NPA受講生ブログ

[コース16第1回] 「映像の世紀 バタフライエフェクト」の波及効果

¥2,000

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◆第1回 「映像の世紀 バタフライエフェクト」の波及効果

開催日:2024年3月5日(火)19:00-21:00 
講師:桜井均(映像ジャーナリスト・元NHKディレクター/プロデューサー)
概要:『ヒトラーVSチャップリン終わりなき闘い』は、対照的な人物をアーカイブのなかで仮想モンタージュすることで、歴史上の善悪二元論を超えようとする試みである。シリーズ名の 「バタフライエフェクト」は、一羽の蝶の羽ばたきがさまざまな連鎖を引き起こして遥か彼方で大きな嵐となる„という喩えから来ている。世界中のアーカイブから集めた映像を読み込み、歴史に埋もれた意外な星座(constellation)を探り当て、新たな物語として遠望しようという番組である。これこそアーカイブ番組と言える。
二〇世紀は戦争の世紀と言われ、アーカイブも戦場の悲惨を伝える映像にこと欠かない。わずか四日ちがいでヨーロッパに生まれたヒトラーとチャップリンは、後に独裁者と喜劇王として名を馳せる。制作者は、二人の膨大な演説をアーカイブのなかから自在に呼び出し、ヒトラーとチャップリンを並び立たせ、狂気の独裁者を喜劇役者に仕立て上げて見せた。
『チャップリンの殺人狂時代』で、死刑囚が刑を執行される前に口にした有名なセリフ、「一人殺せば悪党で、一〇〇万人殺せば英雄だ。数が殺人を正当化する」は、核開発に狂奔するアメリカへの痛烈な批判となった。「私は祖国を熱狂的に愛することができない。なぜなら、それはナチスのような国をつくることになるからだ」、「ナショナリズムの殉教者になるつもりはないし、私は、大統領のため、首相のため、独裁者のために死ぬつもりはない」。あらゆる権威の否定だ。日ならずして、チャップリンは、民主主義を標榜するアメリカの‟赤狩り”に遭ってハリウッドを追われた。
ところでヒトラー自身は、チャップリンの映画を実際に見たのだろうかと制作者は問う。秘書の証言が残っている。「ヒトラーはこう言った。ナチスは壊滅した。もう終わりだ。その思想は私とともに消滅する。だが一〇〇年後には新たな思想が生まれるだろう。宗教のように、新たなナチズムが誕生するだろう」。聞くもおぞましい予言だ。
折しも、ロシアとウクライナが互いにネオナチ、独裁者と呼び合っている。民主主義と独裁の対立とも言われる。話はそれほど単純ではない。チャップリンなら予言するだろう、「この一年の間に、民主主義が正義の守護神を気取るなら、着実に坂道を転落していくだろう」。

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*開催日が過ぎてもアーカイブ視聴が可能です!
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[コース16] 桜井均とドキュメンタリーを読むPart9
コースお申込みはこちらから↓
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