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コースタイトル:休戦協定70年に考える朝鮮半島と東アジアの新たな危機、そして日本の役割 コース概要:1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発し、3年間の闘いの末、73年7月27日には休戦協定が締結されている。今年2023年は休戦協定締結70年になる。私たちは未だ終結を見ないこの朝鮮戦争の実態をどれほど知っているだろうか。戦後日本の独立、日米安保と自衛隊、経済成長、沖縄の基地問題、在日朝鮮人、日韓関係と戦後補償問題など、その主な課題の原因が、ほとんど朝鮮戦争から始まっていたとも言える。日本は朝鮮戦争と無関係な国ではなく、朝鮮戦争の影響とともに経済成長と戦後社会を形成した当事者だったのではないだろうか。本講座では、この「忘れられた戦争」を直接取り上げて、その実態と性格を多様な側面から把握することで、東アジア、朝鮮半島、そして日本の過去、現在と将来のあり方を考えてみる。第1期~第8期まで多様な視点から朝鮮戦争を捉えてきた。第9期では、「休戦協定70年」を迎えて、ウクライナ戦争の影響とともに、東アジアへ軍事衝突可能性が高くなった今、2023年の展望をぞれぞれの地域から分析し、市民1人1人ができることを模索する。 曜日:月曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 内海愛子 (NPA共同代表) - 李泳采 (恵泉女学園大学) - タナカノゾミ (梨花女子大学大学院博士課程) ◆第1回 韓国からみた停戦協定70年と尹 錫悦政権の南北政策 開催日:2023年3月6日(月)19:00-21:00 講師:キム・ハクジェ(ソウル大学) 概要:停戦体制とはどういう特徴があるのか。朝鮮戦争はなぜ停戦協定で留まったのか。停戦協定70年の年に停戦体制の特徴を改めて考えてみます。また、尹錫悦保守政権の対北朝鮮政策を中心に、2023年度の朝鮮半島の情勢を分析します。 ◆第2回 沖縄からみた休戦協定70年に考える「琉球弧の軍事化」 開催日:2023年3月20日(月)19:00-21:00 講師:与那覇恵子(名桜大学) 概要:朝鮮戦争勃発とともに、沖縄の米軍基地は拡大及び永続化が進みました。朝鮮戦争以降も、沖縄の軍事化と朝鮮半島の軍事対立には密接な関連があります。岸田政権は北朝鮮の核・ミサイルの脅威を口実に、敵基地攻撃能力・反撃能力を備えるための増税政策を進めています。台湾海峡での軍事衝突の可能性も高まっている中、今沖縄では何が起きているでしょうか。「琉球弧の軍事化」のイデオロギー的言説の背景と本質を語ります。 ◆第3回 朝鮮からみた休戦協定70年と朝鮮の情勢認識 開催日:2023年4月3日(月)19:00-21:00 講師:李柄輝(朝鮮大学校) 概要:祖国解放戦争の勃発と3年後の停戦協定締結以降、70年間が過ぎた今、朝鮮民主主義人民共和国では、祖国解放戦争をどう認識しているでしょうか。日米韓による軍事同盟の強化とともに、朝鮮側の反発も強まっている中、2023年度の共和国の情勢認識と対応を読み取ります。 ◆第4回 中国からみた朝鮮戦争休戦協定70年と中国の対外認識 開催日:2023年4月17日(月)19:00-21:00 講師:朱建栄 (東洋学園大学) 概要:朝鮮戦争に「抗米援朝」を名目に参加し、米国と軍事衝突を経験した中国。中国にとっては朝鮮戦争はどういう意味があったでしょうか。朝鮮戦争休戦協定70年を迎えて、中国の「抗米援朝」戦争及び朝鮮半島への認識、そして米中対立が続く中、2023年度の主な情勢認識を分析します。 ◆第5回 米国からみた休戦協定70年とバイデン政権の朝鮮半島政策 開催日:2023年5月1日(月)19:00-21:00 講師:徐載晶 (国際基督教大学) 概要:朝鮮戦争の停戦協定をリードしたアメリカ。アメリカにとって朝鮮戦争はどういう意味があっただろうか。米中対立が続く中、朝鮮戦争休戦協定70年を迎えて、米国の朝鮮戦争への認識、そしてバイデン政権の2023年の主な状況認識を分析します。 ◆第6回 朝鮮戦争休戦協定70年と日韓関係、そして日本の役割 - G7in 広島を考える 開催日:2023年5月15日(月)19:00-21:00 講師:和田春樹(東京大学名誉教授)X 内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)、そのほか 概要:朝鮮戦争の当事者の一国であった日本。朝鮮戦争休戦協定70年は日本にとってどういう意味があるだろうか。敵陣地攻撃能力、反撃能力など軍事化が進んでいる今、朝鮮戦争停戦70年間の日韓関係を改めて振り返り、朝鮮戦争終結のための日本と日韓の役割を考えます。また、新たな日米韓新軍事体制を作っているG7in 広島へ市民の声を届けます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813801
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コースタイトル:〈内と外〉から捉える日本国憲法 コース概要:日本国憲法の〈内と外〉は一様ではない。視点を〈内〉に向けるとさらなる〈内〉側が、〈外〉に移すと果てしなく〈外〉側が広がる。すなわち、〈内〉にはジェンダー、差別、格差などが、〈外〉には安全保障、戦争、紛争などが、いわば国内外におけるグローバルな諸問題として横たわっている。憲法コース第9期では、これまでの他者および〈内と外〉といったキーワードを踏まえつつ、日本国憲法をめぐる様々な視点を交差させながら、改めて現代の日本社会と憲法、そして市民的な取り組みについて検討します。 曜日:月曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 権香淑(上智大学) - 山岡幹郎(写真家) ◆第1回 日本国憲法とジェンダー:『さらば、男性政治』を題材として 開催日:2023年3月13日(月)19:00-21:00 講師:三浦まり(上智大学) 概要:戦後の日本社会において憲法9条や24条がありながら、「欠けた民主主義」が放置されてきたことをどう捉えるか、(境界線を国家が管理する)事実上の身分制が継続していることと「日本人」の希薄な人権意識がどう繋がるのか。本講座では、このような問いを考えるべく、ジェンダーの視点から日本国憲法を捉えていく。その題材として2023年1月に出版された『さらば、男性政治』を取り上げ、著者の三浦まりさんをお招きしてお話を伺う。 ◆第2回 日本国憲法の限界と克服(1): 外国籍者の公務就任権、国籍法、民族主義的憲法としての日本国憲法 開催日:2023年3月27日(月)19:00-21:00 講師:殷勇基(弁護士) 概要:世界の憲法には「民族」や「民族主義」を正面から規定する憲法もある。他方、日本国憲法は「民族」について沈黙する、市民的な憲法だと理解されている。しかし、憲法制定の経緯をみると、その沈黙は無関心を意味していなかったことが分かる。国籍法や入管法と一体となったその後の憲法の運用も民族主義的な限界を帯びている。外国籍者の公務就任権問題などをてがかりに、その限界を乗り越えていく方法について議論したい。 ◆第3回 日本国憲法の限界と克服(2): 性契約、人種契約、国民国家の憲法としての日本国憲法 開催日:2023年4月10日(月)19:00-21:00 講師:殷勇基(弁護士) 概要:例えば特別永住資格は「これ以上ない法的地位と処遇」であり、「国民国家体制の下においては、「外国人の地位」と「国民の地位」との間には越えられない壁がある」以上、外国籍者としての権利はこの辺りで「打ち止め」とするべきなのか。「人権」という制度と、「国民」という制度との矛盾、衝突。近代の「社会契約」が最初から帯びていた「性契約」「人種契約」の性格。これらに由来する日本国憲法の限界を乗り越えていく方法はあるのだろうか。この日はフロアも含めたディスカッションがメインです。 ◆第4回 日本国憲法とLGBTQ:「結婚の自由をすべての人に」訴訟などから考える 開催日:2023年4月24日(月)19:00-21:00 講師:三輪晃義(弁護士) 概要:近年、社会の中でLGBTQに関する理解が広がっている一方で、SNSや公人による差別的な発言は未だに見られます。今後、国会ではLGBTQへの差別を解消するための立法に向けた議論が本格化する見込みです。この講座では、日本国憲法がLGBTQの人権保障をどのように位置づけているかを考えます。前半ではLGBTQの基礎知識、LGBTQを取り巻く日本・海外の状況を解説し、後半では同性婚を巡る「結婚の自由をすべての人に」訴訟などの裁判例を易しく解説します。 ◆第5回 憲法無視が招いた「女性不況」の惨状(1):女性への被害を集中させた「生活からの壊憲」 開催日:2023年5月8日(月)19:00-21:00 講師:竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学名誉教授) 概要:コロナ禍による貧困の爪痕はいまも癒えていない。なかでも直撃されたのは女性であり、緊急支援にあたってきた団体によると、いまも支援対象の3割は女性だ。非正規労働者の7割が女性だったことや支援金の世帯主への集中が、女性個人への支えを極端に弱め、女性の貧困を顕在化させた。憲法が規定する男女平等や生存権を換骨脱退してきた「生活からの壊憲」の構造を考える。 ◆第6回 憲法無視が招いた「女性不況」の惨状(2):「戦争する国」に不可欠な「新・家制度」の構築 開催日:2023年5月22日(月)19:00-21:00 講師:竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学名誉教授) 概要:「生活からの壊憲」を代表するものが、「世帯主」という名の戸主を中心とした「新・家制度」だ。背景には、虚構の「夫セーフティネット」による女性扶養を前提とした「家計補助論」による女性の低賃金の横行がある。戦前の戦争できる国づくりは、「家」制度を通じて社会保障を女性の無償労働に丸投げする仕組みが支えた。これを呼び戻そうとする宗教右派の試みと男女平等へ向けた女性たちの動きの綱引きとしての戦後と軍拡時代のいまを、大手紙記者としての労働・ジェンダー取材から振り返る。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813802
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コースタイトル:「平和の礎」と沖縄戦を学びなおす コース概要:沖縄県糸満市の平和祈念公園に建設された「平和の礎(いしじ)」には、国籍や軍民、敵味方の区別なく、沖縄戦などで犠牲になったすべての人たちの名前が刻まれています。その数は24万1,686人にのぼり、毎年6月23日の「慰霊の日」に今なお新規の刻銘者が増え続けています。本講座では、昨年始まった<沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集い>の有志メンバーとともに、「平和の礎」に込められたゆるぎない想いと、沖縄戦の実態について学んでいきます。 ※<沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集い>有志協力講座 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 金城リンダ(沖縄ナビゲーター・早稲田大学平和研究所招聘研究員) - まつだかなこ(大学院生) - 町田直美(沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集い実行委員長) - Fuki(沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集い 沖縄事務局) - ゆっこ(沖縄「平和の礎」名前を読み上げる集い 沖縄事務局) ◆第1回 「平和の礎」はなぜ創られたのかー琉球・沖縄の民の想い 開催日:2023年3月8日(水)19:00-21:00 講師:石原昌家(沖縄国際大学名誉教授) 概要:このテーマに応えるためには、凄惨な人間の殺し合いの戦争から生き延びた民の微視的(ミクロ)な視点と巨視的(マクロ)な視点から、その創造の源泉をたどることになる。まず、微視的には、戦死した個々人の無念の死を、肉親・友人がその氏名を木片などに刻み、その存在を忘れまいとする行為を表している。巨視的には、すべての戦死者の氏名を刻むことによって、ありのままの戦場を擬人化し、あらゆる戦争を拒絶する思想を世界に表明している。 ◆第2回 祖父や仲間たちと共に沖縄戦と向き合ってきたこと 開催日:2023年3月15日(水)19:00-21:00 講師:平仲愛里(八重瀬町史編集事務員) 概要:私が小学生の頃、沖縄はドラマや県出身アーティストなどのおかげで脚光を浴びていました。特別扱いされる沖縄と、学校やテレビに映る沖縄戦、祖父が断片的に語る戦争体験について関心を持つようになり、大学生の時、平和教育に関わりました。大学卒業後は仕事として、沖縄戦の調査・記録を行うことになり、現在に至ります。祖父から受け取った手記を通して追体験したことから始まり、地元の戦争体験記録に携わった10年を振り返ってみたいと思います。 ◆第3回 「平和の礎」の創設にたずさわって 開催日:2023年3月22日(水)19:00-21:00 講師:高山朝光(沖縄「平和の礎」の会会長) 概要:国籍や軍人、民間人の区別なく戦没者の氏名を刻銘した「平和の礎」は、完成・除幕後、国内外・沖縄県内外から多くの人が訪れ、平和学習・平和発信の場として大きな役割を担っています。一方で、「平和の礎」を後世に語る後継者の育成、朝鮮半島戦没者の刻銘名簿の遅れや、沖縄戦の実相の解明という面では、課題も残されています。当時、沖縄県知事公室長として建設に関わった高山朝光さんに、「平和の礎」の構想から建設までの取り組みを伺います。 ◆第4回 沖縄戦に動員された朝鮮人 開催日:2023年4月19日(水)19:00-21:00 講師:沖本富貴子(沖縄大学地域研究所特別研究員) 概要:日本の近代化は、琉球、台湾、朝鮮を植民地としながら中国侵略、アジア太平洋戦争に突き進みました。アジアの人々を踏みにじり残虐な行為を繰り返した日本は、終には沖縄を戦場として多くの人々の命を奪いました。日本の軍隊には植民地朝鮮、台湾からも動員されました。沖縄戦に動員された朝鮮人については、当事者の証言や住民の証言が数多く残されています。その紹介をしながら軍資料や先行研究を交え全体像に迫っていきたいと思います。 ◆第5回 「南部の土」の意味-戦没者の個の尊厳に思いを至らせる 開催日:2023年5月3日(水)19:00-21:00 講師:藤原健(琉球新報客員編集委員、毎日新聞客員編集委員) 概要:引率教師も含め240人が沖縄戦の動員された「ひめゆり学徒隊」。うち136人が戦没し、42人は戦後78年のいまも「消息不明」として沖縄本島南部の土に骨片となって眠っている。 それぞれが異なる、この短い一人一人の生と死を、ひめゆり平和祈念資料館がまとめた「墓碑銘~亡き師、亡き友に捧ぐ~」に沿って紹介する。「礎」の読み上げは、こうした「さまよう魂(まぶい)」へ想像の翼を広げる機会になろう。 ◆第6回 近代沖縄女性史の結末・「集団自決」 開催日:2023年5月17日(水)19:00-21:00 講師:宮城晴美(女性史研究家) 概要:沖縄戦初頭の1945年3月、上陸した米軍を目の当たりに、親族のより「力」のある者が弱い者から先に手にかけ、多くの女性・子どもの犠牲をうんだ。いわゆる「集団自決」である。住民の米軍への投降を阻止するため、「敵に捕まると女は強姦される」と恐怖心を植え付けた日本軍による死の強要であった。家父長制下の日本女性の「性道徳」とされた〝死の選択〟が、なぜこの沖縄に集中したのか。「同化政策」にまみえた近代沖縄女性史をひもとき、その背景について考える。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813803
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コースタイトル:東アジアのフェミニズム・ムーブメント+沖縄 曜日:木曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催 オンライン定員:50名 コーディネーター: - 金城リンダ(早稲田大学平和研究所招聘研究員) - ミホ(NPA事務局) - まつだかなこ(大学院生) コース概要:『ハッシュタグだけじゃ始まらない-東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(2022年、大月書店)では、中国、韓国、台湾、香港の4地域の事例から、力強く、創造的に、そして地道に続けられているフェミニズム・ムーブメントを紹介しています。本講座では、執筆者の方々を招いて直接お話を伺うとともに、沖縄との連帯の方法を模索します。 ◆第1回 台湾:ジェンダー主流化を推し進めるエネルギー 開催日:2023年3月16日(木)19:00-21:00 講師:張瑋容(同志社女子大学現代社会科学部助教) 概要:アジアで最も高い女性議員の比率(40%超え) 、アジア初の同性婚法制化の実現(2019年)で知られている台湾。このような現状に至るまでの重要なフェミニズム・LGBT運動の背景の背景を踏まえながら、今日の台湾が直面するさらなる課題、および若者世代において顕著化しつつある問題点について解説します。さらに、東アジア諸国の社会文脈を同時代的な視点で俯瞰することで、自分自身の社会に対する理解を深めることを期待します。 ◆第2回 中国:草の根フェミニズムの抵抗と創造 開催日:2023年3月30日(木)19:00-21:00 講師:熱田敬子(大学非常勤講師、ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員) 概要:中国社会といえば、監視社会や権威主義政府の弾圧ばかりが報じられる。しかし、監視や弾圧があるというのは、裏を返せば口をつぐまない人たちがいるということだ。中国のフェミニストやクィア・アクティビィストたちは、その時々にあわせ、様々な方法で創造と抵抗を続けてきた。ここでは北京世界女性会議以降の、中国の社会運動を取り巻く状況に触れつつ、中国のフェミニスト、クィア・アクティビストの運動を紹介する。中国政府や社会のあり方はこれまで常に変化してきたし、デモだって昨年の白紙革命で突然起きたわけではない。そこで闘う人たちを知れば、日本に住む私たちの日常にも似通った統制や差別があることが見えてくる。 ◆第3回 韓国:フェミニズムの大衆化と新たな挑戦 開催日:2023年4月13日(木)19:00-21:00 講師:梁・永山 聡子(成城大学グローカル研究センター 研究機構客員研究員、大学常勤講師、ふぇみ・ゼミ運営委員) 概要:今、韓国社会ではあらゆる場面で、フェミニズム(的視点・展開)とは触れなくてはならない「コト」になり、「一部の人のもの」ではなくなったとまで言われます。これはフェミニズムの大衆化とも言えます。本講座では、2015年以降を中心に、どのようにしてフェミニズムが韓国社会・人々に影響を与え、エンターテイメント、言論、生き方などに浸透していったのかを、トランス・ナショナルフェミニズムである日本軍性奴隷制度被害名誉回復運動と#MeToo#WithYouを手掛かりに考えます。 ◆第4回 韓国女性運動の歴史を振り返る 開催日:2023年4月27日(木)19:00-21:00 講師:金美珍(大東文化大学国際関係学部准教授) 概要:韓国の女性運動はどのような歴史を歩んできたのか。時代的な特徴を振りかえて考えてみます。また、新たな世代が加わった2015年以降、韓国の女性運動はどのように変わってきたのかを主要争点を中心に検討していきます。 ◆第5回 香港:民主化運動の中のフェミニズム 開催日:2023年5月11日(木)19:00-21:00 講師:曹曉彤(チョウ・ヒュートン、ジェシカ)(香港クリスチャン・カウンシル事務局長) 概要:この講演では、近年の香港におけるフェミニスト運動の様子を紹介します。社会運動における女性のジェンダーの躍進と暴力、性暴力に対する社会的およびプロテスタント教会のアクション、草の根運動の女性や介護者、性教育の促進といった内容について触れていきます。マクロ的な視点での紹介に加えて、それぞれの活動の発信者やその現状についても共有します。 ◆第6回 沖縄女性の運動史から知を得る―幾重にも重なる差別とどう戦うか 開催日:2023年5月24日(水)19:00-21:00 ※日程注意 講師:玉城愛(1980年代の沖縄女性史を研究中) 概要:社会運動内部におけるセクシュアルハラスメントの問題は、当然最近になって起こり始めたのではない。沖縄の社会運動でよく耳にする「男たちのヒーロー物語」が存在する一方で、運動内で引き起こされた女性に対する性被害の問題は矮小化されたり、なかったことにされたりしてしまう。講師自身の体験と、80年代における沖縄女性の社会運動史研究という視点を織り交ぜながら、女性たちが社会運動に関わる際の困難、連帯、ネットワークについて考えて行く。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813804
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コースタイトル:システムチェンジのための脱原発・気候正義講座 ③ コース概要:脱原発と気候危機克服は並行して進めるべきです。なぜならこの二つは、単なるエネルギー問題だけではなく、既存の権力の支配関係、価値観、システム全般をめぐる変革の闘いだからです。「システム転換」が世界で叫ばれる理由もそこにあります。この講座では脱原発運動と気候正義運動を深く学び、現行システムを根本から変えるための抵抗への想像力を広げることを目指します。日韓の脱原発・気候正義連帯のために、韓国の社会運動家を招いた講演も行います。 曜日:木曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 高野聡(原子力資料情報室) ◆第1回 3.11福島原発事故を覚えていますか?- 事故から12年、避難者の声に耳を澄ます 開催日:2023年3月17日(金)19:00-21:00 講師:宇野朗子(福島原発事故区域外避難者) 概要:2023年3月11日で福島原発事故から12年がたった。岸田政権が原発推進のドライブをかける中、私たちはもう一度原発事故の被害の大きさと被災者の切り捨てが進む現状をしっかり認識すべきではないか。区域外避難者の宇野朗子さんから、事故直後の状況と京都に避難するまでの過程を伺うとともに、避難者の被害と尊厳の回復を求める活動の意義を学ぶ。なぜ脱原発が必要なのか、どのように脱原発社会をともに作り上げて行けばよいのか改めて考えたい。 ◆第2回 柏崎刈羽原発が再稼働してはだめな理由 - 3つの「検証委員会」の議論を読み解く 開催日:2023年3月30日(木)19:00-21:00 講師:佐々木寛(新潟国際情報大学国際学部教授) 概要:岸田政権は去年、原発推進強化を打ち出した。その一つが今年夏以降のさらなる原発の再稼働だ。そのうち、最も早く再稼働がされる恐れがあるのが新潟県の柏崎刈羽原発6,7号機だ。新潟県は2003年から自治体独自の「技術委員会」を設置し、2017年からは避難委員会と健康生活委員会を合わせ「3つの検証委員会」を運営している。避難委員会委員でもある新潟国際大学の佐々木教授をお招きし、現在までの3つの検証委員会の評価をお聞きするとともに、原発再稼働の問題点を究明する。 ◆第3回 見捨てられた「黒い雨」被ばく者 - 被ばく隠ぺいの歴史を紐解く 開催日:2023年4月13日(木)19:00-21:00 講師:小山美砂(ジャーナリスト) 概要:原爆投下直後に発生した、放射性物質を含むいわゆる黒い雨を浴びた被ばく者が健康被害を訴えた「黒い雨」訴訟は、現行の勝訴で終わった。しかし国の無責任な態度と被ばくの過小評価・隠蔽により判決まで長い歳月が流れた。「黒い雨」訴訟を追跡したジャーナリストの小山美砂さんからこの裁判の問題点について解説を伺いながら、広島・長崎の被ばく者、さらにはグローバルヒバクシャや福島原発事故被ばく者の救済の道を一緒に考えたい。 ◆第4回 ドイツの核ゴミ公論化はいかにして進んでいるのか?- 熟議実践の現場を知る 開催日:2023年4月27日(木)19:00-21:00 講師:岡村りら(専修大学准教授) 概要:ドイツでも以前は無責任な核ごみ管理を行っていた。アッセにある中低レベル核廃棄術処分では大量の地下水が流れ込み、崩壊の危険性も指摘された。ゴアレーベンでは高レベル核廃棄物処分場をめぐり、激しい抗議運動が起こった。しかし福島原発事故以後、利害関係者や様々な社会構成団体、一般市民が参加する時間をかけた公論形成が進められている。ドイツの核ゴミ問題に詳しい岡村りら准教授からその実態を聞き、日本に与える示唆点を検証する。 ◆第5回 破綻している再処理計画そしてプルトニウム問題 - 核兵器廃絶に向け日本がまずすべきこと 開催日:2023年5月11日(木)19:00-21:00 講師:松久保肇(原子力資料情報室) 概要:青森県・六ヶ所村の再処理工場は去年12月に26度目の稼働延期がなされ、完成目標は2024年度上期に定められた。事実上破綻している核燃料サイクルに日本政府が固執する一方、核兵器の原料ともなるプルトニウムを約46トン保有している。このこと自体が東アジアの安全保障の脅威となっている事実にもっと目を向けるべきではないか。原子力資料情報室の松久保事務局長が使用済み核燃料再処理の問題点を解説しながら、核廃絶に向け日本政府がまずすべきことを提言する。 ◆第6回 どのようにして3万人がソウル気候正義マーチに集まったのか? - 共同執行委員長に聞く 開催日:2023年5月25日(木)19:00-21:00 講師:ハン・ジェガク( 9月気候正義行動組織委員会共同執行委員長) 概要:2022年9月24日、ソウルで3万人以上が参加する気候正義マーチが開催された。韓国で盛り上がる気候正義運動の広がりを象徴するものだった。このマーチは環境団体だけでなく、人権・フェミニズム・障がい者・性的マイノリティ・労働者・農民・若者など様々な分野の団体が1年間、議論を重ね、綿密な準備をしてきた。このイベントの組織チームとして活躍したハン・ジェガクさんから、成功を収めた秘訣と方法を学ぶ。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813805
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コースタイトル:AI及び融合時代の独立メディア運動の対応を模索する コース概要:韓国市民社会の社会改革や抵抗の力はどこから生まれているだろうか。韓国民主主義の原動力は何によって維持されているだろうか。 98年放送法を改正して、公共放送KBSに市民参加放送を実現した韓国社会。その第1歩から地方の放送局、民放、ラジオ放送まで市民参加型放送を実現しました。いわゆる「パブリックアクセス権利」を武器に、市民やマイノリティーの映像制作を支援するメディアセンターをソウルを始め全国に設立しました。映像メディアセンターで学んだ多くの市民たちが、社会のあらゆる分野で情報発信のメディアアクティビストとして活躍しています。市民メディアセンター『Medi ACT』を設立し、韓国メディアアクティビズムをリードしてきた金明準(きむみょんじゅん)さんをお招きして、市民メディア運動の意味、韓国市民メディア運動の歴史と現状を学び、日韓及び東アジアのメディアアクティビズムの連帯を目指していきます。 講座の主な内容は、メディア運動に関する概念、視点、歴史の見直しから メディア運動の多様な分野に関連する国際的な成果や課題などを整理し、 現時点でのメディア運動課題を国際的視野に基づいて具体的に把握していきます。特に、今回は、第8期メディア講座の続編として、インターネット、ビッグテック、AIの時代における独立メディア運動の対応戦略を模索します。 曜日:月曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 金明準プロフィール ソウル大学卒業。韓国映像メディアセンターMEDI ACT所長。聖公会大学講師。1987年の民主化の後、韓国ではさまざまな社会運動が活性化した。当時、労働運動の分野にビデオを持ち込み、オーガナイズや宣伝の新しいスタイルを提示した「労働ニュース制作団」を率いた。また、諸外国の先進的なメディア・アクティビズムの事例を韓国に紹介し、メディア・アクティビストの養成に尽力した。「レイバーネット日本」の設立にも貢献した。メディア・アクティビズムに関する豊富な経験から、韓国だけでなく国際的な視野でメディア・アクティビズムを展開している代表的な韓国のメディア・アクティビスト コーディネーター: - 李泳采(恵泉女学園大学) ◆第1回 インターネットの登場と社会運動、メディア運動の変化 開催日:2023年3月13日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要: インターネットの段階的な変化と社会運動の関係について歴史的な立場から検討します。 インターネットと関連イシューとして、情報基本権、プライバシー、表現の自由、知識財産権、網中立性、インターネットガバナンスなどの概念を考えます。 ◆第2回 ビッグテックとプラットフォーム資本主義、これに対する対応と介入の必要性 開催日:2023年3月27日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要: ビックテックは独占プラットフォーム資本の全面的支配を強化しています。 独占的支配力の拡張による介入の必要性として、ガバナンス介入、公的規制、対抗運動の形成をみていきます。主な検討事項は以下になります。 ◆第3回 オンラインプラットフォーム運動とビデオコンテンツ運動の意味を考える(その1) 開催日:2023年4月10日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要: OTT/オンライン/ストリーミングの拡大による視聴覚運動と、メディアエコシステムのイノベーションの統合の意味を考えます。ショット映像の広がりとViralの台頭、ジャーナリズムとショット(カード)ビデオ運動、中短編コンテンツの意味、政治的キャンペーンとオンラインコンテンツ運動の現状を考えます。 ◆第4回 オンラインプラットフォーム運動とビデオコンテンツ運動の意味を考える(その2) 開催日:2023年4月24日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要: OTT/オンライン/ストリーミングの拡大による視聴覚運動と、メディアエコシステムのイノベーションの統合の意味を考えます。ショット映像の広がりとViralの台頭、ジャーナリズムとショット(カード)ビデオ運動、中短編コンテンツの意味、政治的キャンペーンとオンラインコンテンツ運動の現状を考えます。 ◆第5回 ストリーミングプラットフォームの普及と独立メディア運動の戦略の模索 開催日:2023年5月8日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要:ストリーミングという媒介の意味はどこになるのか。映画を越えるプラットフォームとしてメディア運動への影響を分析します。独立コンテンツを中心に置くOTTの意味と、社会運動との連携の可能性を考えます。スクリーン ―放送 – OTTの連携による新しい独立メディア運動の可能性を構想してみます。 ◆第6回「イメージンメディア」と未知のメディア運動 開催日:2023年5月22日(月)19:00-21:00 講師:金明準(韓国映像メディアセンターMedi Act 所長) 概要: 完全な新しいコンテンツとして、現実の増強又は再構成として活用されているーVR/AR/MR/XR – メタバースの意味を考えます。人工知能、Generative AI or synthetic mediaなどの時代、独立及び市民メディア運動はどう対応していくべきだろうか。未知のメディア運動の課題とその展望を考えます。 単発受講のお申し込みはこちら https://apply.npa-asia.net/categories/2813806
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コースタイトル:松原明の「3分ビデオ」制作工房 コース概要:いまはだれでもメディア(ビデオ・スマホなど)を駆使して、インターネットで情報発信できる時代。取材・撮影・編集・発表までの基本を学び、あなたも社会問題・社会運動を伝え広げる「ビデオアクティビスト」になろう。その第一歩が「3分ビデオ」をつくること。ビデオ撮影のコツは? 編集ってどうやるの? その基本をイロハのイから実践的に教えます。講師はこの道30年のベテランである松原明が担当します。好評だった2022年12月のPart1に続く第二弾企画です。まったく初めての人、大歓迎です。 *この講座は実践講座なので、オフライン参加をオススメしますが、オンラインでも対応できるようにします。撮影編集機材はいまお持ちのもので、新たに購入する必要はありません。なお購入希望の場合は講座内でアドバイスします。なお主催者側に複数台のビデオカメラ、ノートPCがありますので、無料でご利用いただけます。 実施:4月16日(日)・4月23日(日) 2日間 時間:10:00-17:00 開催方法:オフライン定員8名 オンライン開催・定員50名 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表)、堀切さとみ(映像制作者) コーディネーター: - 蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 映像制作の基本を知る 開催日:2023年4月16日(日)10:00-12:00 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) 概要:イントロダクション/「3分ビデオ」とはどんなものか/メディア運動の歴史 /映像の仕組みを知る/映像制作の基本/撮影安全標語 ◆第2回 ビデオをもって街に出よう! 開催日:2023年4月16日(日)13:00-15:00 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) 概要:街に出てイベント・デモなどを撮影する/インタビューを撮る (オンラインの方はお近くの撮影対象を探して、同様に実践) ◆第3回 撮影したものをチェックする 開催日:2023年4月16日(日)15:00-17:00 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) 概要:講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) ◆第4回 ビデオ編集の基本 開催日:2023年4月23日(日)10:00-12:00 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) 概要:ビデオ編集の基本技術を学ぶ。講座ではwin,macともに「パワーディレクター」(無料体験版)を使う。 ◆第5回 実際にノートPCで編集する 開催日:2023年4月23日(日)13:00-15:00 講師:松原明(映像制作者・レイバーネット共同代表) 概要:それぞれが素材をノートPCに取りこんで、編集してみる。 ◆第6回 受講生のつくった映像をみる 開催日:2023年4月23日(日)15:00-17:00 講師:受講生のつくった映像をみる 概要:受講生が編集した映像をみて、ディスカッションする。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813807
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コースタイトル:時事ニュースで読む韓国社会と韓国 コース概要:本コースは、韓国の時事ニュースなどを通して韓国語を学ぶ講座です。毎回2分ほどの、さまざまな分野のニュース素材を取り上げ、関連する韓国語表現を学び、聞き取り練習、対訳を行います。さらに、そのニュースの背景について理解を深めます。毎回、ハングルテキストの起こしや対訳資料を事前に提供します。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員20名 講師: - 韓興鉄(翻訳家) コーディネーター: - 蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 2歳若返ることも…6月から年齢が満年齢に統一 開催日:2023年3月14日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:韓国ではこれまで日常的に「数え年」がよく使われてきましたが、2023年6月からは満年齢を使うことになります。数え年は、生まれた時点で1歳、1月1日が訪れるとさらに1歳 が増えるので、時に満年齢と2歳の差が生じることもありました。兵役の場合は、現在の年から生まれた年を引く「연나이(年年齢)」が行政サービスでは満年齢が適用されるなど、混乱がありました。第1回は、この今年から満年齢に統一されることを報じたニュースを取り上げます。 ◆第2回『こびとが打ち上げた小さなボール』の作家、趙世熙氏亡くなる 開催日:2023年3月28日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:1970年代、再開発の波に追いやられた都会貧民層の怒りと悲しみを描いた『こびとが打ち上げた小さなボール』(日本語版は、斎藤麻理子訳、河出書房新社)。1978年に出版され、一時禁書にもなっていたにもかかわらず、320刷を重ね「国民小説」とも呼ばれたこの作品の作家、趙世熙さんが、昨年12月、享年80歳で亡くなりました。第2回は、故人の過去のインタビューを交え報じたニュースを取り上げます。 ◆第3回 ソウルのマンション、金利上昇でウォルセ(月貰)の割合が40%に 開催日:2023年4月11日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:韓国独自の賃貸システムと言われているチョンセ。住宅価格の5〜8割ほどの保証金をオーナーに預ける代わりに毎月の家賃は発生しません。しかし、昨年、貸付金利が急騰したことで保証金を銀行から借りるより毎月の家賃を支払う方が負担が軽いことや、退去時に保証金がオーナーから返されないケースが相次いだことから、ウョルセ(月貰)への転換が進んでいます。第3回は、韓国の賃貸住宅市場における変化を報じたニュースを取り上げます。 ◆第4回 3年ぶりに開催されたLGBTQ+のためのクィア・フェスティバル 開催日:2023年4月25日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:昨年7月、3年ぶりにソウル広場で開催されたクィア・カルチャー・フェスティバル。主催者発表で13万5千人が集った韓国最大規模の性的少数者の祝祭です。当事者であり韓国に赴任したばかりの米国大使が支持スピーチを行ったことも話題になりました。一方、バリケードを挟んで一部キリスト教団体を主軸とした対抗集会が激しく行われました。第4回は、このクィア・フェスティバルを報じたニュースを取り上げます。 ◆第5回 外国人人口の割合がもっとも高い忠清北道陰城(ウムソン)郡の現状と課題 開催日:2023年5月9日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:韓国では人口減少や急激な高齢化、労働者不足を解決するための一手段として、移民庁の新設や熟練外国人労働者の滞在期間を大幅に延長することが検討されています。そんな中、韓国でもっとも外国人人口の割合が高い自治体である陰城郡(22年11月、14.7%)では、外国人住民と韓国人住民が地域でどう共生しているのでしょうか。第5回は、その現状と課題を取材したニュースを取り上げます。 ◆第6回 豊漁や村の安寧を祈る東海岸別神クッのいま 開催日:2023年5月23日(火)19:00-21:00 講師:韓興鉄(翻訳家) 概要:南は釜山から北は江原道(カンウォンド)高城(コソン)まで、韓国の東海岸の村々で定期的に開かれてきた東海岸別神クッ(巫祭)。世襲のムーダン(巫堂、シャーマン)が豊漁や村の安寧を祈る儀式で、1985年には無形文化財に指定されています。ムーダンと、打楽器やテピョンソ(チャルメラ)で構成される楽士、祭主をはじめとする地元の住民が織りなす儀式は数日にわたって行われます。後継者不足やクッに対する関心が薄れるなか、東海岸別神クッはどうなっていくのでしょうか。第6回は、東海岸別神クッの様子を取材したニュースを取り上げます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813808
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コースタイトル:ミャンマーのこころ ‐ その歴史と多様性を振り返る コース概要:軍事クーデターから2年が経過、国内の犠牲者・避難民は増え続けているが、軍事政権が「非常事態宣言」を延長し出口の見えない状況となっている。現在の国内外の動きを追いつつ、本来、信心深くシャイで暖かい、純粋な心を持ったミャンマーの人達のことや、その歴史と社会背景など、もっと深く知って理解していきたい。 曜日:土曜日 時間:10:00-12:00 開催方法:オンライン コーディネーター:蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 2023年のNUG(国民統一政府)について(仮) 開催日:2023年3月11日(土)10:00-12:00 講師:田辺寿夫(フリージャーナリスト・通訳)ソー・バ・ラ・テイン(NUG日本支部代表) 概要:クーデター発生から2年。NUG発足からどのような活動が為されてきたのか、その具体的な内容や実績、今後の課題などを伺う。延期された総選挙は行われるのか、2023年、ミャンマーの軍事政権と人々の暮らしはどのようになっていくのか。またNUGとして日本政府に求めるもの、日本市民に求めるものは何か、率直に語っていただく。 ◆第2回 日本占領期のビルマを考えるー抵抗と協力のはざま 開催日:2023年3月25日(土)10:00-12:00 講師:根本敬(上智大学総合グローバル学部教授) 概要:アジア太平洋戦争(1941-45年)においてビルマ(ミャンマー)は日本軍の戦略上、重要な位置づけにあった。ビルマ人ナショナリストにとっても大きな時代の転換として受け止められた。日本軍は何を目的にビルマを占領したのか、占領期に何が起きたのか、当初協力姿勢を見せたビルマ人ナショナリストたちが、途中から武装抗日に転じたのはなぜなのか。その経緯と結果、意義、そしてなによりも日本占領期がビルマの歴史に与えた影響について講義で明らかにする。 ◆第3回 ビルマ(ミャンマー)を彩るナショナリズムの特徴―「否定の論理」にもとづく「われわれ」意識 開催日:2023年4月8日(土)10:00-12:00 講師:根本敬(上智大学名誉教授) 概要:国軍の強圧的な政策にみられるように、独立後のビルマ(ミャンマー)では、ある段階から明確に「排他的ナショナリズム」ともいえるような特徴が露呈されてきた。その根源は歴史的にどこまでさかのぼれるのだろうか。解答の提示は容易ではないが、英領期の1930年代に活動したタキン党の思想と行動を通じて、ヒントを見出すことは可能である。それは特定の対象を「否定する」ことを通じて「われわれ」意識を醸成しようとする思想様式である。本来なら「われわれは~である」という表現で自己規定すべきところを、「われわれは~ではない」という論理を通じて規定していくこのやり方は、結果的に排他性を強く帯びることになる。講義ではタキン党の事例を見ながら、20世紀ビルマのナショナリズムに埋め込まれた特徴を「否定の論理」として特色づけ、共に考えてみることにしたい。 ◆第4回 現地で見た軍政下のミャンマーと抵抗する人々 開催日:2023年4月22日(土)10:00-12:00 講師:久保田徹(ドキュメンタリー作家・映像ジャーナリスト)*依頼中 概要:2022年、軍政に反対するデモ活動を撮影しているところを拘束され刑務所に収監された久保田さん。4か月近くインセイン刑務所で過ごし、その後解放され、帰国後は自身の体験とミャンマーの状況を伝えるべく精力的に情報発信している久保田さんにお話を伺います。 ◆第5回 在日ミャンマー人の労働・移住状況(仮) 開催日:2023年5月6日(土)10:00-12:00 講師:ナンミャケーカイン(京都精華大学特任准教授) 概要:1988年の民主化運動の影響もあり日本に進学、以来30年以上日本で研究活動を続けられ、クーデター発生後は民主化支援活動も行われているカイン先生。本来の研究分野である在日ミャンマー人のコミュニティ、労働状況についてお話ししていただく。 ◆第6回 ミャンマー危機をめぐる国際政治 開催日:2023年5月20日(土)10:00-12:00 講師:中西嘉宏(京都大学教授) 概要:この講演では、2021年2月1日のクーデター後に混乱が広がるミャンマーに対して、国際社会がどのように対応してきたのか、そして、いかに行き詰まっているのかを多面的に解説します。そのうえで、今後のミャンマー問題をめぐる国際政治の行方や、日本外交がとるべき対応について検討したいと思います。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813809
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コースタイトル:アジアの労働・移動問題 - パプア、タイ、インドネシア、台湾 コース概要:アジア市民社会ネットワーク(CENA:Civil Education Network in Asia)とは、元々「NGO大学院」というユニークな市民活動家向けの大学院を持っていた韓国・ ソウル市にある聖公会大学校が、アジアのNGO活動家を対象に2007年に奨学金付きで英語の修士コース(MAINS)を開設、翌年に恵泉女学園大学と相互協力協定を結んだことに始まります。それ以降、韓国、台湾、タイ、インドネシアのいくつかの大学や市民団体も加わり、約10年間、9団体で毎年50名~100名規模のアジア夏季学校を共催してきました。コロナ禍の中、共同学校ができない中、オンライン共同企画をしてきました。新時代アジアピースアカデミー(NPA)が目指している日本とアジアネットワークの拡大を実現していくために、従来の日韓及び沖縄の若者の企画と、CENAのネットワークを共同で繋げる、新時代アジアネットワークを目指していきます。このコースでは、東アジアの各国の今の情勢を読み取り、アジア各国や地域の民主主義課題や市民社会の政治介入の現状を共有し、アジア市民連帯の可能性を分析していきます。基本日本語によるセクションで、アジア各国の講師は英語から日本語の通訳を付けますので、安心して参加できます。東アジアの今を共同で分析していきましょう。 曜日:日曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 大橋正明(恵泉女学園大学名誉教授) - 李泳采(恵泉女学園大学) - 蓑田瑞恵(NPA事務局) *英語・日本語・韓国語の通訳付き ◆第1回 台湾の労働・移住問題の現状 開催日:2023年3月12日(日)19:00-21:00 講師:陳信行(台湾・世新大学社会発展研究所) 概要:台湾の労働問題、外国人移動の現状を共有します。 ◆第2回 タイの労働・移住問題の現状(その1) 開催日:2023年3月26日(日)19:00-21:00 講師:齋藤百合子(大東文化大学) 概要:タイの労働問題、外国人移動の現状を共有します。 ◆第3回 タイの労働・移住問題の現状(その2) 開催日:2023年4月9日(日)19:00-21:00 講師:Mr. Sompong Sakaew(Labour Promotion Network* 代表) *タイNGO 齋藤百合子(大東文化大学)- 通訳 概要:タイの労働問題、外国人移動の現状を共有します。 ◆第4回 インドネシアの労働・移住問題の現状 開催日:2023年4月23日(日)19:00-21:00 講師:Irawan Jati(Universitas Islam Indoneshia Dosen) 概要:インドネシアの労働問題、外国人移動の現状を共有します。 ◆第5回 パプアの労働・移住問題の現状 開催日:2023年5月7日(日)19:00-21:00 講師:津留歴子(カカオキタ代表) 概要:パプアの歴史から労働・住民移動の現状を共有します。 ◆第6回 ラウンドテーブル(アジアの労働・移住問題を考えるー各地域からの報告)*CENA特別企画 開催日:2023年5月21日(日)18:00-21:00 講師:陳信行、齋藤百合子、Irawan Jati、津留歴子、李泳采、上村英明など 概要:アジア各地域の労働問題、外国人移動の現状を共有し、アジア市民連帯による共通の課題と対策を模索します。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813810
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コースタイトル:村井吉敬の小さな民からの発想 Part7 コース概要:「小さな民からの発想」とはーー。故村井吉敬さんがインドネシアのジャワ、日本の四国土佐を舞台に「小さな民」の視点から、誰のため、何のための開発かと問いかけてから40年。村井さんはその後、仲間たちと共にインドネシアの海を東へ東へと島々を歩き続け、エビやナマコや真珠養殖の現場にたどり着き、さらにオーストラリア海域へと足を延ばしていった。本コースは、「海のアジア」や「海の道」という視点から「小さな民からの発想」に分け入っていく全6回講座です。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: -野川未央(NPO法人APLA事務局長) -内海愛子(NPA共同代表) ◆第1回 村井吉敬『小さな民からの発想』はどうやって生まれたのか 開催日:2023年3月14日(火)19:00-21:00 講師:宮内泰介(北海道大学) 概要:村井吉敬さんが1982年に出した書籍『小さな民からの発想』は、インドネシア(西ジャワ)の話と日本(高知県西土佐村)の話がめくるめく繰り広げられながら、村について、生業について、工業について、交通について、そして消費についての思索が深められていく、という不思議で魅力的な本です。村井さんはどうして、そしてどうやって、こんな本を書いたのでしょうか。村井さんのこの本に至る足跡、そしてその後の足跡を追いながら、「小さな民」から「発想」することの意味を考えます。 ◆第2回 希望を求めて海を渡る - インドネシアからオーストラリア領土へ密航するボートピープル 開催日:2023年3月28日(火)19:00-21:00 講師:飯笹佐代子(青山学院大学) 概要:インドネシアとオーストラリア、そして日本をつなぐ海域には、歴史的にさまざまな人びとの越境の軌跡やドラマが存在しています(参考:『海境を越える人びと 真珠とナマコとアラフラ海』村井吉敬・内海愛子・飯笹佐代子 編著・コモンズ刊)。国家の周辺としての海域に光を当てることで何が見えてくるのか。この回では、中央アジアや中東を逃れ、インドネシア人の漁船に乗ってオーストラリア領土を目指す庇護希望者たちに注目します。 ◆第3回 海境(振り仮名:うみざかい)を考える -「不法化」されるインドネシアの漁民たち 開催日:2023年4月11日(火)19:00-21:00 講師:鎌田真弓(名古屋商科大学) 概要:地図を見ると海にも境界線が引かれています。海上で見ることはできないものの、その境界が、突如堅固な「壁」として立ちはだかることがあります。特にオーストラリア北部海域には、インドネシアや東ティモールやパプア・ニューギニアとの間に様々な境界が引かれてきました。本講座では、オーストラリアが作り出した境界の様態に着目して、その境界によって「不法化」される人びとの移動や暮らしを考えます。 ◆第4回 境界海域世界にみる生業様式の変化 - インドネシア東部・ロテ島漁民の経験知と合理性 開催日:2023年4月25日(火)19:00-21:00 講師:間瀬朋子(南山大学) 概要:この講座では、オーストラリアとの境界海域世界(ティモル海)に生きるロテ島漁民に注目します。(1)同島南岸の海の民・バジャウ人中心の集落、(2)同島北岸の非バジャウ人集落による外的経済要件の変化への対応を比較するなかで、漁民の論理とグローバル社会の不条理を明らかにします。 ◆第5回 木曜島の日本人コミュニティー - 戦前から戦後へ 開催日:2023年5月9日(火)19:00-21:00 講師:永田由利子(オーストラリアクイーンズランド大学言語文化研究学科客員研究員) 概要:【オーストラリア・クイーンズランドからの報告】トレス海峡に位置する木曜島には多くの日本人真珠貝出稼ぎ労働者が渡り、自ずと彼らを支える商人の来島で活気ある日本人コミュニティーが出来ていきました。この講座では、このコミュニティーの足跡に光を当てます。特に1941年12月、日本の参戦により日本人は全員敵国人として抑留され、オーストラリア本土の収容所に送られました。戦後、島に戻れた日本人はごくわずか。この講座では、聞き取りができた抑留体験者の言葉に注目します。 ◆第6回 最後のフロンティア - アラフラ海で何が起きているか 開催日:2023年5月23日(火)19:00-21:00 講師:鈴木隆史(桃山学院大学) 概要:2015年、アル島のベンジーナでタイの漁業会社による違法操業とロヒンギャ難民の「奴隷」労働問題が明らかになりました。以後、政府による密漁船の取り締まりと国境(海境)警備が厳しくなる一方、ジャワ島などから流し網、イカ釣り、旋網などの大型漁船が次々とアラフラ海へと出漁するようになり、辺境の港だったドボやパプアのミミカ県ティミカなどは、ジャワからの漁船団の基地と化しています。適切な資源管理が行われないまま、過剰操業が行なわれることで乱獲と沿岸漁民(先住民族の生業)との紛争の発生も懸念されている同地域にフォーカスします。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813811 *お知らせ* コース11関連の特別企画、 村井吉敬10周忌特別企画を開催いたします。 「小さい民の思想」から考える危機の日本とアジア 開催日:2023年3月23日(木)18:00-21:00 企画概要:故村井吉敬先生の10周忌を迎えて、村井先生のアジアを歩く「小さい民の思想」から今の日本とアジアの現状を考えます。(イベント詳細内容は後日HPをご参照ください。) ☆お申込みはこちらから https://forms.gle/1ZAmdCMPApEvS1T28
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コースタイトル:いま「戦後民主主義」を問う コース概要:敗戦直後のベビーブーマー「団塊の世代」は、幼年期から青年期にかけて、高度成長経済、バブルとその崩壊などを経験しながら、いまは後期高齢者として、少子高齢化の元凶とまで言われている。世代論の限界を考慮しても、この年齢集団には戦争の直接的責任はないものの、戦争責任を時効なく裁き、未来の世代に継承していく責任はある。 敗戦直後の急激な人口増は、軍関係者の大量の帰還と深くかかわっている。団塊世代は、アメリカの占領下に生まれ、戦後の民主教育に触れる間もなく、朝鮮戦争と朝鮮特需を目の当たりにしつつ、急激に「右旋回」していく学校教育を受けた(➝勤評闘争)。一方で、東京オリンピック(1964年)、大阪万博(1970年)などの物質的恩恵に浴しながら、他方で、ベトナム戦争、沖縄返還、成田闘争、日韓条約反対運動などを通じて、学園闘争における全共闘運動(68、69年)の主体になっていった。その根底には、「戦後民主主義」の内実に対する違和感が少なからずあった。 「戦後民主主義は虚妄であった」とする大熊信行の発言に対し、東大教授(政治学)の丸山眞男は「大日本帝国の『実在』よりも戦後民主主義の『虚妄』の方に賭ける」と批判した。しかし、この話法を全共闘世代は「戦前に戻るくらいなら、占領軍が残した民主主義のほうがマシだ」という戦後知識人のレトリックと受け取った。「戦争責任を裁くことなく、虚妄な戦後民主主義に賭ける」ことは、戦前・戦後の連続性を、結果として許容することになると考えたのである。 しかし、この時期の知識人も学生も、アジアへの加害責任、天皇の戦争責任、アメリカの原爆投下の罪を追及することに失敗した。その結果、「戦後民主主義」は「戦後政治の総決算」の対象にされるという攻撃にさらされている。 (※ 大熊信行「軍事占領下に政治上の民主主義が存在したという考えかた。これは一言にして虚妄である。にもかかわらず、民主主義が樹立され、そしてそれが育ったかのように見えるとすれば、育ったもの自体が、そのなかに虚妄を宿しているのである」(「日本民族について」『世界』1964年1月号)。丸山眞男「私自身の選択についていうならば、大日本帝国の『実在』よりも戦後民主主義の『虚妄』の方に賭ける」(「増補版への後記」『相補版 現代政治の思想と行動』未來社、1964年) 参考文献 山本明宏『戦後民主主義~現代日本を創った思想と文化』(中公新書、2021年) 「現代日本はいったいどこから来て、どこに向かおうとしているのか。それを知るためには、戦後民主主義の検証作業は欠かせない。戦後民主主義と総称される思想や態度は、戦後社会のなかで、どのように現れ、いかに人びとに受け止められてきたのだろうか」 ◎参考映像: ETV特集「丸山眞男と戦後日本」(1)~民主主義の発見~(96年11月18日)、「丸山眞男と戦後日本」(2)~永久革命としての民主主義~(96年12月20日)、 「戦後民主主義の原点を問う」(1)~丸山眞男と戦後日本~民主主義の発見~評論家 佐高 信(97年8月11日) 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オン・オフ開催 -オンライン定員:50名 -オフライン定員:10名 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) コーディネーター: 山岡幹郎(写真家) ◆第1回 戦争を忘却する村 開催日:2023年3月7日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要:視聴映像:特集ドキュメンタリー『皿の碑』(1974年8月9日) 松山市郊外の久谷村は、戦争中に1000人が出征し、300人以上が戦死した。村の出身者相原熊太郎は、都新聞(現東京新聞)の記者を退職したのち、村の戦死者の家を一軒一軒訪ね歩き、戦死者の職業、人柄、最後の状況を聞き書きし、七五調の「いろは歌」にまとめた。それらを砥部焼の皿に焼き込み、靖国の思想とは異なる「相互慰霊の塔」を建てることを提唱した。しかし、彼の訪問は歓迎されなかった。 彼が活動した1947年から49年頃は、一方でGHQの目を怖れ、他方で講和条約後の軍人恩給の復活が囁かれる時期と重なる。相原熊太郎は300余枚の皿を四六番札所浄瑠璃寺の裏に捨てて村を去った。NHKがそれを発見し読み込んでいくと、そこには軍人のほかに広島で被爆死した女性、何の補償も得られない少年兵、朝鮮人の徴用兵の歌も記録されていることがわかった。相原熊太郎は90歳を超えて、東京荻窪の線路沿いの家に存命だった。だが、すでに視力を失い、記憶も薄れていた。 取材の最後に「縁の下の皿をどうすればいいか」と問うと、老人は「あのとき村の人が気づかなかったのだから、寺の縁の下に埋めておけばいい」と語気を荒げた。取り返し不能な時間のなかで活動するジャーナリストの矜持を感じさせた。戦後30年を経て、ローカル放送をきっかけに相原熊太郎は「村の恩人」となった。遺族会は、熊太郎構想とは似ても似つかぬブロック塀に、一部内容を変えた「皿」を貼り付け、盛大な慰霊祭を行なった。その場に、相原熊太郎と朝鮮人の夫を亡くした妻の姿はなかった。戦前・戦後を通して、村人の意識を支配してきたのは「大勢順応主義」と「集団的忘却」という時間であった。 ◆第2回 東京裁判が裁かなかったこと(1)天皇 開催日:2023年3月21日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要: 参考映像: < A >「天皇の戦争責任」関連> ①『東京裁判への道~何が、なぜ裁かれなかったのか~』(92年8月15日) ②『秘録 高松宮日記の昭和史』(96年6月23日) ③『昭和天皇・二つの「独白録」』(97年6月15日) ④『昭和天皇は何を語ったのか~初公開・秘録“拝謁記”~』(19年8月17日) ⑤ETV特集『昭和天皇が語る 開戦への道』(21年12月11日)など、天皇の戦争責任免責の歴史 < B > 映画「三島由紀夫VS東大全共闘~50年目の真実~」(22年3月20日)で触れられた天皇の責任(抄録) NHKは、冷戦終結後、東側から大量に流出した資料に着目し、昭和天皇の戦争責任を傍証するさまざまな資料をもとに番組化してきた。NHKスペシャル『東京裁判への道~なにが、なぜ裁かれなかったのか~』は、米国務省が、戦後の日本統治を、東西冷戦の最前線の構築の場ととらえるなかで、米国民の世論調査を無視して、天皇制の温存と天皇の免責を前提として「東京裁判」に臨んでいたことを新資料によって裏付けた。 同『高松宮日記の昭和史』では、海軍に属していた高松宮が12月8日未明の真珠湾攻撃計画を知っていたことを、日記の記述と高松宮妃の証言で明らかにした。兄裕仁天皇は、最後の御前会議(1941年12月1日)で、米英との戦争は避けがたいとの聖断を下したが、12月8日の真珠湾の奇襲攻撃計画は知らなかったとして、天皇は訴追されなかった。『高松宮日記の昭和史』では、弟高松宮が知っていて、なぜ兄が知らなかったのか、そこにアメリカの本意が隠されていることを傍証した。同『昭和天皇・二つの「独白録」』は、東京裁判対策として側近に記録させたもので、長いあいだ日本語版のみとされていた。しかし、英語版がマッカーサーの副官フェラーズ准将のもとに保存されていることがわかった。そこには、天皇の軍部批判の言葉が大量に書かれていた。「もしも彼らに反対をしたなら、自分の命までが危険にさらされ、終戦の詔勅を出すこともできなかっただろう」。しかし、昭和天皇の「独白録」は使われることなく、東京裁判は開廷された。 以上の三部作は、厳密な資料考証によって、昭和天皇の戦争責任を明確にしたものである。 ◆第3回 東京裁判が裁かなかったこと(2)731人体実験 開催日:2023年4月4日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要: 参考映像 731部隊の犯罪 ①現代史スクープドキュメント『七三一細菌戦部隊』(前後編)(解禁になった東京裁判の舞台裏、米が没収した資料、ハバロフスク裁判記録) ②NHKスペシャル『731部隊の真実~エリート医学者と人体実験』(17年8月13日)(日本学術会議にも触れ、科学者の戦争責任を問う) 731部隊の生体実験の罪(人道に対する罪)は、東京裁判で裁かれなかった。アメリカは、その訴追に消極的だった。なぜか。同じころ、ソビエトは、満州から731部隊の医学者などを拘束し、ハバロフスクで実態の解明を継続し、恐るべき生体実験の克明な内容を把握していた。ソ連代表は、東京裁判で731部隊の犯罪を裁くべきだと主張したが、各国の反応は冷たかった。アメリカは、ソビエトが生体実験に触れたことで、重大なヒントを得て、73Ⅰ幹部の不訴追を条件に、人体実験の「貴重な成果」の入手を最優先した。 ハバロフスク裁判で、医師柄沢十三夫は、切実な証言をした。その生々しい録音が残っていた。日本軍の犯罪を一科学者の良心をかけて告発したのである。しかし、彼は釈放され日本に帰る直前に自殺した、といわれる。 2020年9月、日本学術会議が推薦した候補者のうち6人が、菅義偉首相によって任命拒否された。それには前哨があった。2016年の学術会議は、「731問題」をとり上げ、科学者の軍事協力が議論の中心に据え、協力拒否の姿勢を明確にしていたのである。20年の「任命拒否」は、そうした学術会議の精神が骨抜きになる契機をはらんでいた。 しかし、菅元首相の行為はいまだに撤回されず、執行部の責任が曖昧なままである。ウクライナ戦争、台湾危機をあおって、アメリカから攻撃用武器の大量購入を「防衛増税」でまかなおうという議論はそうした「曖昧主義」の結果とも言える。 ◆第4回 東京裁判が裁かなかったこと(3)原爆投下 開催日:2023年4月18日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要:参考映像 ①米コロンビア大学編集『広島・長崎・1945年8月』(1970年に日本に返還・公開) ②特集番組『そして男たちはナガサキを見た~原爆投下兵士・56年目の告白~』(2001年8月9日) ③NHKスペシャル『解かれた封印 米軍カメラマンが見たNAGASAKI』(2008年8月7日) ④NHKスペシャル『封印された原爆報告書』(2010年8月6日) アメリカは広島・長崎への原爆投下直後の惨状をどのように見ていたのか。戦略爆撃機の搭乗員たちは、被害の実態を見ていない、その結果、罪の意識がないというのが定説であった。しかし、それが事実と異なる言説であることがわかってきた。原爆投下機エノラ・ゲイの搭乗員は佐世保空港に降り立ち、陸路長崎の爆心地を見聞した。原爆投下の精度を確認するためであった。また、アメリカの科学者たちは原爆投下直後の広島で、放射能の人体への影響を調査していた。 そして、アメリカは日本の撮影隊が記録していた被爆直後の広島・長崎の映像を没収し、本国に持ち去り、日本人の目から被爆の惨状を遮蔽していた。1970年、米コロンビア大学が編集した『広島・長崎・1945年8月』が、日本政府を介して返却された。もし、この映像が被爆直後に公開されていたら、原爆とアメリカに対する日本人の意識は大きく変わっていたかもしれない。そして、同様の無差別爆撃を日本軍も中国の重慶、フィリピンのマニラなどで行なっていたことを自覚する契機となったかもしれない。 アメリカは、いまだに原爆投下は日本の敗戦を早め、日米両国民の生命の損失を最小限に抑えたという主張を変えていない。東京裁判で原爆が裁かれれば、アメリカの戦後の地位は大きく揺らいだだろう。昭和天皇も、終戦の詔勅のなかで、アメリカの原子爆弾の被害を見て、これ以上継戦すれば、日本国民のみならず、人類破滅につながるという理由で、ポツダム宣言を受諾したことになっている。ここに日米合作の「戦後民主主義」のイデオロギーが見え隠れする。 「戦後政治の総決算」などという欺瞞がまかり通るようになったいま、虚妄を内包する「戦後民主主義」を、それでも改善して行こういう日本版「永久革命論」を、厳しく批判していく責務は私たちに課せられている。 ◆第5回 戦争責任に時効はない 開催日:2023年5月2日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要:視聴映像:NHKスペシャル『映像の世紀 ナチハンター』(2022年12月12日) 連合国は、極東国際軍事裁判(東京裁判)で、日本の戦争指導者の戦争犯罪を審判し、七名を絞首刑に処した。しかし、天皇の戦争責任、七三一細菌戦部隊、米の原爆投下については訴追することなく、日本人のなかに、戦争責任追及の不徹底を定着させた。まさにこの時期(1946年5月~48年11月)は、東西冷戦の前夜であり、裁判も連合国間の駆け引きの場となった。そうしたなかで、昭和天皇は、アジア・太平洋戦争を泥沼に導いたのは「付和雷同する国民性と狂信的な軍部の暴走であった」との認識を持ち、もっぱら軍部批判を行なった。天皇の御用掛木下道雄の『聖断拝聴録』には、「負け惜しみと思うかもしれぬが、敗戦の結果とはいえ我が憲法の改正も出来た今日に於て考えてみれば、我が国民にとっては勝利の結果極端なる軍国主義となるよりも却って幸福ではないだろうか」とある。歴史忘却の根本がここに読める。 しかし、ドイツではニュルンベルク裁判が終わった後、70年代になって学生運動を中心に、「戦争責任に時効はない」という市民運動が活発になった。「大規模な大量殺人は、社会に適合する人間がいれば可能になる」という思想は、日本の大勢順応主義と対極にある。その結果、ドイツのみならず、被占領下フランス・ヴィシー政権の対独協力者も時効なく裁かれた(モーリス・パポン裁判)。これに対して、日本のA級戦犯容疑者、岸信介、笹川良一などは釈放された。(➝その後の旧統一教会との関係)。 70年代の運動は85年のワイツゼッカー大統領演説に結実した。「自らが手を下してはいない行為について自らの罪を告白することはできない」が、「だれもが過去からの帰結にかかわり合っており、過去に対する責任を負わされている」。歴史忘却主義の対極にある。 団塊の世代の全共闘運動の限界を考える。 ◆第6回 愛国とジェンダー 開催日:2023年5月16日(火)19:00-21:00 講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー) 概要:視聴映像: MBS毎日放送 映像’17『教育と愛国』(2017年)(斉加尚代) NHK ETV特集「女たちの戦争画」(2022年)(藤村奈保子) 2006年に教育基本法が改変された。以後、公教育の現場で「愛国心」を教える圧力が強まっている。特に歴史教科書をめぐってはいまだにさまざまな混乱がある。『教育と愛国』は、そうした実態を克明に追った放送である。安倍的なるものが残したファッショ化は、彼の殺害によってうやむやにされようとしている。ETV2001「問われる戦時性暴力」の改ざんも、従軍慰安婦問題を教科書から削ることを求める『歴史教科書を考える若手議員の会』(安倍晋三元首相は事務局長)からの圧力の結果と見ることができる。『教育と愛国』は、まさにその問題において通底するものを持っている。 しかし、アジア・太平洋戦争は、日本の近代国家建設の過程で轢断してきたものの存在を抜きにして語ることはできない。個人が覚醒する前の翼賛体制(ファシズム)の陥穽である。大東亜の解放と言いながら、ヨーロッパ諸国の植民地主義を模倣した。しかし、彼の地では戦後になって、他者を犠牲にしてしか成り立たなかった国家建設は、徹底して総括されてきたのである。 日本では戦前・戦後は連続として受容されたが、ドイツ、イタリアなどでは断絶が主たる目的となった。そうした「しかたなくない」歴史観は、社会の周縁部にいて権力に同調せざるをえなかった人々、そして戦後になってまともに話に乗ってもらえなかった人々をも呼び出した。日本で言えば、従軍慰安婦の女性たちのカミングアウトを、金銭目的と言うヘイトスピーチで、二度目の沈黙を強いてきた。このまま、放置すれば、さらなる「レイプ」を再生産することになる。 愛国教育の原型は、戦中の銃後の翼賛体制にある。文学報国会、国防婦人会の活動に領導されるように、女性の戦争賛歌も少なからずあった。戦後民主主義を考える場合、こうした総動員体制が内部に生産した「無意識の加害意識」までも考えなければならないことが、わかってきた。しかし、時間はない。その事実を語る者も、事実を裏づける人も時間の淵のなかに消えていく。しかし、意識を継承する人々はいま、新たな総動員体制によって、背後から押さえつけられそうな状態である。 『女たちの戦争画』に登場する女性たちの分裂と加担意識との縫合はどのようになされれるのか。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813812
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コースタイトル:オープンテラス [オムニバス講座] Part3 - NPA講師との出会い・学び・ネットワーク 概要:NPAでは多くの講座で講師と受講生の自由な質問と討論が行われています。もっと講師との議論や話し合いをしていきたい要望もあり、また、中・長期間連続講義を務めている講師とは、定期的に自由な雰囲気で話してみたいという希望もあったことから開設したコースです。NPAオープンテラスは、人気講師と受講生が自由テーマでゆっくり議論する新しい交流と討論の空間、是非気楽にご参加ください。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 蓑田瑞恵(NPA事務局) ◆第1回 岸田政権の大軍拡と原発「逆コース」大暴走 開催日:2023年3月10日(金)19:00-21:00 講師:白川真澄(ピープルズ・プラン研究所)・天野恵一(思想家・評論家) 概要:原発の運転事故は原則40年、「例外の延長」でも60年、これは3・11福島原発震災の恐ろしい放射能被害の体験を踏まえて、安全対策をつくりなおし、原子力規制員会を組織していくプロセスで、決められたルールだ。岸田政権は安全のための規制機関であるはずの「規制委」に事前承認させ強引に、ポンコツ原発の60年を超える運転延長を決めた。この事に象徴されるごとく〈3・11〉以後つくり出された〈原発ゼロ〉への巨大なうねりを正面から破壊する。「原発再稼働」の全面化「逆コース」攻撃を岸田政権は突っ走り出している。これと連動して「安保三文書」を閣議決定した、この政権は敵基地攻撃能力の保有を公言し、43兆円の軍事費(倍増)とミサイルなどの攻撃兵器のアメリカからの「爆買」を開始している。戦後憲法の九条(絶対平和主義)は、最終的に殺されつつあるのだ。この〈原発・軍事〉をめぐる大暴走状況に批判的に切り込む! ◆第2回 対馬に原発のゴミがやつてくる?若者たちが立ち上がった!! 開催日:2023年3月24日(金)19:00-21:00 講師:世古一穂(元金沢大学教授・NPO研修・情報センター代表理事・コミレスネットワーク全国代表) - 諸松瀬里奈(もろまつせりな)対馬の未来を考える会共同代表、対馬をYouTubeで発信、観光ガイド - 須澤 佳子(すざわけいこ)特定非営利活動法人對馬次世代協議会 理事長、株式会社コノソレnatural factory 代表取締役 概要:対馬市に六ヶ所村の再処理のゴミが持ち込まれようとしている。議会では、賛成派が多数をしめており、なんとか議会での決定を先延ばしにし、その間に市民や全国の専門家や活動している人々との連帯とネットワークを広げたいところである。議会決議を覆したくオンラインで対策会議を実施している。そうした活動について最新情報を報告する。 ◆第3回 めざせ、地球のお医者さん=宇宙船地球号の船医さん Part2 開催日:2023年4月7日(金)19:00-21:00 講師:色平哲郎 *プロフィール参照 概要:財務省は「高額療養費制度」からも手を引こうと考えているもよう。世代に関係なく手術など高額な治療を受けたら必須のこの制度。国民皆保険制度の柱だが、先般「国保運営の予見可能性を高めるためにも、廃止に向けた道筋を工程化すべき」との調査結果を出した。このままでは医療難民続出と思われる。また75歳以上の高齢者に対する医療費窓口負担の2倍化は、社会保障制度を潰し続けている自民党政府は虚言癖の盗賊集団でしかない。 またIMF(国際通貨基金)が旧ソ連諸国や東南アジア諸国に融資の条件として緊縮財政(社会保障の切り下げ)や国営企業の民営化、金利の引き上げ等を強く求めたことで、インフレとと失業の増加となり、セイフティネットが削減されたことで性奴隷が増加したとされている。国際機関の行動についても考えたい。 プロフィール:横浜市生まれ。東京大学中退後、世界を放浪。90年京都大学医学部卒。同年JA長野厚生連佐久総合病院に就職。95年タイ政府より表彰。98年から南相木(みなみあいき)村診療所長として10年間地域医療に従事。2003年 山室静文学記念佐久文化賞受賞。2011年ヘルシー・ソサエティ賞受賞。2013年在日フィリピン大使館より表彰。佐久総合病院地域医療部地域ケア科医長。元東京大学医学部公衆衛生大学院(SPH)非常勤講師、獨協医科大学 国際協力支援センター非常勤講師。世界こども財団評議員。プラネタリーヘルス(地球環境医学)講座「農村医療から世界を診る 地球(環境)医学とは何か?」を開講中(仮) ◆第4回 韓国の『性売買問題』の現状と課題(仮) 開催日:2023年4月21日(金)19:00-21:00 講師:岡本有佳(編集者/表現の不自由展・東京共同代表) 概要:韓国の性搾取・性売買をなくすための活動の取材に基づく内容を中心に、現状と課題を共有します。(仮) ◆第5回 「アフター・コロナと資本主義の展望」 開催日:2023年5月5日(金)19:00-21:00 講師:今井慧仁(京都大学大学院 ManaViva) 概要:「コロナ禍で既存のサプライチェーンが打撃を受け、リモートワークが浸透するなか、GAFAやBATHを中心とする巨大プラットフォーマーが影響力を強めています。また、彼らの産業の核となっている半導体技術、およびその生産拠点が密集する東アジアをめぐり、米中間の対立も激化しました。コロナ・パンデミックからウクライナ戦争を経て、今後の資本主義がどのように展開するのかを、プラットフォーム資本主義と覇権交替論を軸に考えていきます。」 ◆第6回 小林緑の音楽カフェ ー ポリーヌとポップな標題音楽を知る 開催日:2023年5月19日(金)19:00-21:00 講師:小林みどり(国立音大名誉教授)・谷戸基岩(音楽評論家) 概要:念願であったポリーヌに関する著作を1月に上梓(「ポリーヌに魅せられて」梨の木舎)、その後寄せられた感想などを紹介する。また、ポリーヌ・ガルシア=ヴィアルドの作品にも通じる「標題音楽」すなわち、想念や心象風景を聴き手に喚起させる器楽曲については、その魅力と奥深さについて、長年研究されてきた谷戸基岩氏に、作品を紹介して頂きながら、たっぷり語っていただく。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813813
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コースタイトル:戦後ドイツの「過去」への向き合い方 コース概要: 日本とドイツは、お互い相似た近現代史を歩んできました。それは決して偶然の産物ではありません。ところが、第二次世界大戦での無条件降伏を経て、世界における両国の立ち位置は、今日ずいぶんとかけ離れたものになってしまいました。近隣諸国との信頼関係一つとっても、格段の違いです。どうしてそうなってしまったのか。日本の歩みを意識しつつ、戦後ドイツの「過去」への向き合い方を振り返ります。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:木戸衛一 プロフィール 1957年生まれ。東京外国語大学卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、ベルリン自由大学博士。大阪大学大学院国際公共政策研究科教授。ライプツィヒ大学・ボーフム大学客員教授を歴任。日本平和学会理事。ドイツ現代政治・平和研究専攻。著書に『平和研究入門』(編著、大阪大学出版会、2014年)、『変容するドイツ政治社会と左翼党』(耕文社、2015年)、『若者が変えるドイツの政治』(あけび書房、2022年) など。 コーディネーター: - 李泳采(恵泉女学園大学) ◆第1回「煙独」ってどういうこと? 開催日:2023年3月17日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:日本政府は、日本とドイツの「〔過去の問題への〕取組みを単純に比較して評価することは適当ではありません」としきりにのたまっていますが、いったい誰が単純に比較して評価しているのでしょう? 本コース第1回は、日本がドイツと似たような歴史を歩んだ理由と、両国を比較する意味について考えます。 ◆第2回「アウシュヴィッツ? 何それ?」 開催日:2023年3月31日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:ナチズムの過去に対し、戦後のドイツ人が初めから誠実に向き合ったわけではありません。「戦争でドイツだってひどい目にあった」とか、ナチスの蛮行を「自分は何も知らなかった」といった自己欺瞞は、戦後西ドイツでよく聞かれた声でした。他方東ドイツでは、戦勝国のソ連と一体化した公式の歴史観が幅を利かせていました。この回では、初期両独国家における歴史認識を取り上げます。 ◆第3回「1968年」からヴァイツゼッカー演説へ 開催日:2023年4月14日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:ドイツにおいて「過去」に対する見方が大きく変化したきっかけは、1968年の学生運動です。反権威主義の波は、「ナチスの時代、あなたたちは何をしていたのか」という父親世代への糾弾に繋がりました。西独社会の「根本的リベラル化」は、ヴァイツゼッカー大統領敗戦40周年記念演説(1985年5月8日)や「歴史家論争」、アクティブ・ミュージアム「テロの地誌学」などを生み出しました。 ◆第4回「ドイツ統一」後の新機軸 開催日:2023年4月28日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:1990年の「統一」(その実態は西ドイツによる東ドイツの吸収合併でしたが)を経て、ドイツは首都ベルリンに、ナチズムの犠牲者を追悼するさまざまな記念碑を建設し、「過去」を克服しようとする国家的な姿勢を打ち出しました。それは、ナチスのみならず伝統的な国防軍に関する神話の解体ももたらし、さらにはそれより前の植民地主義に対する自己批判にも繋がりました。 ◆第5回 草の根の取り組み 開催日:2023年5月12日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:ドイツでは、国家だけでなく市民社会も折に触れて「過去」に向き合う行動を示しています。もともとこの国には、人名を冠した道路名がごく普通に存在することに加え、町の標識や「躓きの石」など、歴史を考える日常的な「教材」がたくさんあります。若い世代の歴史認識と国際理解を促すプロジェクトも盛んに行われています。 ◆第6回「自虐」なんてフェイク 開催日:2023年5月26日(金)19:00-21:00 講師:木戸衛一 概要:ドイツのネオナチや日本の歴史歪曲派がしきりに唱える「自国の負の歴史を強調すると自尊心が失われる」という言説は嘘です。それは、2003年のイラク戦争や2015年の「難民危機」の際にドイツの若者がとった行動が雄弁に物語っています。過去に誠実に向き合うことは、新しいドイツのアイデンティティを生み出し、それが世界からの信頼を集めているのです。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813814
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コースタイトル:先住民族としての「歴史」を取り戻す(2) コース概要:先住民族としての権利の実現は、自らの「歴史」の回復と密接につながっています。先住民族内部では、学ぶ機会を奪われた自らの視点から構成される自らの「歴史」を取り戻すことです。先住民族と多数者の間では、これまで権力者によって捏造され、歪曲された現在の「歴史」を批判的に再構成することが不可欠の作業になります。今回のコースタイトルは、第7期を継続します。 コース画像1:御嶽の上に建てられた「波上宮」、明治天皇の銅像が置かれている。 コース画像2:大通り公園に建つ、「北海道開拓」の「功労者」黒田清隆(右)とホーレス・ケプロン(左)の銅像 曜日:土曜日 原則隔週 時間:10:00~12:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: -上村英明(NPA共同代表、市民外交センター共同代表)<ひでぽん先生> - 八重樫志仁(ウラカウンクル) - 親泊紋子 (ファシリテーター) ‐永井文也 (恵泉女学園大学) - コメスキヨサネ(Okinawa-Koganei) ◆第1回 民族と歴史教育 開催日:2023年3月18日(土)10:00-12:00 講師:八重樫志仁(ウラカウンクル) 概要:私はアイヌはマクロ的にみればアイヌという一つの民族ですが、ミクロ的にみれば多くの部族の集合体だと考えています。アイヌは侵略されて以降、異民族の教育を受けてきました。そのため、自民族の歴史を知りません。特に自分の部族の歴史、神話や伝承を知りません。それによって、私はわたしのよって立つ場が不安定で、はかないものと感じています。それを解消するためにも、一刻も早く公教育で、民族教育をしていかなければならないと考えています。 ◆第2回 言語継承とウチナーへの想い 開催日:2023年4月1日(土)10:00-12:00 講師:平良美乃(うむい★プロジェクト) 概要:沖縄に生まれ育ってきたわたし、うちなーぐち・しまくとぅばがわからないのはなぜ? うやふぁーふじ、ふぁーふじ、うやぬちゃー、先人たちが歩んできた歴史を紐解いていくとわかってきたこと、これまで全然知らなかったことが沢山あることに気づく。 知れば知るほど 気持ちが重くなっていたあの頃。 怒りや悲しみ葛藤と向き合い続ける中で感じてきたのは、 うちなー文化のすべてを受け入れながらも乗り越えていく強さ、チムアツさでした。 わったーうむい いちまでぃん★ (わたしたちの想いいつまでも) ◆第3回 ひとりのアイヌとして思うこと 開催日:2023年4月15日(土)10:00-12:00 講師:木原仁美(公益財団法人アイヌ民族文化財団 アイヌ文化交流センター所長代理) 概要:1974年登別生まれ。母は知里幸恵の姪にあたる横山むつみ。幼少期に東京に移り住む。 1980年から両親が活動するアイヌの団体「関東ウタリ会」にてムックリ(口琴)、トンコリ(五弦琴)、アイヌ語、舞踊などのアイヌ文化を学ぶ。1998年より㈶アイヌ文化振興・研究推進機構(現:公益財団法人アイヌ民族文化財団)職員になり、アイヌ文化交流センターに勤務。2022年5月より知里幸恵銀のしずく記念館館長も兼任している。 ◆第4回 琉球・沖縄が背負わされた立場の現在 開催日:2023年4月29日(土)10:00-12:00 講師:米須清真(Okinawa-Koganei) 概要:辺野古新基地建設をはじめとした軍事化の問題、「国連先住民族勧告の撤回を求める意見書」の問題、沖縄県におけるヘイトスピーチ問題の条例の議論をめぐる問題、写真家・平良孝七展の展示のしかたをめぐる問題など直近のトピックについてIndigenous peoplesの視点から説明を試み、琉球・沖縄に対して搾取や侵略が仕掛けられるシステムを考察します。 ◆第5回 日本における先住民族の運動(1):1970年代~2000年 開催日:2023年5月13日(土)10:00-12:00 講師:上村英明(ひでぽん先生、市民外交センター共同代表) 概要:日本における先住民族の運動は1980年代に始まります。日本の総理大臣が、日本は「単一民族の国」で、それ故に世界の中でも「優秀な国」であると堂々と言える時代でした。そうした時代状況に対する社会運動で、1997年には二風谷ダム判決と「アイヌ文化振興法」の制定があり、また、1996年には琉球民族が先住民族として、国連人権機関への訪問を始めました。 ◆第6回 日本における先住民族の運動(2):2001年~現在 開催日:2023年5月27日(土)10:00-12:00 講師:上村英明(ひでぽん先生、市民外交センター共同代表) 概要:2000年代に入ると、アイヌ民族と琉球民族の運動がどのような協力の下で進展したかを概観します。同時に、それぞれの運動が、共通の課題とともに、異なる環境に遭遇し、現在に至ったかを考え、参加者とともに現在立ち向かう方向性を模索してみたいと思います。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813815
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コースタイトル:「台湾有事」(問題)の由来と解決策 コース概要:「台湾有事」が無責任に語られ、日本が中国へ再び戦争を仕掛ける雰囲気が醸成されている。第9期コース16「日中関係」は「台湾問題」です。日本の植民地であった台湾の50年を顧み、現在の日本を考えます。米戦略下に置かれていた日本が戦後に歩んだ道程および国民党の台湾支配との関係、更には日中国交正常化後の日中台関係の複雑な発展プロセスなどを、客観的かつ冷静に見つめ得る目を養うことで、「台湾有事」論議の本質を理解し事の重大さを掴もう。「有事」は台湾や沖縄の人たちの命に関わるだけでなく、日本人全体の命にも関わる。どうする「日本」。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 *講師のご都合がつかない場合、事前収録し水曜日の所定時刻に放映することがございます。 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター:-川見一仁(中国人強制連行を考える会事務局長) 講師: - 墨面(台湾の民主運動を考える会) - 凌星光(日本福井県立大学名誉教授、日本華人教授会議学術顧問、(一般社団法人)日中科学技術文化センター顧問) 〈略歴〉1933年日本東京生まれ、1953年7月一橋大学中退帰国、同年9月上海財経学院国民経済学部入学、1971年河北大学日本語科教師(日本語科創設)、1978年中国社会科学院世界経済政治研究所に転職、先進国経済研究室日本組組長、研究室副主任、主任を歴任、1993年定年退職。1990年金沢大学経済学部教授を経て、1992年福井県立大学経済学部教授、2003年定年退職。2007年日中科学技術文化センター理事長就任、2017年6月退任し顧問就任。 主要著作:日本語:「中国経済の離陸」「社会主義と資本主義」「中国の前途」「中国の経済改革と将来像」「21世紀中国の民主社会主義」「21世紀の日中関係の在り方」等。中国語:「中日経済体制比較研究」「日本経済分析と中日経済関係」「世界経済と日本政治」「世界、中国、日本」等。 ◆第1回 台湾問題の由来 - 日本植民地時代から国家白色テロの時代を中心に 開催日:2023年3月15日(水)19:00-21:00 講師:墨面(台湾の民主運動を考える会) 概要:いわゆる「台湾問題」は、台湾を含む中国にとって明確に「植民地解放闘争」の一環であり、同時に「国共内戦」の延長でもある。この50年間にわたる過酷な植民地支配を強いたのは他でもなく「日本」であり、「国共内戦」を継続させたのが「アメリカ」である。今、そのアメリカが「“民主”守護」を吹聴し、日本が「台湾有事は日本有事」を叫ぶ。台湾近現代史に対する無知がそれを支える。台湾に対する日本の植民地支配の実相と、戦後蒋介石国民党による「白色テロル」に象徴される「戒厳体制」について語る。(*植民地時代の写真スライド参照) ◆第2回 台湾問題の原点 - 台湾原住民・ヤスクニとの闘い 開催日:2023年3月29日(水)19:00-21:00 講師:墨面(台湾の民主運動を考える会) 概要:植民地支配による“遺毒”を温存させたまま、歪(イビツ)に発展した台湾の現代化。それによる最大の犠牲者は「原住民族」であった。近年、「公道(コンタオ=尊厳と正義)」を求める台湾原住民族の闘いがはじまった。「ヤスクニ」での闘いがその象徴と言える。原住民による「ヤスクニ」での闘いを紹介すると共に、「ペロシ訪台」に前後して、新たな「植民地化」が進む台湾の現状と、それを取り巻く両岸関係について、「ウクライナ情勢」を絡めながら考査する。私たちは今こそ「民主vs専制(独裁)」という虚構を排し、アメリカ覇権の衰退と多極化(第三世界の興起)という視点から今日の世界的な“変動期”を見据える必要があるだろう。(*2007年ヤスクニ闘争の映像放映) ◆第3回 中国の対台湾政策 開催日:2023年4月12日(水)19:00-21:00 講師:凌星光(日本福井県立大学名誉教授、日本華人教授会議学術顧問、(一般社団法人)日中科学技術文化センター顧問) 概要:中国の対台湾政策は時代と共に変化してきた。毛沢東時代は台湾解放政策で、武力で統一するというものであった。 鄧小平のリーダーシップで1980年代に改革開放政策がとられると、台湾の平和的統一の方針がとられるようになった。国民党政権の下で、大陸 台湾間の交流が深まり、両岸関係の平和的発展が進んだ。2000年頃から、台湾独立を綱領に掲げる民進党が政権を握るようになり、台湾の平和的統一は困難な局面に入る。とりわけ、蔡英文政権下で、海外勢力を利用して独立志向を強めるようになり、台湾海峡を巡る緊張が高まった。中国当局は武力による解決策を放棄しないと表明することとなり、米国や日本において 台湾有事 が喧伝されるようになる。中国当局はそれに断固たる姿勢を示し、台湾を巡る中国・米日間の緊張は更に高まった。 ◆第4回 米国の対台湾政策 開催日:2023年4月26日(水)19:00-21:00 講師:凌星光(日本福井県立大学名誉教授、日本華人教授会議学術顧問、(一般社団法人)日中科学技術文化センター顧問) 概要:朝鮮戦争勃発後、米国は第七艦隊を台湾海峡に派遣し、中国の台湾解放を阻止した。1960年代に中国とソ連の亀裂が深まり、中ソ離間策の一環としてキッシンジャーが1971年に中国を秘密訪問し、米中関係の改善を見た。1980年代に中国が改革開放政策をとると、それを歓迎し、米中関係は更なる進展をみた。1991年にソ連が崩壊すると、中国を警戒するようになった。が、関与政策で中国が「民主化」(平和的変質)することを期待した。この間、米国の対台湾政策は曖昧戦略で相対的安定を図った。が、今世紀に入ると、中国の発展は目覚ましく、米国は追い越される破目となる。中国を「戦略的ライバル」と位置づけ、台湾はその駒として使うこととなる。台湾への曖昧政策は統一阻止の明示政策に変わりつつある。 ◆第5回 日本の対台湾政策 開催日:2023年5月10日(水)19:00-21:00 講師:凌星光(日本福井県立大学名誉教授、日本華人教授会議学術顧問、(一般社団法人)日中科学技術文化センター顧問) 概要:日本は戦後「単独講和」を強いられ、台湾国民党政府と「日華平和条約」を締結し、米国と共に対中敵視政策をとってきた。同時に、国民党政府に反対する廖文毅ら台湾独立派を陰で支援してきた。1971年、米中関係改善の兆しが見えると、日本は慌てて国交正常化に乗り出した。台湾問題については一つの中国を認め、台湾との政府レベル関係を断った。以来50年間、日本は基本的に四つの政治文書を守り、日台関係は民間レベルに留まった。が、ここ数年、米国が対中強硬策に転換すると、日本も中国の内政に干渉するようになり、とりわけ台湾の独立志向を唆すようになった。安倍元首相の「台湾有事即日本有事、日米安保有事」は典型的発言である。 ◆第6回 台湾問題の解決策 開催日:2023年5月24日(水)19:00-21:00 講師:凌星光(日本福井県立大学名誉教授、日本華人教授会議学術顧問、(一般社団法人)日中科学技術文化センター顧問) 概要:10年前の馬英九時代、大陸 台湾関係は極めて順調で、 台湾有事は0%であったが、今は1%の可能性が出てきた。米日が「台湾有事」を煽り、対中国挑発を強めているからだ。中国が進んで台湾統一のため武力行使することはあり得ない。台湾の民意が熟さなければ、じっと待つ辛抱強さがある。あと10~20年もすれば、平和統一実現の可能性がある。米日が内政干渉し、対中挑発を強めれば「強制的平和統一」が実行されるであろう。それには1%の武力行使のリスクが伴う。台湾を巡る所謂対中「抑止力、対処力」強化は空論に過ぎない。それによって中国の実行力が左右されることは限りなくゼロに近い。台湾の平和統一を促し、東アジアにおいて仮想敵国のない共同安全保障条約(米ロ印豪新を含む)の締結を目指すことが21世紀型解決策だ。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813816
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コースタイトル:[日韓共同企画]東アジアフィールドを歩く! - 南北分断と過去の歴史を考える日韓青少年平和の旅 コース概要:NPAジュニアではこれまで、今若者の関心も高い環境問題や多文化社会といったテーマからニュースでも良く聞こえてくる戦争や歴史課題といったテーマを、日韓共同で学んできました。ジュニア講座でのオンライン学習を積み重ねてきたジュニアメンバーに「韓国現地で肌で歴史や社会を感じる体験をしてもらいたい。」「韓国メンバーと実際に現地で会いたい。」そんな思いを実現させるため、今回NPAジュニアコースでは日韓それぞれ5名程の中高生を募り、韓国で合同フィールドスタディ―(FS)を行います!韓流ブームの一方、ヘイトスピーチや政治における日韓関係の冷え込み、未解決の歴史課題もある中、日韓の若者が共同で歴史を学び、交流し、敵対ではなく、友好や対話そして人権・平和構築の視点から未来を考える機会はとても貴重です。フィールドスタディでは韓国を訪れ、現地歴史資料館の訪問・交流、韓国の平和教育プログラムへの参加などを行う予定です。オンラインでの事前勉強会も開催します。 ◆一般参加者は事前勉強会にオーディエンスとして参加が可能。報告会にもご招待します。 (ジュニアコースへの参加はジュニアメンバーへの支援になります! *現地FSはご参加いただけませんのでご注意ください。) ◆中高生の推薦も歓迎です! 曜日:土曜日 原則隔週 時間:16:00-18:00 開催方法:オンライン開催 コーディネーター: - 日比野千佳(NPA事務局) - 李泳采(恵泉女学園大学) ジュニアファシリテーター(JF) - 日比野千佳(NPA事務局) - 中久喜千晶(NPAジュニアスタッフ) - 千葉花子(NPAジュニアスタッフ) - ハン・ヒス(韓国YMCA) ※韓国YMCA共催 ◆第1回 第5期NPAジュニア・オリエンテーション 開催日:2023年4月8日(土)16:00-18:00 進行:日比野千佳(ジュニアファシリテーター) 概要:第5期プログラム全体の説明や参加者の自己紹介、交流の時間になります。 ◆第2回 事前講座① 朝鮮半島分断の歴史を知る[日韓合同] 開催日:2023年4月29日(土)16:00-18:00 講師:李泳采(恵泉女学園大学) 概要:朝鮮半島が南と北に分かれてしまった理由や分断に至るまでの歴史を学びます。(仮) ◆第3回 事前講座② 植民地支配が与える影響と現在[日韓合同] 開催日:2023年5月13日(土)16:00-18:00 講師:李泳采(恵泉女学園大学) 概要:植民地支配とはどのようなものであったか、また今にまで与えている影響について考えます。(仮) ◆第4回 事前出発準備オリエンテーション 開催日:2023年6月17日(土)16:00-18:00 進行:日比野千佳(ジュニアファシリテーター) 概要:出発前に必要な準備の確認をします。渡航に必要なKETA、Qコードの取得方法の確認や、集合場所、出発時間、現地の旅程などを共通確認する大事な時間になります。日韓交流のためのお土産も何が良いか楽しく考えましょう♪ ◆第5回 事後講座 PEACE MOMOオンラインワークショップ[日韓合同] 開催日:2023年8月19日(土)16:00-18:00 *依頼中のため内容は変更になる可能性があります 概要:韓国で有数の平和教育プログラムを展開するPEACE MOMOのオンラインワークショップを受けます。現地で学んだことを振り返りながら国家と個人の関係や平和とは何かを、改めて批判的に整理する時間になります。(仮) ◆第6回 ジュニア報告会[日韓合同] 開催日:2023年9月9日(土)16:00-18:00 進行:日比野千佳(NPA事務局)/中久喜千晶(ジュニアスタッフ)/千葉花子(ジュニアスタッフ)/ハン・ヒス(韓国YMCA) 概要:第5期のオンライン講座や日韓合同合宿、交流の中で得たこと、学んだことをジュニアメンバーが発表します。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813817
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コースタイトル:オルタナティブの提示と参加・対話による社会づくりの経験 コース概要:近年、異常気象が頻発し、グローバルな環境危機がリアルに感じられるなかで、未来の社会と環境を考えるためには、過去の歴史から学ぶことが求められます。そこで本コースでは、環境運動を担ってきた当事者の方々をゲストに招き、その人の視点から試行錯誤の経験を共有していただきます。運動の記憶を歴史にとどめるとともに、私たちの社会づくり・環境づくりに運動の経験をどう生かすか考えます。Part2では、環境運動がオルタナティブを提起し、市民参加を促しながら行政や企業等と協働するようになった1990年代を意識して、水俣の地元学やもやい直し、足尾の緑化・自然再生、森林ボランティア、川づくりワークショップ、巻町の原発住民投票、脱原発・自然エネルギー推進などを取り上げます。 曜日:火曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: 松村正治(環境NPO代表、大学教員) コースメイン画像(提供:足尾に緑を育てる会) コース画像1:(撮影:宮本巧氏) コース画像2:(提供:桑原三恵さん) ◆第1回 水俣病事件を旅する 開催日:2023年3月7日(火)19:00-21:00 講師:遠藤邦夫さん(水俣病センター相思社) 概要:私は水俣病被害者でもなければ、水俣病加害者でもありません。支援者と呼ばれたスタンスなのですが、私にはしっくりきませんでした。発生確認から66年が経過した水俣病は、個人の健康被害・社会被害をもたらし自然環境を破壊した公害事件です。「門前の小僧習わぬ経を覚える」ように水俣病に接してきた私にも、考えること・思うことが湧き上がってくるのが水俣病事件です。闘争の時代から地域再生が優先課題となった現在、私は水俣病が水俣最大の資産と考えています。それが可能になるためには、住民が被害者の痛みに寄り添うことが条件となります。それは同時に、住民の痛みも溶かしていきます。 ◆第2回 足尾に緑を育てて、森と川の再生を! 開催日:2023年3月21日(火)19:00-21:00 講師:星野隆之さん(足尾に緑を育てる会) 概要:渡良瀬川の源流に位置する足尾町松木地区は、足尾銅山の煙害により荒廃し、国や県などの関係機関による復旧事業が約100年前から続けられてきました。こうしたなかで、渡良瀬川上流と下流の市民活動グループが集まり、1996年に「足尾に緑を育てる会」を結成し、松木地区で植樹活動を開始しました。以来、子どもたちの体験植樹や各種団体による植樹活動が盛んにおこなわれてきました。今年は足尾銅山が閉山して50年目に当たります。今回の講座では、はじめに、わが国近代化発展に貢献した足尾銅山の”光”と渡良瀬川鉱毒事件や大規模な森林破壊を引き起こした”影”の歴史をお話しします。そして、植樹を通して、環境を守ることの大切さ、困難さを学んでいただきたく、当会の活動実績と課題、今後の活動方針などをお話しします。 ◆第3回 “いい川”づくりワークショップから見えてくる川と人との関わり 開催日:2023年4月4日(火)19:00-21:00 講師:堺かなえさん(全国水環境交流会) 概要:“いい川”とはなんだろう?「“いい川”・“いい川づくり”ワークショップ」は、それを問いかけ、自由で柔らかにその答えを探っていこうと、市民、行政に呼びかけ、1998年にスタートしました。公開選考会形式のワークショップは、多様な立場、世代、地域からの参加と交流、これまでに千を超える取り組みの発表とフラットな議論によって、知恵やエネルギーを共有する場として開催してきました。そのプロセスは、個性豊かな川と地域、人の関わりを新たに見出す、結び直そうとする道程でもあるように思います。事務局として大会に携わってきた立場から、そんなことを振り返りながらお話できればと思います。 ◆第4回 森林ボランティア活動よ、どこから来て、どこへ行く? 開催日:2023年4月18日(火)19:00-21:00 講師:園田安男さん(森の包括支援センター、みんなの森財団) 概要:1990年代、東京・西多摩では多くの森林ボランティアが集っていました。私たちは、子どもの頃、山で遊んだり、薪を取ったり、山の仕事を手伝ったりした思い出を抱えていました。そこに「森林の荒廃」という社会問題を突きつけられ、放って置くことができずに、素人が森づくりに参加しました。「山はみんなのもの」が、森林ボランティアの合言葉になっていきました。当時、私たちは「遠くから来た」のです。林業を生業にしている人は言いました。「3世代を平均して成り立てばいい。じいさんの世代は普通、親父の世代は大もうけをした。そして自分の世代はまったく採算が取れない。でも3世代で平均するとそこそこだ」と。こうして、山を生業にする人達が山の歴史を作ってきたのです。今、私たちは言います。「遠くまで行くのだ。次世代の人達につなぐために、山をみんなのものにするために」。その手がかりを考えましょう。 ◆第5回 日本のエネルギーデモクラシー - 日本での再エネ政策と市民参加の歴史的展開 開催日:2023年5月2日(火)19:00-21:00 講師:飯田哲也さん(環境エネルギー政策研究所) 概要:大学院修士課程まで原子核工学を学んだが、就職後に原子力産業や原子力安全規制の実状に接して「原子力ムラ」を脱出。北欧での研究活動や非営利活動を経て、2000年にNPO法人環境エネルギー政策研究所(ISEP)を設立、現在まで所長を務めている。自然エネルギー政策の第一人者として、先進的かつ現実的な政策提言と積極的な市民活動により、日本政府や地方自治体のエネルギー政策に影響を与えてきた。グローバルな気候危機に対応するために、特に3.11以降は国内の脱原発・自然エネルギー普及を進めるため、世界・全国の現場を奔走している。今回の講座では、日本での再生可能エネルギー政策と市民参加の歴史的展開をふりかえり、私たちのエネルギーのあり方を私たちが決めるエネルギーデモクラシーへの展望を語る。 ◆第6回 原発を止める力 開催日:2023年5月16日(火)19:00-21:00 講師:桑原三恵さん(いのち・原発を考える新潟女性の会、技術委員会に県民の声を届ける会)・桑原正史さん(元・原発のない住みよい巻町をつくる会) 概要:旧巻町は1969年に明らかになった東北電力の原発建設計画を20余年の歳月をかけて、1996年に住民投票を実施し、撤回させた。人口3万ほどの田舎町で、なぜそのようなことができたのか。特別なことなどないごく普通の町で起きたがゆえに、その解には普遍性があるかもしれない。住民投票に至った経過と、1981年から夫と共に参加した反対運動での取り組みをたどりながら、原発を止める力とは何かを提起したい。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813818
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コースタイトル:ウクライナ戦争と東アジアの軍事情勢 コース概要: 軍事を知らずして、平和を語るなかれ。平和の正反対が戦争であることに異論はなかろう。戦争の主役は軍隊である。したがって、平和について学ぶには、まず、戦争と軍隊に関する基礎知識を身につける必要がある。しかし、大学の平和学では、軍事を学べない。戦後の大学は軍事を忌避してきたからだ。日本で軍事問題にもっとも精通しているのは、軍事オタクである。本コースでは、広い視野と冷徹な視点で軍事問題のトピックスを解説する。 曜日:金曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: -タナカノゾミ (梨花女子大学大学院博士課程) ◆第1回 ウクライナ戦争の1年 - 現状と近未来 開催日:2023年3月17日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2022年2月24日、ロシアはウクライナへの全面侵攻を開始した。しかし、首都キーウ(キエフ)への侵攻は失敗し、ゼレンスキー政権を打倒することはできなかった。この点でロシアは当初の戦争目的を達成できなかった。一方、ウクライナの東部や南部では、はげしい戦闘が続いている。ロシア・ウクライナ双方に多くの犠牲者を出しながらも、停戦の兆しはまだ見えない。ウクライナ戦争は長く続くのであろうか。過去1年の経緯を振り返りながら、近未来を予測する。 ◆第2回 中国の軍拡と台湾有事 - 日本にも波及するのか 開催日:2023年3月31日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:中国は近年、海軍、空軍、ミサイル戦力など、あらゆる面で、軍事力を強化している。 2022年8月、アメリカのペロシ下院議長が訪台したことに対して、中国は台湾周辺海域で、弾道ミサイルの発射を含む軍事演習を実施した。本当に中国は台湾へ侵攻するのか。台湾はどう対処するのか。もし、中国の台湾侵攻が勃発した場合、アメリカ軍は介入するのか。台湾有事は先島諸島や沖縄本島にも波及するのか。台湾有事を未然防止することは可能か。冷徹に分析する。 ◆第3回 北朝鮮の核ミサイル - 相次ぐ発射の狙いは何か 開催日:2023年4月14日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2022年、北朝鮮は頻繁に弾道ミサイルを発射した。それは単なる試験発射の域を超えて、米韓連合軍の活動に対抗するものでもあった。北朝鮮は2022年には、核実験こそ実施しなかったが、核兵器の運用に関する指針を公表した。北朝鮮の核ミサイルはいよいよ実戦配備の段階に近づいているようだ。北朝鮮がアメリカ本土に到達する核ミサイルを完成させた時、日本に対するアメリカの核の傘はどうなるのであろうか。日本政府はどのように対応するのか。 ◆第4回 韓国の軍拡と米韓連合軍の行方 開催日:2023年4月28日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:韓国は近年、軍事力を飛躍的に強化している。韓国は長年、北朝鮮を仮想敵国とみなし、陸軍を中心とした戦力構成になっていたが、近年は海軍の増強が著しく、2022年9月には潜水艦からの弾道ミサイル発射に成功した。韓国は何のために軍事力を強化しているのか。韓国の軍拡が進めば、在韓米軍は縮小され、やがて撤退するのであろうか。米韓両国間では、韓国軍に対するアメリカ軍の戦時作戦統制権返還が、長年の課題となっているが、この問題はどうなるのであろうか。 ◆第5回 新しい国家防衛戦略で、自衛隊は5年後にこう変わる 開催日:2023年5月12日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2022年12月に新しい国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画が決まった。20 27年度までに防衛費を中心とする安全保障関係費は、GNPの2%になる予定だ。「反撃能力」という名称で、自衛隊も敵基地攻撃能力を保有することになった。サイバー、宇宙、電磁波といった領域も強化され、航空自衛隊は航空宇宙自衛隊に改称される。沖縄に配備されている自衛隊も大幅に増強される。5年後の自衛隊はどうなるのか。その概要を解説する。 ◆第6回 在日米軍最新事情 - 知られざる米軍基地の変貌 開催日:2023年5月26日(金)19:00-21:00 講師:福好昌治(軍事オタク) 概要:2000年代半ばから始まった在日米軍再編計画はまだ完了していない。辺野古新基地は完成するのか。海兵隊はEABO(遠征前方基地作戦)という作戦構想を立案しており、先島諸島への展開を狙っている。嘉手納基地に配備されていたF-15戦闘機はアメリカ本土に順次撤退し、かわりに最新鋭のF-22ステルス戦闘機が、ローテーション(交替)配備されるようになった。海上自衛隊鹿屋基地(鹿児島県)には、アメリカ空軍のMQ-9無人偵察機が配備された。在日米軍の最新動向を解説する。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813819
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コースタイトル:北朝鮮の現代史をどうとらえるのか コース概要:朝鮮半島の歴史は南北分断の歴史でもある。韓国の近現代史はもう一つの国、朝鮮民主主義人民共和国の近現代史とも連動しているのが現状である。韓国の近現代史からタブーしされてきた朝鮮民主主義人民共和国の歴史を韓国社会はどう解釈しているだろうか。韓洪九先生の韓国近現代史研究の延長線上で朝鮮の歴史を韓国の視点から再解釈します。 曜日:日曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師:韓洪九(聖公会大学教養学部) 1959年ソウル生まれ。ソウル大学国史学科、同大学院卒業。1999年米国ワシントン大学博士号取得。現在、韓国聖公会大学教養学部教授。2004年から2007年まで「国家情報院過去事件真実究明による発展委員会」委員をつとめる。朝鮮戦争前後の民間人虐殺事件や民主化運動弾圧における疑問死といった、韓国の国家暴力の真相究明など、これまでになかった新たな視点によって、韓国現代史を鋭く斬る。社会で行動しながら歴史の根を掘り起こす手法と発言は日本でも注目を浴びている。 コーディネーター - 李泳采(恵泉女学園大学) - 佐相洋子(翻訳家) ◆第1回 解放の道ー抗日武装闘争と金日成 - 革命伝統とその影響 開催日:2023年3月5日(日)19:00-21:00 概要:韓国社会で論じてきた「偽者金日成論」を中心に、金日成の人物像、抗日武装闘争とその革命伝統、戦後朝鮮と韓国への金日成の影響を論じます。 ◆第2回 朝鮮戦争と1950年代 - 戦後復旧建設と農業協同化 開催日:2023年3月19日(日)19:00-21:00 概要:民族の悲劇である朝鮮戦争が朝鮮へ及ぼした影響とは。戦後復旧建設の過程と、農業協同化の意味を中心に1950年代の朝鮮と韓国の状況を比較します。 ◆第3回 1960年代~70年代の北朝鮮 - 主体への道 開催日:2023年4月2日(日)19:00-21:00 概要:中ソ対立と南北対立のなかで生まれた「主体」の道。朝鮮の全盛期をもたらした1960年代から70年代の国内外の事情を中心に朝鮮社会の特徴、変化、その影響を分析します。南北対立の時代、韓国社会における朝鮮の影響もみていきます。 ◆第4回 1980年代の北朝鮮と東欧社会主義政権の崩壊の衝撃 開催日:2023年4月16日(日)19:00-21:00 概要:社会主義経済の影が見える中、1980年代東欧社会主義の崩壊は朝鮮の体制変化に大きな影響を及ぼします。朝鮮の経済及び政治体制の変化とその影響、そして韓国からの受けとめ方を論じて行きます。 ◆第5回 1990年代苦難の行軍 - 金正日時代の北朝鮮 開催日:2023年4月30日(日)19:00-21:00 概要:90年前後、東欧社会主義体制の崩壊、国の指導者・金日成主席の死去、干ばつ、洪水などによる食糧及び経済の危機に直面した朝鮮。国家樹立以降最大の難関に直面した「苦難の行軍」の1990年代の金正日時期の朝鮮と、その時代の韓国への影響を分析します。 ◆第6回 金正恩時代の北朝鮮 開催日:2023年5月14日(日)19:00-21:00 概要:金日成・金正日につぐ第3代目の指導者として登場した金正恩の朝鮮。権力継承から10年以上経った今の時点で、金正恩時代の朝鮮の特徴とその展望、南北関係への影響を中心に論じます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/2813820
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コースタイトル:戦後市民社会が求めたもの - 教育運動の視点から コース概要:第8期の教育コースでは教育と植民地支配との関係を捉える中で、教育が国家による支配の道具になっていたこと、言葉や民族性、命までも奪う「教育」の姿を見てきました。戦後日本社会はこうした「教育」からどこまで脱却できたのでしょうか。皆さんはこれまで様々な教育運動が存在していることを知っていますか?それらの教育運動は官製の教育政策の何を問題とし、どんな闘いをしてきたのでしょうか。教育コースでは、これまでも日の丸・君が代問題・家永教科書裁判・埼玉超勤裁判など個別の運動を取り上げてきましたが、9期はシリーズ化しこれまで焦点化していなかった運動にも光を当てます。それぞれの教育運動からその意味や内容、その現在地を確認します。長く運動に携わってこられた各講師の方々にお話いただき、マイノリティ・教育基本法・子どもの権利条約・平和教育といった視点から教育を捉える試みの中で、今後の示唆を得られたらと思います。改めて教育とは誰の何のためのものなのか、21世紀の教育はどこを目指すべきなのか一緒に考えてみませんか。 共催:子どもと教科書全国ネット21 曜日:木曜 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 日比野千佳(NPA事務局) - 平井美津子(大阪大学) - 高野晃多(都内私立校教員) ◆第1回 朝鮮学校と外国人の教育への権利 *[コース24]在日コリアンPart6と合同クラス 開催日:2023年3月10日(金)19:00-21:00 講師:田中宏(一橋大学名誉教授) 概要:朝鮮学校は、戦後、旧植民地出身者である在日コリアンが設立した学校です。設立した当初から日本政府やGHQより「閉鎖命令」などの大弾圧を受けましたが、「阪神教育闘争」などで抗議運動が行われました。今現在も高校無償化や幼保無償化から排除されており裁判においても不当判決が続きます。在日外国人の人権問題に生涯をかけて取り組んでこられた田中宏さんは、朝鮮学校の支援運動にも長年関わって来られました。JR学割問題、大学受験資格問題、全国大会出場資格問題、枝川朝鮮学校裁判などを経て、朝鮮学校は今いったいどのような状況にあるのでしょう?それは日本社会でどのような存在なのでしょうか? これまで田中宏さんが朝鮮学校の差別状況を打開するために携わってこられた運動についてもお話しいただきます。外国人の教育への権利についてみなさんと考える場を共有します。 ◆第2回 戦後最大の転換点 - 教育基本法改悪反対運動と今 開催日:2023年3月16日(木)19:00-21:00 ※日程注意! 講師:大内裕和 (武蔵大学教授) 概要:「教育の憲法」と呼ばれていた教育基本法。この教育基本法が改悪されようとする動きに対して、研究者、現場教員、市民による反対運動が展開された。2003年~2006にかけて展開された教育基本法改悪反対運動の特徴とその意義について考察する。また、今後の教育運動の課題についても考察したい。 ◆第3回 子どもから出発する教育 - 子どもの権利条約をどう生かす? 開催日:2023年4月6日(木)19:00-21:00 講師:中村雅子(桜美林大学) 概要:1994年に日本が子どもの権利条約を批准してから28年になりますが、その存在や意義が社会に広く共有されているとは言えない状況です。意見表明権は子どもの発言が聞かれることを求めるものですが、それは個々の大人と子どもの関係においてだけではなく、制度として 保障されなければなりません。子どもとかかわる仕事をする大人たちがその専門性を生かして働けることも、子どもの権利を実現することの不可欠な条件です。 ◆第4回 教師たちの闘い① - 教育課程の自主編成は何を目指したのか 開催日:2023年4月20日(木)19:00-21:00 講師:中妻雅彦(花園大学) 概要:教育課程の自主編成は、学校と教員、その背景にいる子どもの教育権の行使です。歴史的には、「大正新教育」や大日本帝国憲法下で苦闘する教員の「生活綴り方」教育がありました。第2次世界大戦敗戦後、日本国憲法下で民主教育を進める地域・学校のコア・カリキュラムや学校づくり(敗戦後~1960年頃)、教育内容の現代化と教科課程の自主編成(1950年頃~)、総合学習を軸とした教育課程づくり(1976年~)などを取り上げて、教育課程自主編成の意義を考えます。 ◆第5回 教師たちの闘い② - 広島平和教育運動から見えること 開催日:2023年5月4日(木)19:00-21:00 講師:高橋信雄(広島教育研究所・理事) 概要: 1プレスコード(1945.9)下のヒロシマ 2映画ひろしま(1953) 3「うれうべき教科書の問題」(1955.9)-消えていく戦争・原爆記述・地域・家庭の教育力低下と相まって戦争・原爆の風化がすすむ 4学校での平和・原爆教育の実践が求められる・「8・6登校」-「ひろしま-原爆をかんがえる(試案)」(1969) 5文部省の「是正指導」・学習指導要領の順守-特設平和教育つぶし 6「平和ノート」(広島市教委)-平和教育の管理・統制・教師個々人の自己責任 7個人的実践から集団的実践をめざすとりくみへ ◆第6回 市場化と格差化で歪む英語教育をどう再生するか 開催日:2023年5月18日(木)19:00-21:00 講師:江利川春雄(和歌山大学名誉教授) 概要:日本の英語教育政策は、政財界主導で、英語が使えるグローバル人材育成というエリート主義に傾斜し、小学校英語の教科化、中学校英単語の2倍化、入試への民間試験導入など、市場化と格差化を強めています。これらを拙著『英語と日本人』(ちくま新書)で考察した社会的・歴史的背景をふまえて批判し、子どもの人間的成長に寄与し、平和で自由な協同社会を担う主体を形成するために、外国語教育はどうあるべきかを考えます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181721
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コースタイトル:国家と犠牲 コース概要:「戦争」がかつてなく迫り出してきた今、国家が要求する「犠牲」(サクリファイス)の論理を批判的に問い直すことが必要です。典型的な犠牲の論理である「靖国」思想から始めて、近代国家、ナショナリズム、民主主義、宗教、安全保障、原発など、国家と無縁ではありえない現代の市民生活に突きつけられた難問、犠牲の論理の克服の可能性を探っていきます。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00~21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 講師: -高橋哲哉(東京大学名誉教授) コーディネーター: - 内海愛子 (NPA共同代表) - 李泳采 (恵泉女学園大学) ◆第1回 「靖国」の何が問題か 開催日:2023年3月15日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:国家が要求する「犠牲」の論理として、「靖国」思想ほど典型的なものはありません。靖国神社の問題性は、その歴史認識(A級戦犯合祀など)や憲法認識(政教分離)の観点からだけでなく、非業の死者を「尊い犠牲」として顕彰する「感情の錬金術」の観点からも問われる必要があります。 ◆第2回 キリスト教と「聖なる犠牲死」 開催日:2023年3月29日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:日露戦争で非戦論を唱えた内村鑑三は、非戦論者の戦死を平和のための聖なる犠牲と讃えました。原爆被災後の長崎で「原子野の聖者」と言われた医師・永井隆は、原爆投下を「神の摂理」「大いなる燔祭(ホロコ-スト)」として受け容れました。この種の例に見られるキリスト教の「犠牲」の観念と国家の関係を考えます。 ◆第3回 民主主義と犠牲の論理 開催日:2023年4月12日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:犠牲を要求するのは権威主義国家や軍国主義国家だけではなく、近代国民国家、民主主義国家には一般に犠牲の論理が組み込まれています。圧政に対して解放や民主化を要求する運動のなかにも犠牲死を顕彰する論理が見いだされます。こうしたケースをどう評価すべきか。具体的な事例を通して考えます。 ◆第4回 ホモ・サケルと犠牲化不可能な死 開催日:2023年4月26日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:現代イタリアの哲学者G・アガンベンは、古代ローマの「ホモ・サケル」(聖なる人)という形象をヒントに、殺害しても罪に問われず犠牲化も不可能な死という問題を提起しました。M・フーコーの「死の中に廃棄する」生権力の問題にも通じます。現代国家の様々な場面に現れる「犠牲化不可能な犠牲」の問題を考えます。 ◆第5回 犠牲のシステムとしての原発 開催日:2023年5月10日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:福島第一原子力発電所事故という歴史的な大事故を引き起こし、甚大な被害をもたらしたにもかかわらず、日本政府は今や脱原発どころか、原発の新規増設まで含む原発推進政策に回帰しようとしています。原発というシステムと不可分の「犠牲」とは何か。日本と東アジアの現代史の中で考察します。 ◆第6回 沖縄を犠牲にしてきた日本の安全保障 開催日:2023年5月24日(水)19:00-21:00 講師:高橋哲哉(東京大学名誉教授) 概要:アジア太平洋戦争末期の沖縄戦から戦後の米軍統治時代、そして日本「復帰」後の今日まで、沖縄はつねに日本「本土」の安全保障のために犠牲とされてきました。この犠牲をどう解消するかの議論なしに、日本の安全保障を論じることは許されないはずです。緊迫する現状を踏まえて議論したいと思います。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181722
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コースタイトル:朝鮮・台湾で治安維持法はどのように運用されたか コース概要:治安維持法が悪法であったことはよく知られていますが、どのように悪法であったかについては、取調時の拷問や法の拡張解釈による取締対象の膨張などにとどまっているでしょう。警察から裁判所に至るまでにそれが具体的にどのように運用されたのか、その猛威が日本国内にとどまらず、植民地朝鮮・台湾においてさらに発揮されていたことについて考えていきます。日本国内ではなかった治安維持法による死刑の判決が、朝鮮と台湾では下されていました。「あたらしい戦前」が現実化する現在、その悪法性の根源にせまります。 曜日:水曜日 原則隔週 時間:19:00-21:00 開催方法:オン・オフ開催 -オンライン定員:50名 -オフライン定員:10名 新時代アジアピースアカデミー 講師 : 荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) コーディネーター: -内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授) - 許美善(恵泉女学園大学大学院) ◆第1回 朝鮮・台湾において治安維持法はどのように運用されたのか 開催日:2023年3月8日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:朝鮮と台湾での治安維持法の検挙・判決などの全体的な状況を概観したうえで、それぞれの運用の大きな流れを確認します。後半では具体的に朝鮮では1938年の江原道の春川中学校の「常緑会事件」を、台湾では1936年の「台湾二中「列星会」事件」をとりあげ、映像視聴を交えて、予審終結決定書や判決文を読んでいきます。最後に、現在の日本・韓国・台湾での史料の残存状況や公開状況にも触れます。 ◆第2回 朝鮮①:民族主義・共産主義運動取締の武器として 開催日:2023年3月22日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:治安維持法の最初の適用は日本国内では京都学連事件ですが、それよりも早く朝鮮において発動されました。まず民族独立運動を対象とし、まもなく朝鮮共産党に照準が絞られます。「国体」変革の意味は日本国内と異なり、「朝鮮独立の目的」とされました。後半では1933年から35年にかけての「十字架党事件」を例に、検挙から裁判で有罪になるまでどのように警察や検察などの「現場」であつかわれたのか、史料に即してみていきます。 ◆第3回 朝鮮②:戦時体制の統制動員への抵抗・批判を封殺する武器として 開催日:2023年4月5日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:日本国内と同様に1930年代半ばには朝鮮での組織的な民族独立・共産主義運動は抑えこまれていきますが、日中戦争全面化とともに「大陸前進」基地としての朝鮮の治安確保がさらに求められた結果、治安維持法は地表下の共産主義運動や民族主義運動のわずかな芽生えさえもえぐり出すとともに、宗教団体にも襲いかかっていきました。刑務所での思想犯のあつかいや治安維持法を補完する保安法・朝鮮臨時保安令などの積極的な活用の事例にも言及します。 ◆第4回 台湾①:台湾征服戦争における匪徒刑罰令 開催日:2023年4月19日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:日清戦争により新たな領土として台湾を獲得し、植民地統治を始めるにあたり、台湾人の大きな抵抗んに対して「台湾征服戦争」と呼ぶべき軍事作戦があったことが近年明らかにされつつあります。あまりにも残虐な軍事掃討だったため、近代法治国家の体裁を整えるために1898年に匪徒刑罰令が施行され、1915年まで猛威を振るいました。「匪徒」に対する死刑判決は4000人を越えます。治安維持法の直接の前史ではありませんが、この歴史的事実に目を向ける必要があります。 ◆第5回 台湾②:民族独立・共産主義運動取締から戦時体制構築への抵抗封殺へ 開催日:2023年5月3日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:1920年代になって始動する台湾の社会運動には、まず治安警察法による抑圧が加えられました。その後の治安維持法運用の特徴として、台湾共産党事件を含めて上海などの大陸とのつながりが強いこと、暴力行為等処罰法や森林法、不敬罪などの補完的な治安法令の活用の度合いが大きかったことがあげられます。戦時体制下では「帝国の本島統治に不満」をもつ動きや台湾独立・中国復帰を志向する運動を標的に、日本国内以上の厳罰が科せられました。 ◆第6回 朝鮮・台湾、日本国内での治安維持法運用の比較 開催日:2023年5月17日(水)19:00-21:00 講師:荻野富士夫 (小樽商科大学名誉教授) 概要:台湾の日本統治時代の判決などの公開の中心となった王泰升(台湾大学)は、匪徒刑罰令や治安維持法の運用を「法の暴力」と呼びます。それは朝鮮において、日本国内において、さらにかいらい国家「満洲国」にもあてはまります。朝鮮・台湾の特高警察や思想検察のありようを日本国内の場合と比較するとともに、検挙から判決、受刑という一連の司法処分の「現場」における共通するもの、相違するものを考えます。また、それぞれの戦後から現在に至る治安法令・理念の継続と断絶にもふれます。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181723
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コースタイトル: 在日外国人差別の実態 - 教育の権利を考える コース概要: 教育の権利を広い枠組みで捉えながら、在日外国人差別の実態に迫ります。日本の中で多民族共生社会を作るためにはどうすればいいのでしょうか。 朝鮮学校は私たちにどんな問いを投げかけている問題でしょうか? 多民族・多文化教育や保育、さまざまなルーツを持つ次世代への継承課題や可能性とは? 多文化教育の拠点として先駆的なダイバーシティな街づくりを実践している「いくのパーク」の取り組みや、民族学級の現在的課題や可能性、在日コリアン青年活動の経験、話題のドキュメンタリー映画『ワタシタチハニンゲンダ!』や『アイたちの学校』で描かれることや映像の力にも注目します。 これまで本コースのご紹介:Part1,Part2では「コリアNGOセンター」と共催し、様々な現場や専門分野を持つ在日コリアン当事者を講師に迎え、個人の歴史や体験を軸にしながら、日本社会の抱える問題とこれからの可能性をともに探りました。Part3では「済州43を考える会 - 大阪」との共催で、済州43事件をテーマに在日コリアンと済州島の歴史的経緯を東アジアの視点から捉えました。続くPart4では、韓国における済州43運動の具体的な取り組みや現状をみなさんと共有することができました。Part5では、在日外国人の人権問題に人生をかけて取り組んで来られた田中宏さんより、ご著書『在日外国人-方の壁、心の溝』を元に連続講座を開催しました。初回と最終回では内海愛子さんとの座談会をし、戦後日本社会での在日外国人の人権活動などの経験談から時代の変遷をリアルに感じながらも、現在に続く課題をあらためて確認しました。 *Part1〜6はそれぞれ独立したコース・講座構成となっています。Part6へのご参加をお待ちしています! 曜日:金曜日 原則隔週 時間:午前19:00-21:00 開催方法:オンライン開催・定員50名 コーディネーター: - 李泳采(恵泉女学園大学) - 金貴月(NPA事務局) ◆第1回 :朝鮮学校と外国人の教育への権利 開催日:2023年3月10日(金)19:00-21:00 *[コース21]教育の権利Part5と合同クラス 講師:田中宏(たなか・ひろし/一橋大学名誉教授) 概要: 朝鮮学校は、戦後、旧植民地出身者である在日コリアンが設立した学校です。設立した当初から日本政府やGHQより「閉鎖命令」などの大弾圧を受けましたが、「阪神教育闘争」などで抗議運動が行われました。今現在も高校無償化や幼保無償化から排除されており裁判においても不当判決が続きます。在日外国人の人権問題に生涯をかけて取り組んでこられた田中宏さんは、朝鮮学校の支援運動にも長年関わって来られました。JR学割問題、大学受験資格問題、全国大会出場資格問題、枝川朝鮮学校裁判などを経て、朝鮮学校は今いったいどのような状況にあるのでしょう?それは日本社会でどのような存在なのでしょうか? これまで田中宏さんが朝鮮学校の差別状況を打開するために携わってこられた運動についてもお話しいただきます。外国人の教育への権利についてみなさんと一緒に考えます。 ◆第2回 :在日コリアン青年活動を通じて感じた課題と未来 - KEY活動の経験から 開催日:2023年3月24日(金)19:00-21:00 講師:劉成道(ゆ・そんど/会社員、つるはしにほんごきょうしつ代表) 概要: 1980年大阪生まれの在日コリアン3.5世の劉成道さんは1999年、大学生の時から、昨年まで在日コリアン青年連合(KEY)で活動をしてきました。四半世紀近く続け、そこで得たこと、経験したこと、在日コリアン青年に向き合い、感じたこと、これからについて、お話しをお聞きします。 ◆第3回 :在日コリアンと多文化な子どもたちの教育課題 ― 民族学級を知っていますか? 開催日:2023年4月7日(金)19:00-21:00 講師:郭辰雄(かく・ちぬん/コリアNGOセンター代表理事) 概要: 日本の敗戦後、在日コリアンの子どもたちの民族教育は何よりも大切な課題として取り組まれてきました。その取り組みは民族学校だけではなく日本の公立学校でも子どもたち、保護者、教員などの粘り強い取り組みによって「民族学級」が行われてきました。そしていまでは日本の学校現場には在日コリアンのみならず、さまざまな外国ルーツの子どもたちが通い、日本語指導やキャリア支援など多くの課題がでてきています。本講座ではこれまでの「民族学級」の歴史やその取り組みを振り返りつつ、これからの多文化な子どもたちの教育課題について考えます。また学校だけでなく大阪コリアタウン、ウトロなどの地域の取り組みともつながった歴史教育、アイデンティティ教育の可能性も探ります。 ◆第4回:多文化教育の拠点として「いくのパーク」の可能性 - 民族保育の視点から 開催日:2023年4月21日(金)19:00-21:00 講師:森本宮仁子(もりもと・くにこ/IKUNO・多文化ふらっと代表理事) 概要: 大阪コリアタウンがかつて「朝鮮市場」と呼ばれていた頃から在日コリアンの子どもたちや多文化な子どもたちに、保育を通して長年向き合ってこられた森本宮仁子さんよりお話しいただきます。生野で取り組まれてきた民族保育・多文化保育は、これまでどのような歩みがあり、どのような取り組みなのでしょうか。 新たにスタートした「いくのパーク」では、多文化な子どもたちの学習支援や、子ども食堂も運営されています。複数の外国ルーツの幼児を受け入れ民族保育を長年実践している聖和保育園も入居移転が予定されています。これから、多文化教育の拠点としての可能性をもつ「いくのパーク」の取り組みを通して、私たちの社会に投げかけられている課題や希望を共有し、考えます。 ◆第5回:映画「アイたちの学校」上映 & 監督アフタートーク – 映像で在日コリアンを描くこと 開催日:2023年5月5日(金)19:30-21:30 → ※開始時間注意※ 映画上映時間の都合上、開始時刻が19:30、終了時刻が21:30となりました。 講師:高賛侑(こう・ちゃにゅう/映画「ワタシタチハニンゲンダ!」「アイたちの学校」監督、ノンフィクション作家) ・講師プロフィール: 文芸活動に従事しつつ、詩・小説の創作、演劇の脚本・演出多数。 朝鮮関係月刊誌『ミレ(未来)』編集長を経てノンフィクション作家。 2015年、ライフ映像ワーク設立、代表。自由ジャーナリストクラブ理事。 ルポ「旧ソ連に生きる朝鮮民族」で部落解放文学賞(記録文学部門)受賞。 2019年、ドキュメンタリー映画「アイたちの学校」監督。 キネマ旬報文化映画ベスト・テン選出。日本映画復興奨励賞受賞。 著書に『アメリカ・コリアタウン』(社会評論社)、『国際化時代の民族教育』(東方出版)、 『異郷暮らし』(毎日新聞社)、『ルポ 在日外国人』(集英社新書)等。 共著に『在日一世の記憶』(集英社新書。事務局長)、『ひとびとの精神史』(岩波書店)等。 概要: 講座時間にドキュメンタリー映画「アイたちの学校」を鑑賞します。上映後、21時〜より高賛侑監督によるアフタートーク&質疑応答の時間を持ちます。 2022年に公開された映画「ワタシタチハニンゲンダ!」では、日本政府や公的機関による外国人差別制度の歴史と現状を浮き彫りにしました。その前作である「アイたちの学校」(2019)ではキネマ旬報ベスト・テンに選出されるなどたいへん注目を集めました。在日コリアンに関連しながらも、非常に多岐に渡る視点から数々のルポを発表されてきた高賛侑さんより、これまでの活動をふまえてお話しをお聞きします。在日外国人差別と闘うための上映運動の可能性も探ります。 *********************************** *本講座関連 特別企画 *オンライン映画上映会&監督アフタートーク開催決定! *4月15日午後2時〜 映画「ワタシタチハニンゲンダ!」を上映します。 上映終了後、監督によるアフタートーク。終了予定時刻は午後4時半を予定しています。 お申込み別途必要 (¥1,000-)→ https://apply.npa-asia.net/items/71517015 *********************************** ◆第6回 :座談会 在日朝鮮人の教育の権利と日本社会 開催日:2023年5月19日(金)19:00-21:00 講師:田中宏(たなか・ひろし/一橋大学名誉教授)、内海愛子(うつみ・あいこ/恵泉女学園大学名誉教授) 概要: 日本の中で多民族共生社会を作るためにはどうすればいいのでしょうか。差別の原因をたどれば底辺に植民地主義があるということは本コースでもNPAの他の講座でも語られてきました。 日本社会は外国人に対してどのような態度をとっているでしょう。外国人をどう位置付けているのでしょうか? 田中宏さんと内海愛子さんによる座談会を開催します。みなさん、ぜひご参加ください。 単発での受講申込みはこちらから https://apply.npa-asia.net/categories/3181724
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