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[コース16] 桜井均とドキュメンタリーを読むPart9 - 映像アーカイブを歩いてみよう!

¥9,000

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コースタイトル:映像アーカイブを歩いてみよう!

コース概要:見えるもの聞こえるもののほとんどが記憶の収蔵庫にあるはずだ。映像も刻々に記録され、いずこかの収蔵庫に納入されているはずだ。すべてを見ることはできないが、同じ時空を占めるものとして、それらはそこにあり、誰かの視線を待っている。いつか誰かによって発見される。想像もしない形で発見されるはずだと信じている。歴史の記述とも違う、モニュメントの碑とも違う、なにか蠢きながら、時空を横切って行くものである。
 このシリーズは、さまざまな素材がタイムラインの上で刻まれ、つながれ、離合集散していく「試行錯誤」をサブテーマとする。

ポール・ヴァレリー
「われわれは後ろ向きに、後ずさりしながら未来に入ってゆく。湖に浮かべたボートをこぐように、人は後ろ向きに(過去を向いた姿勢で)未来へ入っていく、目に映るのは過去の風景ばかり、明日の景色は誰も知らない」
ティム・インゴルド
「もしこの世界がどうなっているのか何か知っている人がいるとしたら、それは祖先がしてきたように自分の生を次の世代のために捧げてきた人たちであろう」
ミシェル・フーコー
「問題はもはや、伝統や痕跡にではなく、《切断》や《境界》にかかわる。あるいは、《変換》《更新》を併せ持っている。《閾》、《切断》、《断絶》、《変動》、《交換》など非連続性こそがアーカイブの本質である。われわれに関心があるのは、思考、認識、哲学、文学の歴史などであり、ただの歴史は、安定した構造をもっており、変化する出来事を受け容れない」
ジャック・デリダ
「アーカイブは、あたかも過去や伝承を忠実によみがえらせる場と見える。しかし、そこは過去よりも、未来の到来を示す場所なのである」
「アーカイブという語は、《始まり》と《掟》という意味を持っている。前者は、《自然》や《歴史》のように物事が《始まるところ》であるが、そこはまた、《法》の権威と秩序が行使される《場)でもある。そこは、《順序に関わるもの》と《法に関わるもの》の二種の秩序領域がある」
ジャン=リュック・ゴダール
「私は映画の歴史を、単に年代的なやり方で語るのではなく、むしろ、いくらか考古学的ないしは生物学的なやり方で語ろうと考えていました。…この歴史のなかには、地質学でつかわれる意味でのいくつかの層や、文化の土壌の地滑りといったものがあるはずです。

曜日:火曜日 原則隔週
時間:19:00-21:00
開催方法:オンライン開催:定員50名
講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー)
コーディネーター: 山岡幹郎(写真家)

◆第1回 「映像の世紀 バタフライエフェクト」の波及効果

開催日:2024年3月5日(火)19:00-21:00 
概要:『ヒトラーVSチャップリン終わりなき闘い』は、対照的な人物をアーカイブのなかで仮想モンタージュすることで、歴史上の善悪二元論を超えようとする試みである。シリーズ名の 「バタフライエフェクト」は、一羽の蝶の羽ばたきがさまざまな連鎖を引き起こして遥か彼方で大きな嵐となる„という喩えから来ている。世界中のアーカイブから集めた映像を読み込み、歴史に埋もれた意外な星座(constellation)を探り当て、新たな物語として遠望しようという番組である。これこそアーカイブ番組と言える。
二〇世紀は戦争の世紀と言われ、アーカイブも戦場の悲惨を伝える映像にこと欠かない。わずか四日ちがいでヨーロッパに生まれたヒトラーとチャップリンは、後に独裁者と喜劇王として名を馳せる。制作者は、二人の膨大な演説をアーカイブのなかから自在に呼び出し、ヒトラーとチャップリンを並び立たせ、狂気の独裁者を喜劇役者に仕立て上げて見せた。
『チャップリンの殺人狂時代』で、死刑囚が刑を執行される前に口にした有名なセリフ、「一人殺せば悪党で、一〇〇万人殺せば英雄だ。数が殺人を正当化する」は、核開発に狂奔するアメリカへの痛烈な批判となった。「私は祖国を熱狂的に愛することができない。なぜなら、それはナチスのような国をつくることになるからだ」、「ナショナリズムの殉教者になるつもりはないし、私は、大統領のため、首相のため、独裁者のために死ぬつもりはない」。あらゆる権威の否定だ。日ならずして、チャップリンは、民主主義を標榜するアメリカの‟赤狩り”に遭ってハリウッドを追われた。
ところでヒトラー自身は、チャップリンの映画を実際に見たのだろうかと制作者は問う。秘書の証言が残っている。「ヒトラーはこう言った。ナチスは壊滅した。もう終わりだ。その思想は私とともに消滅する。だが一〇〇年後には新たな思想が生まれるだろう。宗教のように、新たなナチズムが誕生するだろう」。聞くもおぞましい予言だ。
折しも、ロシアとウクライナが互いにネオナチ、独裁者と呼び合っている。民主主義と独裁の対立とも言われる。話はそれほど単純ではない。チャップリンなら予言するだろう、「この一年の間に、民主主義が正義の守護神を気取るなら、着実に坂道を転落していくだろう」。

◆第2回 公共放送という「壁の中」のなかの前衛

開催日:2024年3月19日(火)19:00-21:00 
概要:埴谷雄高は戦時下で囚われ、独房のなかでカントの「純粋理性批判」を読み、形而上学の不可能性を知り、また、ドストエフスキーを読み、それを超える文学を書こうと決め、獄中転向をした。彼は「牢獄の世界」の奥底に独自の解放区を築き、70年代の若者たちに多大な衝撃と影響を与えた。テレビの世界でも、自らを虚構の壁のなかに置きながら、人間がリアルタイムで分解していく瞬間そのものを記録する前衛作品が多くつくられ、周囲との壁とのあいだに摩擦を引き起こした。1970年代の映像のなかを流れる「牢獄」と「革命」の葛藤表現を見る。
「18歳男子」「海鳴り」「キャロル」「海峡」「さすらい」「夢の島少女」etc

◆第3回 現代のアナーキズム「怖いものなし」はどこから

開催日:2024年4月2日(火)19:00-21:00 
概要:シリーズ『バリバラ』は障害者を主語にして、現代社会の構造的差別を表現し、どこからもクレームがつかない位置を確立した。
「愛の不自由、」は、日テレの「愛は世界を救う」と「表現の不自由展」とを同時に両断した。まず、日テレの24時間テレビと掛け持ち出演した女性が、「愛で世界が救えるのか」と蹴りを入れる。次に、男性が座る車椅子を押して女性がスタジオに入って来る。「私たちは愛が不自由なのだ」と言い切り、「表現の不自由展」を揶揄する。テレビコードなどあるのかという演出に誰も文句を言えない。
 こうした番組を制作する基盤を大阪放送局が保持しているのは、これまでほとんどのメディアがタブー視し、沈黙してきた部落問題を真正面から扱ってきたからである。2022年には「水平社宣言100年」を記念する番組を複数放送している。こうした突破力は、原一男監督が脳性マヒの若者たちに密着した「さよならCP」と通底する。壁を乗り越えていく表現の系譜を探る。

◆第4回 「東京論」におけるユートピア/ディストピア

開催日:2024年4月16日(火)19:00-21:00 
概要:エドワード・ソジャ「時間的な連続性と空間的な同時性と共鳴する相互作用から鋭く発する批判的観点を開示し探求する」(『ポストモダン地理学』)という都市論に対応する大都市東京に関する番組をアーカイブのなかから抽出してみる。
 東京都の人口は、開戦時の735万人から敗戦時の349万人に激減、①戦後は復興や第一次ベビーブームによる増加で、60年に1000万人台に激増、②75年に1167万人に達し95年まで横ばいを続けた。③その後、増加に転じ2010年には1316万人となっている。2025年の1398万人をピークに漸減していく。④今後は、実人口は減少するが、IT化、AIの導入で労働人口は増加する。以上の区分を要約すれば、①は「場所」②は「空間」③は「時間」④は「遠隔」で表現される。それぞれに対応する番組は、①1970年「新宿~都市と人間に関するリポート~」、②1974年「メッシュマップ東京」、③1989年「Tokyoスピード~21世紀へのデザイン実験都市」、そして④2018年「東京リボーン」など。

◆第5回 コミュニケーションは手段であり目的である

開催日:2024年4月30日(火)19:00-21:00 
概要:人はコミュニケーションする生き物である。その多くは「笑顔」をともなって行われる。「7秒の記憶に生きる」の主人公は、会話のあいだ絶えずメモ帳に相手の話だけでなく自分の言葉もメモし続ける。なぜ、ここまでするのか。よく見ると笑顔が絶えない。そこで思い出すのが、ヒューマン・ドキュメンタリーの草分けと言われた「歳月」でも、聾者の父母と健常者の家族団欒に笑顔が絶えない。笑顔はコミュニケーションの前提なのである。レジス・ドゥブレの「メディオロジー」はメディアを4段階に要約する。①Media=伝えるという単純行為、②Memoir=記憶する装置へと進展、③人々が集まり交流するMillieu=場を形成し、④永久にそれを続ける行為Mediationに到る。メディアは人と人を結ぶ「手段」であり、「目的」である。メディアは断絶を超える行為の総称である。

◆第6回 「百科全書派・加藤周一の声と文章」

開催日:2024年5月14日(火)19:00-21:00 
概要:評論家・加藤周一は、平凡社の「世界大百科事典」の編集長を1984年から2007年まで務めた戦後日本を代表する知識人である。NHKにも最も多く出演し、その声と映像の全体は「真善美」、「知情意」の全般にわたるが、未だにその全貌はつかめていない。加藤周一の声・映像・思考はNHKアーカイブの一つのコーパス(corpus)を形成している。
「加藤周一 モラビアに聞く」「加藤周一&丸山眞男」「加藤周一 ノーマンを語る」「国際交流基金・北京事務所講演」「中国清華大学講演」「加藤周一・歴史としての20世紀を語る(1)~(4)」「フランス文学者 渡辺一夫の敗戦日記を読む」「日本 その心とかたち10本シリーズ」「テレビ評伝 山田耕筰を語る」「加藤周一 旅を語る」「文豪谷崎潤一郎 三つの事件」「ノーベル賞の目指すもの」「世界と日本」「テレビ対談 4回」「日本美 出会いの旅」「日曜美術館 ドラクロワ」「ドキュメンタリーとは何か 立花隆と対談」「憲法記念日特集」「映画ショアーについて ランズマン監督と対談」「20世紀日本の名優たち 六代目尾上菊五郎」「終わりなき探求 ジャコメッティと矢内原伊作」「カリブ海から世界へ エドワール・グリッサン」「よみがえる作家の声 堀田善衛」「国宝探訪 風景の中に宿る神」「日本時と自画像」

その他:
知識人の系譜
ジャック・デリダ / エドワード・サイード / クロード・レヴィ・ストロース / ピエール・ブルデュー / ウンベルト・エーコ / ジャック・アタリ / 埴谷雄高 / 宇沢弘文 /
野上弥生子 / クリスタ・ヴォルフ / ギュンター・グラス / ノーム・チョムスキー / ハイナー・ミューラー / スベトラーナ・アレクシェービッチ / シュテファン・ハイム / シュテファン・ヘルムリン / ハンス・マイヤー / 大江健三郎他

潮流シリーズ
「イスラム潮流」「激動・地中海世界」「アフリカ・ゼロ年」「シーア派ベルト」「アメリカとイスラム」「ユーラシア21世紀の潮流」「アフリカ21世紀」「南アメリカの挑戦」


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*開催日が過ぎてもアーカイブ視聴が可能です!
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