そこでバブルの破裂や経済恐慌が起こり、修正と調整が行われる。マルクスは、このダイナミズムと不安定性の仕組みを捉えようとした。その苦闘の軌跡を追ってみる。 ◆第6回 資本主義は自分の足で立てない/家族・自然環境・「南」の世界 開催日:2022年9月23日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所) 概要:資本主義は、その経済活動に必要なすべての要素を商品として市場を経由して自分で産み出し確保しているかのように振舞っている。しかし、労働力は市場の外部の家族によって産み出されたものであり、多くの資源やエネルギーや水や空気は自然環境の産物である。その多くは、植民地化された「南」の世界から収奪されてきた。資本主義は自らの「外部」なしには成り立たないだけでなく、その「外部」を破壊し続けている。マルクスの射程はどこまで届いていたのか、再考する。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813814
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コースタイトル:先住民族の中のマイノリティ:複合的な差別・差別の交差性を考える コース概要:2001年南アフリカのダーバンで開かれた「反人種主義世界会議」では、差別の根本的な原因である植民地主義に焦点が当てられると同時に、その対象として先住民族が認められ、また重要なテーマに「ジェンダーを含む他の差別と人種差別の複合性」が注目されました。ここで取り上げられた差別の「複合性」や「交差性」は、差別される集団に二重・三重に差別されるグループが存在することで、人権保障には丁寧な対応が不可欠だということです。第7期は主に、先住民族の中の複合的な差別の問題、複合的な差別の中の先住民族に焦点を当てます。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: -上村英明(NPA共同代表、恵泉女学園大学名誉教授)<ひでぽん先生> - 八重樫志仁(ウラカウンクル) - 親泊紋子 (ファシリテーター) - コメスキヨサネ(Okinawa-Koganei) ◆第1回 沖縄から「インターセクショナリティ」を考える 開催日:2022年7月15日(金)19:00-21:00 講師:親川志奈子(沖縄大学非常勤講師) 概要:「インターセクショナリティ」という言葉を聞いたことがありますか?人種や差別、性的嗜好、階級や国籍、障がいなどの属性が交差したときに起こる、差別や不利益を理解するための枠組みのことです。女性、子ども、有色の人々、障がい者、トランスジェンダー、非正規移民、そして先住民族の人々に対して、差別や暴力は均等にふりかかるわけではありません。「復帰」50年を迎える沖縄から「インターセクショナリティ」について考えます。 ◆第2回 歴史的トラウマから考える差別 開催日:2022年7月29日(金)19:00-21:00 講師:ツァゲールニック・タッチャナ(北海道大学大学院生、ベラルーシ出身) 概要:歴史的トラウマとは、植民地化の過程で影響を受け、先住民族が負う感情的・心理的外傷であり、世代にもわたり集合的に累積されて行く。先住民族に与えられた植民地化の破壊的な影響によって、直接的に差別や同化政策を直面しなくても、世代から世代へ「引継く」未解決の悲嘆だと言われる。先住民族が直面している社会問題(例えば、高い自殺率、アルコール依存症、低い進学率など)は、植民地化やその影響との因果関係であると歴史的トラウマの視点から見直すことが出来る。 ◆第3回 脳性麻痺のアイヌ 開催日:2022年8月12日(金)19:00-21:00 講師:広瀬秀幸(チームちのみしり会員) 概要:アイヌ差別と障害者差別との中で、アイヌ差別を直視しない生き方してくる中で、周りでアイヌ差別により苦しむ人達を見て感じた経験と、現在ちのみしりに繋がるまでの思いを話したいと思います! ◆第4回 当事者が語る座談会:先住民族が直面する複合差別とは 開催日:2022年8月26日(金)19:00-21:00 登壇者: 八重樫志仁(ウラカウンクル) 金城リンダ(沖縄ナビゲーター、早稲田大学平和学研究所招聘研究員) 與那嶺貞子(「琉球先住民族まぶいぐみぬ会」メンバー)、ほか 概要:社会的な弱者はしばしば複数の差別を同時に経験しています。先住民族の中でも存在する差別の壁について、座談会形式で当事者の体験を共有していきます。後半は登壇者・参加者も一緒になって意見交換を行います。 (トピック) 與那嶺貞子「琉球人女性が権利回復運動のために立ち上がった理由」 金城リンダ「移民の子の視点から視えた沖縄社会」 八重樫志仁「アイヌの中のマイノリティ」 ◆第5回 市民運動における植民地主義 開催日:2022年9月9日(金)19:00-21:00 講師:仲村涼子(ニライカナイぬ会) 概要:琉球は、軍事基地の集中や、リゾート化によって土地や資源が搾取・利用され続けている、日米の軍事・経済植民地です。それは、戦後77年、再併合(「復帰」)後50年を経ても改善されるどころか、悪化の一途を辿っています。近年では、日本人(やまとぅんちゅ)移住者が増加し市民運動にも関わってくる中で、琉球人の意見を無視したり、主導権を奪ったりするような「市民運動の植民地化」とも言える状態が表出してきています。本来なら権利を回復するための市民運動内で、なぜそのようなことが起こるのか、琉球人の体験を交えて議論していければと思います。 ◆第6回 アジアの先住民族の国際ネットワークを知ろう 開催日:2022年9月16日(金)19:00-21:00 講師:木村真希子(市民外交センター、津田塾大学) 概要:アイヌや琉球民族が国連という舞台で人権活動を行うには、アジアの先住民族の国際ネットワークと信頼関係を築くことが重要です。アジアには、「アジア先住民族連合(AIPP)」というネットワーク組織があります。今回は、AIPPの簡単な歴史、そこで活動する具体的な人材、活動内容(理事会や総会、地区の会合、国連セミナーなど)、若者組織や女性組織を含めた組織構造などを紹介してもらいます。可能であれば、AIPPのメンバーの誰かに参加してもらえないか、交渉中です。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813815
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コースタイトル:史実の迫力が海を越え世代をつなぐ歴史の連帯を促す コース概要:中国人強制連行は往々にして、「アジア太平洋戦争末期の重筋労働力不足により・・・」と客観的に語りはじめられる。1989年12月、花岡の中国人幸存者は公開書簡で3項目の要求をかつての使役企業に発した。中国人強制連行を歴史年表上の問題から、人生の尊厳を取り戻す生きた課題であると宣言したのだ。このとき中国人受難者の多くは70歳を過ぎていた。交渉を託された代理人たちは当時50歳前後。30年を闘い繋ぐ4名が中国人強制連行の歴史と課題を未来に呼びかける。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: -川見一仁(中国人強制連行を考える会事務局長) ◆第1回 中国人強制連行と出会って 開催日:2022年7月6日(水)19:00-21:00 講師:田中宏(一橋大学名誉教授) 概要:1942年の閣議決定によるとされる中国人強制連行には、先行する「ビジネスモデル」があった。華北から偽満洲国への「特殊工人」名目による労働力移入にはじまり、中国人強制連行にいたる大日本帝国の政・軍(官)・産複合体の成立から没落と、敗戦後の政・官・産による隠蔽の歴史に史実の光をあてる。 ◆第2回 中国人強制連行と取組みつづける 開催日:2022年7月20日(水)19:00-21:00 講師:田中宏(一橋大学名誉教授) 概要:1989年12月22日の三項目要求に出会う必然と、歴史の負託ともいうべき公開書簡・三項目要求の訳出前後の緊張と迫力、そのとき田中宏52歳、幸存者耿諄75歳。「世代差」をはじめとする幾多の「求同存異」(周恩来)といかに切り結んでいくか。 ◆第3回 私にとっての中国人強制連行 開催日:2022年8月3日(水)19:00-21:00 講師:林伯耀(旅日華僑中日交流促進会代表) 概要:1949年に花岡で受難者の遺骨が発見されて以降、私の家族を含め在日華僑が中国人強制連行・強制労働の問題にどれほど熱い思いで取り組んできたか。当時の貴重な記録フィルムを交えて証言する。ぜひ受け取ってほしい。 ◆第4回 中国人強制連行が中国社会と日本社会に遺していること 開催日:2022年8月17日(水)19:00-21:00 講師:林伯耀(旅日華僑中日交流促進会代表) 概要:1989年12月に交渉代理人として指名されるまで、されてからの中国の幸存者とのふれあいの歳月。中国人強制連行が中国社会に生きる一人一人の人生に何をもたらしたのか、「受難の地」は「加害の地」でもある。それぞれの傷跡と再生の希望は日本国内に遺されているだけではなく中国にも遺されていることをあらためて想起したい。 ◆第5回 中国人強制連行の企業責任と地元で向き合う 開催日:2022年8月31日(水)19:00-21:00 講師:内田雅敏(弁護士) 概要:1989年12月の公開書簡発出から1ヶ月、翌年1月に「花岡強制労働補償問題についての意見書」は提出された。この素早い展開を可能にした蓄積を明らかにする。同年7月5日に交わされた中国人受難者と鹿島建設との「共同発表」は、花岡和解・東京高裁の所感で「当事者間の自主的折衝の貴重な成果である共同発表に着目し」とされた。中国人強制連行の歴史的解決のために、一方の当事者である企業が自身の歴史と向き合うよう促すことで手にし得る地域的な可能性とは。 ◆第6回 帝国の中の労務動員―強制連行された中国人の場合 開催日:2022年9月14日(水)19:00-21:00 講師:内海愛子(NPA共同代表) 概要:雑誌「世界」1988年12月号は「日本の戦争責任は終わらない」と題する内海愛子の論稿を掲載した。冷戦崩壊と前後して、語られ続けてきた「世界観」は「歴史観」に席を譲る。「大きな物語」と「民の小さな物語」とのはざまで、歴史を担い未来を拓くことを目指すうえで1989年12月の公開書簡が有するインパクトを考える。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813816
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コースタイトル:民主主義と若者の政治参加 コース概要:皆さんは、学校や家庭の中で政治について話す機会がありますか?話すことができますか?日本では政治の話題はタブーといった風潮のせいか、それとも学ぶ機会が少ないせいか、多くの若者が普段から政治を語りません。でもそれは民主主義といえるでしょうか。そもそも民主主義って何でしょうか。軍事国家にいる人々は民主主義国家に憧れと期待をもっています。日本も戦後、形の上では民主主義国家になりましたがそれ以前は天皇軍事体制で民主主義はありませんでした。お隣の国、韓国も植民地支配や軍事政権を経験しその後、民主主義を勝ち取った国です。民主主義の価値とはいったい何で、なぜ人々は民主主義を追い求めるのでしょうか。本当に民主主義を実現するためには何ができるでしょう。NPAジュニア第3期ではこうした問いを、日韓双方の民主化のプロセスや特徴を見ながら考えていきます。 ※韓国YMCA中央本部との共催企画 http://ymcakorea.kr/ ※一般参加の方はオーディエンスとしてご参加いただけます。 曜日:土曜日 原則隔週 時間:16:00-18:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 日比野千佳(NPA事務局) - 李泳采(恵泉女学園大学) ジュニアファシリテーター(JF) - 日比野千佳(NPA事務局) - 中久喜千晶(NPAジュニアスタッフ) - 千葉花子(聖公会大修士課程) - ハン・ヒス(韓国YMCA) ◆第1回 講義 日本の民主主義と若者-主権者とは何か その1 開催日:2022年7月30日(土)16:00-18:00 講師:上村英明(NPA共同代表) 概要:かつて軍国主義を経験した日本は戦後、民主主義国家になったと言われています。一方で象徴天皇制は残り、若者の低投票率や政治的中立という言葉の元に批判が許されない風潮など、反民主的な側面も垣間見えます。恵泉女学園大学で、主権者教育を牽引してきた上村英明さんと一緒に、民主主義の原理や日本社会における特徴・過程を分析し、現在地を確認します。また国会前でのデモなど具体的な政治参加の体験を持つ若い世代をコメンテーターに招き、その思いを語ってもらいます。 ◆第2回 交流 日本の民主主義と若者-主権者とは何か その2 開催日:2022年8月13日(土)16:00-18:00 ファシリテーター:日比野千佳/中久喜千晶/千葉花子/ハン・ヒス 概要:かつて軍国主義を経験した日本は戦後、民主主義国家になったと言われています。一方で象徴天皇制は残り、若者の低投票率や政治的中立という言葉の元に批判が許されない風潮など、反民主的な側面も垣間見えます。恵泉女学園大学で、主権者教育を牽引してきた上村英明さんと一緒に、民主主義の原理や日本社会における特徴・過程を分析し、現在地を確認します。また国会前でのデモなど具体的な政治参加の体験を持つ若い世代をコメンテーターに招き、その思いを語ってもらいます。 ※第1回の内容を元に感想や質問を共有し、第3回に向けた発表内容を考えます。ファシリテーターと一緒に、分からないことがあったら調べ、仲間と共有してみましょう。この時間は自主的な学び・そして仲間との交流空間になります。 ◆第3回 討論 日本の民主主義と若者-主権者とは何か その3 開催日:2022年8月27日(土)16:00-18:00 講師:上村英明(NPA共同代表) コメント:元シールズメンバー*調整中 概要:かつて軍国主義を経験した日本は戦後、民主主義国家になったと言われています。一方で象徴天皇制は残り、若者の低投票率や政治的中立という言葉の元に批判が許されない風潮など、反民主的な側面も垣間見えます。恵泉女学園大学で、主権者教育を牽引してきた上村英明さんと一緒に、民主主義の原理や日本社会における特徴・過程を分析し、現在地を確認します。また国会前でのデモなど具体的な政治参加の体験を持つ若い世代をコメンテーターに招き、その思いを語ってもらいます。 ◆第4回 韓国民主主義の歩みと若者の政治参加 - 「私と民主化運動」その1 開催日:2022年9月3日(土)16:00-18:00 講師:金東椿(聖公会大学) 概要:戦後韓国は、植民地、分断と戦争、軍事政権30年の歴史を経験しながら、多くの若者が政治参加を行い、軍事政権を追い出し、文民政権を実現する、いわゆる「民主化運動」をリードしてきました。韓国若者がリードしてきた民主化運動とはいったいどういうものでしょうか。民主化運動の当事者、金東椿さんの経験に基づいて、韓国民主化運動の歴史と、若者の政治参加の背景を分析します。18才投票権、キャンドル市民革命に参加してきた現大学生の体験談も交えて、世代を継ぐ韓国民主化運動の現在を共有します。 ※第4回の内容を元に感想や質問を共有し、第6回に向けた発表内容を考えます。ファシリテーターと一緒に、分からないことがあったら調べ、仲間と共有してみましょう。この時間は自主的な学び・そして仲間との交流空間になります。 ◆第5回 交流 韓国民主主義の歩みと若者の政治参加 - 「私と民主化運動」その2 開催日:2022年9月17日(土)16:00-18:00 ファシリテーター:日比野千佳/中久喜千晶/千葉花子/ハン・ヒス 概要:戦後韓国は、植民地、分断と戦争、軍事政権30年の歴史を経験しながら、多くの若者が政治参加を行い、軍事政権を追い出し、文民政権を実現する、いわゆる「民主化運動」をリードしてきました。韓国若者がリードしてきた民主化運動とはいったいどういうものでしょうか。民主化運動の当事者、金東椿さんの経験に基づいて、韓国民主化運動の歴史と、若者の政治参加の背景を分析します。18才投票権、キャンドル市民革命に参加してきた現大学生の体験談も交えて、世代を継ぐ韓国民主化運動の現在を共有します。 ◆第6回 討論 韓国民主主義の歩みと若者の政治参加 - 「私と民主化運動」その3 開催日:2022年10月1日(土)16:00-18:00 講師: - 金東椿(聖公会大学) - ペク・ソヒョン(聖公会大学) 概要:戦後韓国は、植民地、分断と戦争、軍事政権30年の歴史を経験しながら、多くの若者が政治参加を行い、軍事政権を追い出し、文民政権を実現する、いわゆる「民主化運動」をリードしてきました。韓国若者がリードしてきた民主化運動とはいったいどういうものでしょうか。民主化運動の当事者、金東椿さんの経験に基づいて、韓国民主化運動の歴史と、若者の政治参加の背景を分析します。18才投票権、キャンドル市民革命に参加してきた現大学生の体験談も交えて、世代を継ぐ韓国民主化運動の現在を共有します。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813817 NPA第3期メンバー募集募集案内はこちら https://apply.npa-asia.net/blog/2022/06/11/104544
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コースタイトル:ライフの視点から考えるSDGs時代の自由と正義 コース概要:このコースでは、SDGsが目ざす「誰ひとり取り残さない」環境のあり方を考えます。ここで「環境」とは、人びとの生きる場というような意味で捉えていますので、人として生きる権利を保障する観点から、社会的包摂のための環境(自然・文化・歴史・制度など)について考えることになります。今日、世界的に求められている環境対策、とりわけ気候変動対策は、自由と正義の両立を難しくし、そのしわ寄せは立場の弱い者に偏ることが懸念されます。このような状況において、私たちは豊かなライフ(life: いのち・人生・暮らし)を送る上で自由という価値を手放さずに、環境や社会の上で正義を実現することができるのでしょうか。このような大きな問いを抱きながら、リスク社会、農福連携、長崎原爆、環境正義、森林ガバナンス、気候市民会議といった多様なテーマについて学び、アクションに向けて思索を深めます。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 松村正治(環境NPO代表、大学教員) ◆第1回 環境リスク社会において環境的公正(環境正義)はなぜ重要か 開催日:2022年7月12日(火)19:00-21:00 講師:寺田良一(明治大学) 概要:今日の環境問題においては、環境ホルモン、遺伝子組み換え作物、低線量の放射線被ばくなど、すぐには健康被害が顕在化しない、潜在的、長期的な環境リスクが問題化してきました。また環境リスクは、経済格差等を反映して過疎地域や貧困層に偏る傾向があります。これらに対する政策原則として、予防原則、市民参加原則、情報公開原則などが必要ですが、日本は被害が顕在化する以前のリスクには概して鈍感で政策化が遅れています。これらを、環境問題と社会的公正の問題として考えていく必要性をお話ししたいと思います。 ◆第2回 「誰ひとり取り残さない」を考える―見沼田んぼ福祉農園の取り組みから 開催日:2022年7月26日(火)19:00-21:00 講師:猪瀬浩平(明治学院大学) 概要:見沼田んぼ福祉農園は、埼玉県の見沼田んぼ公有地化推進事業を受けて1999年に開園した農園です。障害のある人が中心になり、様々な人たちが営農活動をすることを通じて首都圏近郊の大規模緑地空間である見沼田んぼの保全にかかわっています。 この農園の実践から、「誰もひとり取り残さない」とはどういうことなのか、課題を含めて考えたいと思います。 ◆第3回 詩人・福田須磨子(1922-1974)と長崎原爆 開催日:2022年8月9日(火)19:00-21:00 講師:友澤悠季(長崎大学) 概要:長崎原爆を生きのびた人びとにとって1945年8月9日はあくまで始点である。怪我の癒えないうちから働き口を探し、なんとか生活を立ててきた。その中の一人、福田須磨子には、生涯に三冊の詩集と、『われなお生きてあり』(初版1968年)があるが、52歳で亡くなった彼女の名を知る機会は、長崎県内でも多くはない。その詩作はなにを訴えかけるのか。いくつかの作品を題材に、戦後の彼女の暮らしぶりと精神の一端を読み解いてみたい。 ◆第4回 環境正義が問う世界~環境問題から災害まで 開催日:2022年8月23日(火)19:00-21:00 講師:原口弥生(茨城大学) 概要:アメリカで始まった環境正義運動は、アメリカ国内の環境運動や環境政策に影響を及ぼすだけではなく、SDGsの展開や気候正義など今や世界的な環境正義運動へと深化してきました。近年多発する災害においても、環境正義は重要な視点を提起しています。アメリカでのハリケーン・カトリーナ災害、そして3.11福島原発事故を例に、環境正義の視点から、これらの災害や復興過程をどのように読み解くことができるのか考えてみます。 ◆第5回 気候変動時代に森林の多元的価値を高める社会の仕組み 開催日:2022年9月6日(火)19:00-21:00 講師:相川高信(森林政策アントレプレナー) 概要:森林は多面的な機能を持っていますが、これは健全な林業経営があって初めて発揮されるというのが、日本の森林・林業政策の基本的な考えでした。一方で、気候変動対策として森林に対する期待が世界的に高まるとともに、森林にレクリエーションや癒やしを求める人達が増えてきています。さらにはデジタル技術の活用により、森林の多元的な価値を経済的・社会的に評価できる可能性も出てきました。具体的なフィールドの事例も紹介しながら、新しい時代の社会の仕組みを考えます。 ◆第6回 日本の民主主義をアップデートする日本版気候若者会議の取り組み 開催日:2022年9月20日(火)19:00-21:00 講師:室橋祐貴(日本若者協議会) コメント:神谷美由希(ゼロエミッションラボ沖縄) 概要:世界中で「代議制民主主義」の機能不全が起こっている。中間層の没落、格差の拡大に加え、社会問題の複雑化や、価値観の多様化、グローバル化によって、一部の人たちだけで決定し、短期的な成果を求める既存の民主主義体制では社会的課題の解決が難しくなっている。その代表例が気候危機だ。そこで政治参加の新しい回路として世界中で実践されているのが、「気候市民会議」、そして日本独自の取り組みである「日本版気候若者会議」である。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813818
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コースタイトル:ウクライナ、アフガニスタン、沖縄、自衛隊 コース概要:軍事を知らずして、平和を語るなかれ。平和の正反対が戦争であることに異論はなかろう。戦争の主役は軍隊である。したがって、平和について学ぶには、まず、戦争と軍隊に関する基礎知識を身につける必要がある。しかし、大学の平和学では、軍事を学べない。戦後の大学は軍事を忌避してきたからだ。日本で軍事問題にもっとも精通しているのは、軍事オタクである。本コースでは、広い視野と冷徹な視点で軍事問題のトピックスを解説する。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法: -オンライン定員:50名 -オフライン定員:10名 新時代アジアピースアカデミー:https://www.dropbox.com/s/zfq61s33hdszvgg/NPAmap.pdf?dl=0 コーディネーター: - 池川玲子(福好塾連絡係) -タナカノゾミ (梨花女子大学大学院博士課程) ◆第1回 ウクライナ戦争 - 過去、現在、近未来 開催日:2022年7月15日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2022年2月24日に、突如、ロシアとウクライナの戦争が勃発したわけではない。ロシアは2014年にクリミアを併合し、ウクライナ東部の一部に侵攻した。それ以来、ウクライナでは武力衝突が続いている。なぜ、そうなったのか。プーチンの狙いは何か。ロシア軍の侵攻に対して、なぜ、ウクライナ軍は善戦できているのか。アメリカや欧米諸国はどう動いたのか。今後、ウクライナはどうなるのか。冷徹な視点から、情勢を分析し、近未来のウクライナを予測する。 ◆第2回 アフガニスタン - なぜ、アメリカはタリバンに負けたのか 開催日:2022年7月29日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2001年の9.11テロに対する報復として、アメリカはアフガニスタンに米軍を投入し、タリバン政権を打倒した。アメリカはアフガニスタンを親米国家に変えようとした。しかし、アフガニスタンでは、反米テロが絶えず、政府も腐敗していた。結局、アメリカの目論見は失敗し、2021年8月、アフガニスタンから完全撤退した。対テロ戦争で、アメリカは敗けたのである。なぜ、そうなったのか。対テロ戦争の20年を振り返りながら、その要因を考察する。 ◆第3回 自衛隊の南西シフト - 島嶼防衛は可能か 開催日:2022年8月12日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:自衛隊は島嶼防衛を名目に、南西方面(沖縄周辺)への部隊配備を進めている。すでに、奄美大島と宮古島に陸上自衛隊のミサイル部隊等が配備された。石垣島にも同様の部隊が配備される予定だ。与那国島には、沿岸警備隊等が配備されている。本当に中国は先島諸島に侵攻するのであろうか。自衛隊による島嶼防衛は可能なのであろうか。海上自衛隊や航空自衛隊は有事の際に、東シナ海でどのように動くのだろうか。自衛隊の動向を解説する。 ◆第4回 米海兵隊の新作戦構想EABO(遠征前方基地作戦) 開催日:2022年8月26日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:もともと米海兵隊は敵国の沿岸部に上陸作戦を敢行することを主任務としている。しかし、近年、米海兵隊はその任務を放棄し、EABO(遠征前方基地作戦)と呼ばれる新しい作戦構想を提唱している。その一環として、米海兵隊は沖縄やハワイに駐屯している海兵連隊(歩兵や砲兵)を海兵沿岸連隊に改編中だ。海兵沿岸連隊の作戦地域は、沖縄の島嶼部である。EABOとはどのような作戦構想なのか。その内容を解説する。第3回と第4回の内容は関連している。 ◆第5回 敵基地攻撃能力保有論の誤解 開催日:2022年9月9日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2022年5月、自民党は「反撃能力」と称して、敵基地攻撃能力の保有を提唱した。敵基地攻撃能力とは何か。敵基地攻撃能力の保有は、専守防衛からの逸脱になるのか。長距離ミサイルを保有すれば、敵基地や敵の指揮中枢を撃破できるのか。アメリカは日本の敵基地攻撃能力の保有を容認するのか。講義では、法律・政策面からの検討と合わせて、実際に敵基地攻撃能力を保持すると、どの程度の効果があるのかという点もリアルに考察する。 ◆第6回 日本防衛の根本問題―武力攻撃に脆弱な国 開催日:2022年9月23日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:日本の国土は狭く、人口密度は高い。重要な都市は沿岸部に多い。産業が発達しており、人々の生活水準も高い。日本は、武力攻撃を受けた場合、勝っても負けても、失うものが非常に多い国なのである。これに対し、中国やロシアのように国土の広い国は、武力攻撃への耐久力が比較的大きい。北朝鮮のように軍事施設の地下化が進んでいて、生活水準の低い国は失うものが比較的少ない。防衛政策の立案において、この点は考慮されているのであろうか。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813819
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コースタイトル:日韓現代史のタブー、その真実を探る コース概要:日韓の近現代史は、「双子」のように密接に繋がっている。韓国近現代史150年間を語ってきた、韓洪九先生の特別講座は、PART6「日韓現代史のタブー」の事件をとりあげて、日韓関係を民衆の視点から捉え直す。4.3事件、金大中拉致事件、文世光事件、在日韓国人留学生スパイ事件、大韓航空機爆破事件、金之河拘束事件、などは韓国だけの事件でなく、日韓関係を大きく揺るがしたミステリー事件である。韓国現代史は日本にどういう影響を及ぼしただろうか。タブー視されてきた日韓関係における重要「タブー」事件の背景と展開過程をみることで、戦後日韓関係の形成の特徴を把握するのが目的である。 曜日:日曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) コーディネーター - 李泳采(恵泉女学園大学) - 佐相洋子(翻訳家) - タナカノゾミ (梨花女子大学大学院博士課程) ◆第1回 済州4.3事件と麗水・順天事件からみた在日同胞の形成史 開催日:2022年7月3日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:済州4.3事件は、韓国社会だけでなく、日韓関係にも大きな影響を及ぼしました。特に、戦後日本の在日コリアン社会は4.3事件を通じて、戦前の強制連行や出稼ぎとは違う歴史とアイデンティティを形成していきます。戦後日韓の不正常関係の時代に起きた4.3事件を通じて日韓関係の原型を考えます。 ◆第2回 金大中拉致事件と日韓関係 開催日:2022年7月17日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:1973年8月8日、大韓民国の民主活動家および政治家で、のちに大統領となる金大中が、韓国中央情報部 (KCIA) により日本の東京都心のホテルから拉致された、いわゆる「金大中拉致事件」。全世界を驚かせ、日韓関係の外交断絶の危機をもたらしたこの事件はなぜ起きただろうか。日韓の両国は金大中事件をどう認識して、処理しようとしただろうか。65年国家正常化以降、最大の危機をもたらした「金大中拉致事件」をとりあげて、日韓両国の社会に及ぼした影響と、「政治的妥結」の基本構造を検証します。 ◆第3回 文世光事件と朴正煕狙撃事件 開催日:2022年7月31日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:1974年8月15日、在日韓国人の文世光は、光復記念式典で韓国大統領・朴正煕を狙撃しようとしたが、ファーストレディの陸英修夫人が流れ弾にあたり死亡しました。いわゆる「文世光事件」です。大阪出身の在日韓国人がなぜ朴正煕を暗殺しようとしただろうか。この事件の真相はいまだに明らかになっていないのが現状です。日韓でタブーになっている文世光事件をとりあげて、冷戦期日韓関係の特徴やその影響を見ていきます。 ◆第4回 在日韓国人留学生スパイ事件が問う祖国 開催日:2022年8月14日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:朴正煕軍事政権の1970年代に、日本から韓国の大学に留学した在日韓国人留学生らが逮捕され、拷問によって北朝鮮のスパイに捏造され、死刑を含む有罪判決を受けた、いわゆる「学園浸透スパイ団事件」。このようなスパイ事件に巻き込まれた在日同胞の数は100人余りにのぼる。在日同胞留学生スパイ捏造事件の被害者らは「在日韓国良心囚同友会」を結成し、2015年に再審運動を行った。彼らのうち30人以上が再審を申し立て、40年ぶりに再審法廷で続々と無罪を言い渡された。彼らにとって留学先の祖国とは一体なんだっただろうか。在日韓国人留学生スパイ事件を通じて、在日コリアンをめぐる構造的な差別問題の現状を問いだします。 ◆第5回 87年KAL爆破事件とその実態は 開催日:2022年8月28日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:1987年11月29日に韓国・大韓航空所属の旅客機が、北朝鮮の工作員によって飛行中に爆破されたという、いわゆるテロ事件のことです。87年6月民主化運動の直後に発生していたこの事件は、軍事政権が権力を維持しようするために大統領直接選挙を控えていた時点で、「韓国KCIAによる自作自演」だという説も早くからありました。この事件の真相はどこにあるでしょうか。「KCIA過去事清算委員会」のメンバーとして、このKAL爆破事件事件のKCIA内部調査に関わった経験に基づいて、事件の真相に迫ります。 ◆第6回 金芝河、彼が残したもの 開催日:2022年9月11日(日)19:00-21:00 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 概要:2022年5月、詩人金芝河(1941年~2022年)氏が亡くなりました。金芝河は、1970年、朴正煕政権を鋭く風刺した長篇詩『五賊』を発表し、反共法違反容疑で拘束されました(五賊筆禍事件)。1971年末には日本でも彼の詩集が翻訳され、金芝河の名前が日本でも広く知られるようになり、釈放及び救命運動に多くの人々が関わりました。91年5月、学生らの焼身自殺事件に対して、その抗議姿勢を強く批判して、民主化運動陣営とも対立関係になってしました。「生命思想」とも読み取れる彼のメッセージは韓国社会に何を残していたでしょか。小田実をふくめ日本の多くの知識人とも交流があった金芝河を通して、日韓関係のもう一つの側面をみていきます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813820
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コースタイトル:緊急レポ!教育現場のリアルから問い直す日本の公教育 コース概要:第5期では新国家主義・新自由主義のもと進む教育支配、第6期では歴史教科書に見る行政の政治介入の実態を検証してきました。第7期では外から見えにくい学校の中のこと、教員の持ち時間数や学級人数、部活動・パワハラ問題などのリアルな勤務実態を見ていきます。教員のなり手不足や離職率の増加が懸念される教育現場の今、何が先生たちを疲弊させているのでしょうか。先生たちが明るく生き生きした現場でなければ良い教育実践はできません。これまで教職員組合や現場教師たち求めてきたことは何か。また国の政策・教育予算や自治体の行政整備はその要求に応えられているのか。気になる経済界と教育政策との繋がりも見ていきます!今期も何が教育現場に影響を与えているのか、教育現場にとってどんな未来が必要なのか一緒に考えていきませんか。 曜日:木曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 日比野千佳(NPA事務局) - 平井美津子(大学非常勤講師) ◆第1回 民主的な職員室を取り戻すには - 教育現場の現状と課題 開催日:2022年7月7日(木)19:00-21:00 講師:宮澤弘道(東京都公立小学校教員・道徳の教科化を考える会代表) 概要: ここ数年、徐々にではありますが教育現場の実際について注目が集まり、教員の働き方の問題点が明らかになってきています。しかしまだまだ知られていない多くの課題があるため、それらを含め包括的に考えていかないと危険です。そこで今回は、教職員組合の委員長として対応する中で見えてきた、まだ世間には明らかになっていない様々な問題点を取り上げると共に、この仕事の進むべき方向性を考えていきたいと思います。 ◆第2回 何故こんなに忙しいのか - 埼玉教員超勤裁判からみる学校 開催日:2022年7月21日(木)19:15-21:15 ※時間注意 講師:高橋哲(埼玉大学) 概要:教師たちは、制度的・構造的に厳しい状況に追い込まれ、教育者としての主体性を奪われている。いまや「子どもと向き合い、その成長に関わり続ける」という教師の本分をまっとうすることすら難しくなっている。なぜ、教師という職業は、これほどまでに「つらい仕事」となってしまったのか?その法的、制度的背景として多くの問題が指摘される「給特法」を徹底的に解剖するとともに、その「出口」として埼玉教員超勤訴訟の可能性を探る。 ◆第3回 いま学校に必要なのは人と予算 開催日:2022年8月4日(木)19:00-21:00 講師:山﨑洋介 (ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会事務局長) 概要:いま学校に足りないものは何か?それは、子どものために滅私奉公を強いる「愛と情熱」ではない。足らぬ足らぬは工夫が足らぬと言わんばかりの「働き方改革」や「学力向上」への工夫ではない。決定的に不足しているのは、「人(正規教職員)と予算」だ。少人数学級や教職員定数増、教育無償化を実現する展望はどこにあるか?教育財政制度のしくみから考える。 ◆第4回 イチから考える部活動 開催日:2022年8月18日(木)19:00-21:00 講師:中澤篤史(早稲田大学) 概要:最近、いろいろと話題になる部活動。部活動は、勉強以外のスポーツや文化活動に触れる場所として、子どもたちにとって学校生活の大きな部分を占めています。一方、教師の負担の大きさ、暴力やハラスメント、事故や勝利至上主義など多くの問題を抱えています。部活動の地域移行も模索されつつある中、本講座ではあらためて、その歴史・現状・課題・政策・意義など多角的な視点から、部活動のあり方をイチから考え直します。 ◆第5回 教育政策に浸食する財界 - 人的能力開発から教育DXまで 開催日:2022年9月1日(木)19:00-21:00 講師:児美川孝一郎(法政大学) 概要:いつの時代も,教育に対して圧倒的な影響力を発揮してきた財界。財界と教育政策の関係史を振り返りながら,その「現在地」を確かめます。高大接続改革によって一線を越え,GIGAスクールや教育DXに至って,公教育そのものを転覆しかねなくなった現状を批判的に読み解きます。 ◆第6回 先生が先生であるために 開催日:2022年9月15日(木)19:00-21:00 講師:鈴木大裕(教育研究者・高知県土佐町議員) 概要:政府が進める「学校における働き方改革」は、「学校とはどんな場所なのか」「教師とはどんなしごとなのか」という目指すべき姿の議論もないままにスタートし、業務の効率化と勤務時間の削減に終始しています。本当にそれが、今日の教育現場が抱える息苦しさの解消につながるのでしょうか?先生が先生になれないこの新自由主義的な世の中で、「働き方改革」そのものを問い直し、私たちにできることを模索します。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181721
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コースタイトル:ウクライナ戦争から考える - 世界・日本・東アジア コース概要: ロシアによるウクライナ侵略戦争は世界に大きな衝撃を与え、第二次世界大戦後の国際秩序の崩壊さえ取り沙汰されている。日本では、この戦争を奇貨として、軍事力強化、核共有や核武装、敵基地攻撃等を唱える議論が広がり、戦後「平和主義」の終焉さえ語られ始めている。本コースでは、ウクライナ戦争をどう捉えるかの考察から出発して、日本と沖縄、東アジアの「戦争と平和」について共に考えていく。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師: -高橋哲哉(東京大学名誉教授) コーディネーター: - 内海愛子 (NPA共同代表) - 李泳采 (恵泉女学園大学) ◆第1回 責任論(1)戦争をどう裁くか 開催日:2022年7月13日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:国連安保理ではロシアの拒否権行使で「侵略」非難はできなかったが、日本政府を含め今回はロシアの「侵略」をいち早く断定した国が多い。また、ロシアの「戦争犯罪」を非難する声が挙がり、ICC(国際刑事裁判所)が捜査を行なっている。20世紀以降の国際人道法の発展を理解し、ウクライナ戦争の法的責任について考える。 ◆第2回 責任論(2)政治的責任はどうなっているのか 開催日:2022年7月27日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:法的責任とは別に、ウクライナ戦争を惹き起こした政治的責任が、 ロシア、ウクライナ、さらに欧米諸国についても問われるのではないか。ロシアの植民地主義と同様、とくに冷戦終結以降、NATOの東方拡大を先導し、ウクライナ政治に深く介入したアメリカの責任は大きい。日本のメディアが語らない批判的歴史的考察。 ◆第3回 ドンバス戦争とウクライナ 開催日:2022年8月10日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:2014年の「マイダン革命」以来、今日まで、ウクライナ東部のドンバス地方(ドネツク州、ルガンスク州)では、親ロシア派武装勢力とウクライナ政府軍との内戦が続き、一万四千人とも言われる犠牲者を出してきた。ロシア軍の全面侵攻以前に、多くの戦争犯罪も報告されてきたドンバス戦争とウクライナの事情を理解する。 ◆第4回 ウクライナ戦争と核の問題 開催日:2022年8月24日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:ソ連崩壊後、世界第3位の核兵器保有国となったウクライナが、その後、核を放棄しなければ、今回の侵略は受けなかったという議論がある。だから日本も核武装を、せめて「核共有」を、という議論も沸き起こった。他方、ロシア軍の原発「攻撃」は世界に衝撃を与えた。新たな状況を受けて、戦争と核の問題を考える。 ◆第5回 米中対立と日本・沖縄 開催日:2022年9月7日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:ロシアのウクライナ侵攻から「台湾有事」すなわち中国の台湾侵攻を連想させ、それを「日本有事」につなげる論調が広がった。「中国の脅威」に対して「日米同盟」の強化で軍事的に対抗しようとする議論が当たり前になりつつあるが、それでよいのか。主戦場にされかねないのは沖縄である。 ◆第6回 ウクライナ戦争と平和憲法 開催日:2022年9月21日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:核兵器大国のロシアが隣国ウクライナに一方的に侵略したことで、「諸国民の公正と信義に信頼して」安全と生存を確保できるとした日本国憲法の平和主義は破綻した、という論調も広がっている。戦後の日本と東アジアにおける憲法9条の意味を振り返りながら、憲法9条と平和主義の今後を考える。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181722
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コースタイトル:安奉線(安東―奉天)から泰緬鉄道(タイービルマ)まで -元機関士が分析する「外地」における鉄道建設とその問題 コース概要: 泰緬鉄道(タイービルマ)――映画「戦場に架ける橋」で知られるこの鉄道は、建設時に多くの犠牲者を出し、「死の鉄路」とも呼ばれている。戦争裁判で厳しくその責任が問われ、多くの戦犯を出し、いまなお元捕虜たちの憎悪の的になっている。なぜ、多くの犠牲者を出したのか。その原因はどこにあるのか。裁かれた者の記録、大本営参謀の手記、連合国元捕虜の手記、泰緬連接鉄道建設計画と指揮命令系統などから、犠牲を生んだ機構を考える。鉄道建設にあたった鉄道第5連隊小隊長阿部宏氏からの未公開資料を紹介。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催 -オンライン定員:50名 -オフライン定員:10名 新時代アジアピースアカデミー:https://www.dropbox.com/s/zfq61s33hdszvgg/NPAmap.pdf?dl=0 講師: -奥田豊己(わだつみのこえ記念館・元国鉄機関士) -内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授) コーディネーター: -内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授) - 許美善(民族問題研究所) ◆第1回 映画「戦場に架ける橋」が描く泰緬鉄道 開催日:2022年7月5日(火)19:00-21:00 概要:泰緬鉄道に関する映像資料の上映、連合国捕虜とアジア人ローム者の問題を考えるーーカンチャナブリの連合国墓地・慰霊碑とプレート ◆第2回「泰緬連接鉄道建設計画」を読む - 元機関士の視点から 開催日:2022年7月19日(火)19:00-21:00 概要: 日本軍が描いた建設計画 - 一日3000トンの輸送を検討する 鉄道第9連隊樽本重治 チョンカイの切通し 将校と労働 弘田栄治 ヒントク 最大の難所:切通しの開削担当 鉄道第5連隊 阿部宏 ソンクライの木橋の図面等 ◆第3回 泰緬鉄道のダイヤ 運行計画 - 二人の元機関士(中原金蔵+奥田豊己)が語る 開催日:2022年8月2日(火)19:00-21:00 概要:運行ダイヤ 概要: 泰緬鉄道の運転の実態を語る 重連の機関車・チーク材で運転した蒸気機関車・ロープで合図? 敗残兵の輸送 敗戦後の運行 ◆第4回 裁かれた鉄道建設 - 戦争裁判 開催日:2022年8月16日(火)19:00-21:00 概要: イギリス・オーストラリアによる戦争裁判 刑死した弘田栄冶(鉄道第九連隊小隊長) 朝鮮人軍属(趙文相・姜泰協・林永俊) ◆第5回 植民地支配と鉄道 開催日:2022年8月30日(火)19:00-21:00 概要:安奉線――日露戦争と清国・朝鮮半島での鉄道建設、村井宇野子の乗車記録を読む ◆第6回 韓国鉄道と植民地支配 開催日:2022年9月13日(火)19:00-21:00 講師:鄭在貞(東北アジア歴史財団 元理事長) 概要:韓国と日本の近代史の接点で重要な意味を持つ植民地支配と鉄道の問題。日本による韓国鉄道政策と幹線鉄道網の形成過程を、侵略と抵抗、支配と同化、開発と収奪などの関係でとらえ直し、植民地支配の総体的な姿を把握していく。 -参考文献 鄭在貞著『帝国日本の植民地支配と韓国鉄道1892-1945』明石書店、2008年 -講師プロフィール 東京大学大学院で文学修士、ソウル大学大学院で文学博士。ソウル市立大学人文大学長と大学院長を歴任。専門は国史学。国史編纂委員会、ソウル市史編纂委員会委員、大韓民国歴史博物館委員、韓日未来フォーラム運営諮問委員長、韓日関係史学会会長、東北アジア歴史財団理事長などを歴任。日本放送教育開発センター、国際日本文化研究センター、東北大学の客員研究員、北海道大学、東京大学特任教授などを兼任。主な著書『日帝侵略と韓国鉄道』、『日本の論理:転換期の歴史教育と韓国認識』、『韓国の論理:転換期の歴史教育と日本認識』、『京都で見た韓日通史』、『主題と争点で読む20世紀韓日関係史」、『韓日の歴史葛藤と歴史対話』、『その後の日韓関係:韓日会談、韓日協定』など多数あり。 敗戦・引き揚げ・占領――動員された国鉄。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181723
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コースタイトル:韓国から見た「済州4.3」の今と課題 コース概要:1948年、済州4.3事件が発生してから74年が過ぎた。韓国現代史における済州4.3事件のもつその特徴とはいかなるものだろうか。真相究明や責任者問題、被害者補償問題などが、今もなお完全に解決できないのはなぜか。済州4.3事件を記憶し継承するためにどんな方法があるのか。女性たちは済州4.3事件をどのように経験し、記憶しているのだろうか。済州4.3事件を済州にいる現地の当事者たちの視点から再評価し、現在の課題と、未来世代への希望へ向けた平和教育の現状をお聞きする。 曜日:土曜日 原則隔週 時間:午前10:00-12:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:各回特別講師 コーディネーター: - 李泳采(恵泉女学園大学) - 金貴月(NPA事務局) 第1回 タイトル: 今、私たちに「済州4.3」が語りかけるもの 開催日:2022年7月9日(土)10:00-12:00 講師: キム・チャンフ(前 済州4.3研究所所長) 概要: 済州4.3事件は真相究明のために長い年月がかかった。なぜこれほど済州4.3事件の真相究明は困難なのだろうか。初めて「済州43研究所」を立ち上げ、済州4.3事件の真相究明運動をしてきたキムチャンフさんより、済州4.3事件の概要、真相究明運動の歴史、現在の課題について、多様な視点を共有したい。 第2回 タイトル: 済州4.3事件・何を記憶していくべきなのか 開催日:2022年7月23日(土)10:00-12:00 講師: カン・ホジン(済州4.3記念事業会委員長) 概要: 済州4.3事件に対する歪曲は、現在においてもさまざまに行われている。なぜ彼らは済州の真実を恐れるのだろうか。済州4.3事件の歪曲を防ぐためにはどのような活動が必要とされるだろうか。済州4.3事件の真実を伝え、歪曲を防止するために努力してきた済州島民と遺族たちの活動を中心に持続的な記念事業と真相究明の意味を共有する。 第3回 タイトル: ジェンダー・済州・女性・済州4.3事件の記憶 開催日:2022年8月6日(土)10:00-12:00 講師: クォン・ギスク(済州大学耽羅文化研究院) 概要: 済州において、女性たちはどのような存在だろうか。済州4.3事件の歴史は【済州女性の受難史】だと表象されるほど、女性たちの苦痛は言葉にできない。済州女性たちは、直接的な被害者でありながらも、生存者であることによる受難も経験した。女性たちは沈黙の中に、精神的、肉体的後遺症を耐えるしかない【忘れられた存在】として生きてきた。済州女性たちの伝統的な暮らしと、済州4.3事件以後の受難と暮らしの実像を把握し、これらの治癒のための対策を共有する。 第4回 タイトル: 日本(東京)での済州4.3運動 開催日:2022年8月20日(土)10:00-12:00 講師: 高二三(コウ・イサム / 出版社「新幹社」代表) 概要: 日本での済州4.3運動は東京から始まった。その運動を立ち上げて、活動を続けてこられた高二三さんにこれまでの経緯についてお話しいただく。また、出版社を経営され数多くの出版物も手がけながら目指していることや、済州島をルーツとした在日朝鮮人として立場・視点から読み解く日本や世界についても語っていただく。在日コリアンにとって済州4.3とは何か。済州4.3運動に取り組むことを通して、この社会を理解するとはどういうことだろうか。 第5回 タイトル: 済州4.3と東アジアを繋ぐダークツアー 開催日:2022年9月3日(土)10:00-12:00 講師: ヤン・ソンジュ(済州ダークツアー代表) 概要: 済州ダークツアーは旅行のなかで済州4.3事件を含んだ済州の歴史を伝え、記憶を共有する。済州を訪れる韓国内の人々とともに、済州島内のあちこちにある済州4.3事件の歴史現場を巡り、記録し、伝える活動をしている。国境を超えて、アジアの過去の歴史被害者の方々とも連帯する。彼らがこのような歴史の共有と連帯を始めた理由とは?済州4.3事件遺族でもあるヤン・ソンジュ代表にご登壇いただき、痛みと記憶の現場を訪れ、人々に広く知らせようとするその意味を共有したい。 第6回 タイトル: 済州の平和教育 開催日:2022年9月17日(土)10:00-12:00 講師: ムン・ヨンポ(済州コッチャワル小さな学校 代表教師) 概要: 「済州コッチャワル小さな学校」は、済州の自然の中で、人間と自然の共生や、持続可能な地球を創るために開かれた学校だ。済州4.3事件の現場で、彼らは新しい平和運動と連帯教育、共存教育を実践している。2006年から現在まで変わりなく続く「済州コッチャワル小さな学校」の小さな実験を通して済州とアジア、世界に続く新しい世代たちの希望運動を満喫できるに違いない。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181724
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