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コースタイトル:内海愛子と「戦争責任」「戦後責任」を考えるーラジオと戦争
コース概要:戦時下のラジオは国民に何を伝え何を伝えなかったのでしょうか。当時の放送人には、どのような矜持、葛藤、あるいは諦念があったのでしょうか。そして敗戦を跨いでラジオはどう変わったのでしょうか。何が変わらなかったのでしょうか。
今年はラジオ放送開始100周年です。この節目にあたり、ラジオの戦争責任について考えたいと思います。
曜日:水曜 原則隔週
時間:19:00-21:00
開催方法:オンライン開催・定員50名
担当講師:内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授、NPA共同代表)
講師プロフィール:恵泉女学園大学名誉教授、新時代アジアピースアカデミー(NPA)共同代表、1991年から韓国朝鮮人元戦犯者の補償を求める運動にかかわる。
ジェネレーター:内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授)/ 許美善(NPA事務局)
◆第1回 ニュースはどう編集されていたのか
開催日:2025年10月8日(水)19:00-21:00
講師:大森淳郎(元NHKディレクター)
概要:戦前の日本放送協会は自前の取材網を持っておらず、ニュースは国策通信社・同盟通信からの配信記事に頼っていました。でも、当時の報道部員は、戦時下の放送研究誌にこう書いています。「同盟通信を使っても同盟通信以上の国策的効果があがればよい。(中略)我々編集者は常に同盟通信以上の効果をあげるために工夫し努力しなければならぬ」。その「工夫」や「努力」とはどのようなものだったのか、一次資料から検討します。
◆第2回 戦時下のドキュメンタリーを聴く
開催日:2025年10月22日(水)19:00-21:00
講師:大森淳郎(元NHKディレクター)
概要:日本のラジオで放送された最初のドキュメンタリーは、1937年6月13日に九州エリアで放送された「長崎の印象」という20分の作品です。それから1か月もたたない7月7日には盧溝橋事件が勃発、生まれたばかりのラジオ・ドキュメンタリーは戦争と共に歩んでゆくことになります。そこでは何がどのように描かれたのか、遺された名作(?)「病院船」(1941年年5月25日放送)を分析します。
◆第3回 放送人たちの葛藤
開催日: 2025年11月5日(水)19:00-21:00
講師: 大森淳郎(元NHKディレクター)
概要: 戦前・戦中の日本放送協会の歴史を遠望すれば、軍や政府に支配された、非自立的で没個性の、のっぺらぼうのような組織の姿しか見えません。でも、もっと接近して見れば、放送現場の絶望や葛藤、あるいは諦念といった感情の起伏が見えてきます。講演番組を担った多田不二、学校放送の父とも呼ばれる西本三十二、音楽・芸能番組で異彩を放った奥屋熊郎、3人の個性的な放送人の葛藤する姿を見つめます。
◆第4回 南方占領地での放送
開催日: 2025年12月3日(水)19:00-21:00
講師: 村上聖一(NHK放送文化研究所メディア研究部)
概要: 戦時下、日本の陸海軍は「南方」と呼ばれた東南アジアの占領地に30以上の放送局を開設しました。占領地での放送の目的は、日本人向け情報伝達、対敵宣伝、現地住民の民心安定の3つが挙げられますが、中でも重視されたのが、大東亜共栄圏構想を浸透させるために行われた現地住民向け放送でした。石油などの資源地帯として重視された蘭印(現在のインドネシア)を中心に、南方占領地で行われた放送の実態を見ていきます。
◆第5回 太平洋戦争末期のラジオを聴く
開催日: 2025年12月17日(水)19:00-21:00
講師: 大森淳郎(元NHKディレクター)
概要: 1944年の夏、高橋映一さんという一人のラジオ少年が、自前の録音機を完成させました。戦況が目に見えて悪化してゆく中で、高橋さんはラジオ放送の録音を始めます。「サイパン島陥落」「硫黄島玉砕」「特攻隊出撃実況」など、高橋さんが遺した貴重な音源に耳を傾けながら、それらの放送の背後にあったメディア戦略を考察します。
◆第6回 敗戦を跨いで
開催日: 2026年1月14日(水)19:00-21:00
講師: 大森淳郎(元NHKディレクター)
概要: 敗戦を跨いでラジオはどう変わったのでしょうか。あるいは、変わらなかったのでしょうか。占領期の放送を二つの側面から検証します。一つはGHQの指導・検閲下の放送について。もう一つは、日本政府、並びに日本放送協会(NHK)の内部の動きについて。 敗戦を跨いでラジオは自由で民主的なものに変わったと片づけられがちですが、そんなに単純な話ではありません。放送の公共性とは何か、それはラジオが誕生してから今日まで、100年間、私たちの前に変わらずにある問いです。
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*開催日が過ぎてもアーカイブ視聴が可能です!
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