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◆第6回 ZONEのなかの核と人間
開催日:2026年1月13日(火)19:00-21:00
講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー)
概要:原発の深刻な事故が起こり、広範囲に及ぶ放射能汚染が世界的な関心事となった。スリーマイル島、チェルノブイリなどの原発事故は、核兵器の開発、実験、使用などと同じ結果を人類に及ぼす。どうしたらこのZONEから人間は抜け出すことができるのか。政治の力もさることながら、文学、絵画、音楽、演劇など人間の二つとない表現の力が多くの人びとを励ましてきたことがわかってきた。言葉や芸術は国境を越え、人類の最終兵器のまえに立ちはだかることができる。その営為は、測り知れない勇気を人間に与える。人類が放射能とどのように闘ってきたか。「ZONE~核と人間~」の放送後、福島の原発事故が起こった。被爆と被曝の境界線がなくなった。今回の二つのノーベル平和賞について、以上のような思索を前提に考えてみたい。このとき、私たちは傍観するのか。ある先輩の言葉を思い出す。事態が切迫しているときには、市民はメディアを使って「キャンペーン」を行うという最後の手が残されている。そして、取材方針を見失ったら、子どもたちの目線を借りろとも教えられた。日本では、キャンペーン報道は意図的・政治活動と映るのか、政治の反発を受けることが多い。サーロー節子は受賞スピーチで語った。自分を死の淵から救い出したのは、闇のなかから聞こえた軍人の声、「諦めるな 動いていけ 光が見えるだろう 這っていけ」だったと。同じフレーズを湯崎英彦広島県知事も使った。「暗闇の中、一筋の光に向かって一歩ずつ這い進み、最後は抜け出して生を掴んだように・・・諦めるな。押し続けろ。進み続けろ。光が見えるだろう。そこに向かって這っていけ」と。占領下では「原爆」(atomic bomb)の文字は使えなかったのだ。しかし、かえって「原爆の効果(effect)=世界の終焉(the end)という、自同律の不快(埴谷雄高)から人類が抜け出す最後のチャンスを示していたとも言える。エノラ・ゲイに先行して広島上空にいた気象観測機の機長クロード・イーザリーの言葉「この罪を、世界の人びとに知ってもらわねばならない。個人の持つべき責任を、社会に押しつけるような生き方はもはや許されない状況になったと思う」と。組織の歯車であることを否定した。
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*開催日が過ぎてもアーカイブ視聴が可能です!
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[コース10] 桜井均とドキュメンタリーを読む - 核と人間の80年
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